天馬咲の場合。
『つばさお兄ちゃん』
『バイト終わったか。今迎えに行ってるから待ってろ』
『凄い! なんで分かったの?』
『雨予報なのに咲希が傘を持ってない気がした』
『えへへ……ありがとう!』
『ところで今日何食べたい?』
『お兄ちゃんが作る物なら何でも美味しいよ!』
『七草粥にしよう』
『お店の中で土下座するからそれだけはやめて下さい』
『やめるからバイト先で土下座すんな。変なバイ菌入るぞ』
「咲希、おつかれ」
「お兄ちゃん! ありがとう! 大好き!」
「俺も大好きだよ、結婚するか?」
「いっちゃんに殺されたく無いから遠慮するね」
「咲希可愛い、愛してる」
「いっちゃんの前で言ってね」
「何で一歌が出てくるんですか?」
「お兄ちゃんうるさい。もうアタシにバレてるでしょ」
「そうだよ。だけど何で怒られてるんですか?」
「ね、ねぇ……お兄ちゃん……」
「なんだ?」
「今日……ご飯……なに?」
「生姜焼き」
「良かった……!!」
「と、七草粥」
「勘弁してください! と言うか何その組み合わせ!?」
「いや、咲希が本気で嫌なら兄さんと一緒に白米だよ。たまたま株と大根が安くてな、たまには七草粥でもと思ったんだよ」
「株ってFX??」
「すずなの方です」
「じゃあ……食べる……」
「良いのか?」
「お兄ちゃんがせっかく作ってくれるから頑張る」
「無理するなよ、食べられなかったら俺が食べるからな」
「お兄ちゃんのお料理を残す方が嫌だよ!」
なんか感動したので咲希の頭撫でてあげました。めっちゃ健全。と言うか普通に兄妹のやりとりすぎて何のオチもない。
日野森志歩の場合
『ヒトリダケナンテエラベナイヨー』
『はぁ? あんた壊れた?』
『マジごめん誤字った』
『何打とうとしたのさ……』
『日野森志歩さん、2名限定でラーメンのトッピング無料チケット手に入ったので行きませんかって打とうとしたんだけど、【ひのもり】って打ったらこんなの出てきた』
『翼いつも一歌とどんなメッセージ送ってんの? 行くけど』
『何で一歌が出てくるんですか?』
『いや、翼がメッセージを沢山打つ人なんて咲希と一歌しかいないし。その中でそんな変な言葉打つのなんて一歌しかいないし』
『一歌とは健全な仲です』
『むしろ爛れてたら最低なんだけど』
『志歩ちゃん可愛いんだから爛れたとか言わないでください』
『志歩ちゃんやめて気持ち悪い』
『しぃちゃん』
『何、あんたお姉ちゃんと付き合うとかしないよね? 刺すよ?』
『何で刺されんの? アイドルだから?』
『一歌泣かせたら殺す』
『何で一歌が出てくるんですか?』
『まぁ、そもそもお姉ちゃんアイドルだしそうはならないよね』
『言えない、最近知り合ってから連絡取り合っててたまに人気の無いカフェでお茶して志歩の可愛い話を雫姉さんから聞いてるなんて……』
『翼、ぶ・ち・コ・ロ・シ確定ね』
『せめて拳でお願いします。ベースと刃物はやめて下さい』
『そういえば翼ってなんでお姉ちゃんと面識あるの?』
『この前会ったからだけど?』
『まぁ……そうなんだけど……ほら、司さんは小中学くらいしかお姉ちゃんと会ってないでしょ。翼もお姉ちゃんの事覚えてないんじゃないかって』
『お前……俺が咲希と同い年で同じ学年なの知ってるだろ……咲希の付き添いで志歩の家遊びに行かせてもらった時にさ、お前らが俺放っておいてガールズトークするから暇つぶしに雫姉さんとお喋りしてた事何回かあったんだよ。覚えてないわけないだろ』
『あ……ご、ごめん。そういうことなんだ、納得した』
『いや、まぁ俺は楽しかったから良かったよ。志歩の事よく聞かせてくれたし、何より雫姉さんあの時から可愛かったし』
『は?』
『い、いや……小学校の時だからな! まさか今は凄い美人でアイドルになってるから別の意味で驚いたけど……でもよ、可愛いだろあの人!』
『まぁ……そうだけど……いいや、許す。それで、いつ行くの?』
『何が?』
『ラーメン屋』
『なら、今週空いてる?』
『週末1日だけ』
『なら行こうか俺もバイトすぐ終わるし』
『うん。分かった。あのさ……ありがとう翼』
『何が?』
『昔ちょっとギスギスしてた私とか……お姉ちゃんとお話ししてくれた事とか……私の場合は寧ろ翼がいたからそこまで大事にならなかったし……』
『良いってことよ。けど、仲直りしたのはお前の誠意だろ。俺は大好きな幼馴染がごちゃごちゃするのは嫌いなだけだ』
『うん。助かったよ』
「「美味しい」」
「志歩、スープもそうだがチャーシューデカくねぇか?」
「翼も男の子だね。チャーシューも大事だけど、チャーシューの味付けにスープが負けてたらラーメンの意味が無いよ。ほら、この麺もちょうど良い硬さでスープに絡む」
「キクラゲ美味ぇ」
「やっぱり誰かと一緒に行った方がいいな」
「いつでも連れてってやるよ。志歩が忙しく無ければ」
「フフッ……いいね、楽しみ」
お互い1人には慣れてるけどやっぱり幼馴染と一緒にいたら楽しいし嬉しいので良いコンビ。
望月穂波の場合
