彼女が好きなのは翼では無く司(じゃないかも)   作:初見さん

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 初見です。新しい小説始まります。

 適応障害で1ヶ月くたばってましたが、リハビリがてら書きます。

 中の人ネタと絡めるので一から調べて小説を書かせていただくので防振りより更新遅いと思います。

 よろしくお願い致します。


天馬翼の部屋に泊まったのは一歌

 部屋の中に男女がいる。女はノートに曲の歌詞を書き、男は部屋から取り出したフルートを吹きながら歌詞に合いそうな曲の音程を作っている。

 

「ねぇ、翼。私、今暇なんだけど」

「貴様マジで何しにきた?」

「というか相変わらずフルート上手いね。コンクール出れば良いのに」

「話逸らすな貴様。後これは趣味だ」

 

 貴様と罵ったのはノートに曲の歌詞を書いていると思ったら焼きそばパンのイラストを描いている女に対してだ。彼の名は天馬翼(てんまつばさ)。彼は兄と同じ短い金髪に自分で少し入れた左側の黒色メッシュ部分を1つまみして、作詞していると思ったけどしてなかった黒髪ロングの星乃一歌(ほしのいちか)に突っ込んだ。

 

「えっと……遊びに来た?」

「だったら妹の咲希と遊べば良いだろ。あいにく俺の部屋はゲームどころか漫画本一冊もねぇんだよ」

「買わないの?」

「買ったら保存場所困るから買わない」

「それじゃあ、私、おもちゃ持ってきたから遊ばない?」

「へぇ、珍しい。一歌は咲希ほどゲームとかしないのに……何を持ってきたんだ?」

 

 彼女の言葉に対して翼は興味を持ちながら聞くと、一歌はそこそこデカいプラスチックの……

 

「ば、バトル……ドーム??」

「これスタジアム。はい、翼これ貸してあげる」

「馬……いやペガサスの絵……? ってお前これ……」

「ベイパレードやろうよ」

「なんてもん持ってきてんだ貴様」

 

 ベイパレードとは駒回しのおもちゃである。駒といっても木ではなく、メタルコーティングなどが施された世界で有名な……

 

「いや、二次創作のタイトルが違う」

「何の話?」

「ここはベイじゃなくてセカイのお話だって事だ」

「それじゃあ、僕はこのベイを使うね」

「一人称すらも変わってんだけど」

「気にしないでよ、見えないものを見せてやるからさ」

「アレ、この小説こんな話じゃねぇよな?」

「何の話してるの? それじゃあ行くよ、3・2・1……」

「えっちょ待って……」

 

 ゴーシュートである。何回かやったが5勝5敗の引き分けだった。

 

 閑話休題

 

「んで、作詞じゃねぇならそもそも目的は何だよ? 兄さんなら今日はフェニランの舞台稽古だからいねぇぞ?」

 

 そもそも一歌がここにきたのは恐らく兄である司目的だろと翼は思う。天馬司(てんまつかさ)。ワンダーランズ×ショータイム、(通称ワンダショ)の座長にして、あの最高財閥である鳳家(おおとりけ)が保有するフェニックスワンダーランド(通称フェニラン)でショーをする翼にとっては自慢の兄である。

 そんな司はここにいる一歌だけでなく2人程の幼馴染がいる。翼も彼の妹である天馬咲希(てんまさき)も知っているので天馬三兄弟(妹付き)全員の幼馴染であるのだが、幼馴染3人の中で2人は司の事を愛しているとの情報が翼の耳に入っているのだ。

 だからこそ思う、ここにいる星乃一歌という少女も2人と同じように司が好きなのだと。だから、翼はこの台詞を言ったのだが……

 

「うん。知ってるよ? 今日は翼に会いに来たんだから」

「は? 俺に何か用か?」

「無いと合っちゃダメなの?」

「無いんかい」

 

 一歌の言葉に少し動揺した翼だが、すぐに突っ込んだ。別に用が無くても来るのは良い。ただ、そういう時は大体司目当てで来る人が多かったので珍しい奴だと思った。

 

「はぁ……折角翼に会いに来たのに……そんなに嫌な顔されたら悲しくなるなぁ……」

「嫌な顔はしてねぇけどよ……しゃーねーな、ちょっと待ってろ」

「どこ行くの?」

「野暮用」

「私いるのに!?」

 