『なるほど……水35L、炭素20kg、アンモニア4L、石灰1.5kg、リン800g、塩分250g、硝石100g、硫黄80g、フッ素7.5g、鉄5g、ケイ素3gを用意すれば良いんだね』
『後、砂糖と薄力粉と卵黄とバター。それがあれば人型クッキーが等身大で出来るはずだから面白い料理になるぞ』
『じゃあこの前言ってた肉じゃがの味を薄くしてそれを入れたカレーは?』
『んなもんただのカレーだよ。ところで、穂波はなんか作ってんのか?』
『最近中華料理作り始めたの! 麻婆豆腐炒飯とか美味しいよ』
『それは美味いな。俺が作ったラー油と中華麹分けるからそれで作ってみたらどうだ?』
『え? 翼君が作ったの?』
『暇つぶしに作ったら天馬家で大好評だったから引き続き作ってますぜ』
『良いなぁ、そんなに料理が出来る人恋人に欲しい』
『兄さんだって料理出来ないわけでは無いから問題無いと思うぞ』
『え!? なんでわたしが司さんが好きな事……』
『天馬家では最早有名ですけど? 志歩と穂波の司兄さん頂くぜ同盟』
『たまにドラムスティックとベースで殴り合ってるよ?』
『悲報、Leo/need恋愛沙汰で解散の危機』
『大丈夫、表面の仲は良いよ』
『幻滅する事言うのやめて』
『そういえば一歌ちゃんが翼君とメッセージしたいみたいだから話してあげてね』
『面倒だな』
『そんなこと言わないの』
『穂波今のセリフお母さん見たい』
『ふふっ、そうかなぁ……司さんと子供が出来たらわたしがママかぁ……』
『あ、これ長くなりそうなので失礼しますね』
希望料理や家事の時短テクニックなどで盛り上がる。たまに所々穂波の妄想を翼が受け止める事になるので翼が若干苦労する。
星乃一歌の場合
『翼の首ガブガブクンカクンカスゥーハァー』
『なんですかこの地獄絵図』
『ごめん誤字っちゃった』
『どんな予測履歴なんだよ』
『最近新曲考えてるんだ。つばちゃんなうなんだけど……』
『嫌な予感するので却下で』
『つばちゃんをぎゅーってしたいな、ジタバタ以下略ぎゅーってしたいな。腕噛みちぎっても良いよ、むしろいいよ、こいよ!』
『なんですかこの魑魅魍魎の歌詞』
『【翼】って打とうとしたらいっぱい予測変換出てくる』
『そんな俺の履歴を早く消せ消せ』
『翼君可愛いやったーとか』
『話聞けよ』
『翼と一緒に寝るのは私とか』
『翼にゃんにゃんとか』
『翼を下さいませとか』
『まともな予測変換じゃないんですがそれは』
『翼で言葉遊びするの最近流行ってるんだ』
『幼馴染の名前で遊ぶな』
『例えば……翼、好きだよ』
『……』
『翼、愛してるよ』
『おい……一歌……』
『翼、犯すよ』
『それは絶対ダメだろ!?』
『たまごクラブひよこクラブ翼の首ガブガブクンカクンカスゥーハァークラブ』
『そんなクラブあってたまるか』
『つばちゃんに穂波の衣装を着て以下略。しかし胸に違和感あり以下略』
『男に女の格好させんじゃねぇよ』
『女装ハマってるくせによく言うね』
『すみませんでした』
『あ、ねぇ翼』
『今度はなんだよ……』
『今度の土曜日出かけない?』
『別に良いぞ』
『志歩とラーメン屋でイチャイチャしやがるからその後に私の匂いつけとくね』
『ラーメン屋でイチャイチャと言うパワーワード』
『久しぶりにゲーセン行こうよ。最近ベイパレードとか初音ミクのコラボがあるから』
『お前が行きたいだけだろ。まぁ付き合うけど』
『ルカもいるよ』
『ルカお姉様ぁぁああ!!』
『首噛むね翼』
『なんでさ!?』
『翼は私の物だから〜♪♪』
『貴様のものになった記憶は無いです』
『すきすきすー、すきすきすー、すきすきすー、すきすきすー……』
『いつまでもループしてんじゃん、ふわふわふーどこ言ったよ』
『地獄に堕ちれば良いのだ』
『どこのアイレーン様ですか?』
『知ってるんだ私のデビュー作』
『そいやあっちもバンドだったな』
『くっそ面倒くさいのだ』
『じゃあ退出するわ』
『嘘です、翼がいないと生きていけないからもう少しいや電話お願いします、お電話お待ちしています』
『カスタマーセンターかな? 仕方ねぇな……ちょっと待ってろ』
「もしもし、一歌か?」
「つばさきゅうううん!! 私私! 一歌こといっちゃんだよ☆」
「間違えました」(電話切る音)
——プルルルルル……プルルルルル……
「はい、もしもし翼です」
「翼! 僕を無視するとは良い度胸だね! これからベイ持って君の部屋に行くから覚悟しておいて……」
「グッバイ槇村」(電話切る音)
——プルルルルル……プルルルルル……
「はい、もしもし翼です」
「あの……グスッ……星乃一歌です……グスッ……今までの非礼お詫びしますから……電波切らないで下さい……グスッ」
「負けるの早いんだよな。仕方ねぇ。何話す?」
「翼のお風呂入る実況が聞きたい!」
「おかえり下さい」
もはやい・つ・も・の。ただ、なんやかんやで一歌とこうしてるのがめちゃくちゃ楽しいので翼も笑顔。
「翼、今何してるの? なんか水の音聞こえるけど?」
「携帯上空に吊し上げてシャワーしてる」
「覗かせて! というかビデオ通話カモン!!」
「バカじゃねーのー」
翼の初恋は日野森雫