 分で戻ると言って部屋を出た翼。一歌は彼が部屋を出てから先程から座らせてもらっていた彼のベッドに横になった。

 

「どうせ司さん目当てだと思われてるんだろうなぁ……志歩(しほ)穂波(ほなみ)も司さん大好き人間だし……はぁ……私は翼の事が好きなんだけどなぁ……」

 

 一歌が考えるのはいつも鈍感馬鹿野郎の翼であった。元々翼だってそんな司目当てでとか卑屈な事は言わない人間だった。だが、声の大きさやら目立ちたがりの司、妹の為に必死になっている兄としての司が幼馴染やらクラスの人間やらの目に留まったのもあり、この結果になった。

 翼はどちらかというと大人しくあまり目立たない人間に。兄の天馬司と妹の咲希は元気いっぱい(限度を知らない)陽キャラ(司は変人)に分けられてしまった。

 妹の咲希がモテるのは百歩譲って良いとしよう。むしろ喜ばしい事だ。病院で寝たきりだった妹が高校で勉強してバンド組んで青春してるのだから。彼氏が万が一出来たら寂しいが、多分大丈夫だろう。アイツは司大好きブラコン野郎だ(翼談)。

 だがまさか司が、幼馴染2人に惚れられるとは翼も思ってなかったと思う。流石兄だなとは思ったがほんの少しだけ、チラッとだけ、なんでこの騒音変人兄貴が? とは思ったが、黙ってればイケメンだしピアノは上手いし演劇をしているもんだから人気者なのは事実。

 そういう話もあって翼に近づく人は実は咲希や司目当てである事がちょっと多かったからこそ……

 

「卑屈になってるかもなぁ……いや、でもダメだよ。私は翼が好きなんだし。そろそろ翼には司さんとか咲希目当てとかじゃ無く貴方目当てだよって言わないと……」

 

 それでも恥ずかしくて言えない。だってそんなの本人に向かって好きですと告白してるようなものだから……

 

「待たせたな、エンドウ」

「いつもお前は遅いんだよ……ってそうじゃない。何やってたの?」

「お手洗いついでに作ってきた」

 

 そう言って翼はプラスチックの紙で包んだパンを一つ一歌に渡した。

 

「焼きそばパン!!」

「なんやかんや客人にもてなしの1つもしないわけにはいかねぇからな」

「あ……ねぇ翼?」

「どうした?」

「て洗ったよね?」

「石鹸つけたから安心しろ」

「焼きそばパンに?」

「手にだよポンコツ! ほら、お茶。落ち着いて食えよ?」

「モキュモキュモキュキュ……!!」

「食ってから話せ」

「キュップイ」

「黙れ外道」

 

 一歌は焼きそばパンを食べながらめっちゃ喋ってくるが多分美味しいと言ってると信じたい。目が輝いてるから。お願いだからそう言ってくれ、魔法少女にしないでくれ。

 

「いや、俺は男だ」

「モキュ?? どうしたの?」

「気にすんな、美味いか?」

「美味しいよ、毎日食べたい」

「身体壊すからやめろ」

「そういう意味じゃ無いんだけど……」

 

 結局一歌とベイパレード、たまに曲作りをして遊んだのだった。

 

「あ、いっちゃん! つばさお兄ちゃんと遊んでたの?」

「うん、楽しかったよ。それじゃあ翼、お邪魔しました」

「送るよ、夜遅いし」

「良いの?」

「兄さんならそうするからな」

「お兄ちゃんそのままいっちゃんウチに泊めれば?」

「なんでさ?」

「これから大雨降るらしいよ?」

「一歌……俺の家泊まるか? 兄さんから許可貰ってくるからさ」

「え……でも……」

「兄さんー!!」

「良かったね、いっちゃん」

「え? さ、咲希……どこまで知って……??」

 

 泊まることになりました。間違い? ねぇよそんなの。

 

「それじゃあいっちゃんはお兄ちゃんの部屋ね」

「間違いありそうだな」

「え……え!?」

「嘘だから安心しろ」

「残念……」




 大体1話あたり2000〜3000字辺りにして読みやすくする予定です。
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