真・恋姫†夢想-革命-覇気と六爪流を使う転生者 作:ヒーロー好き
「…………なるほど……真名、ね」
「……本当に何も知らないのですね」
勇作は関羽から真名ことを聞いていた
「(呼ばなくて正解だったな……覇気のおかげだな)」
「どうしました?」
「そんなルールがあるなんて初めて知ったから」
「るーる?」
「決まりごとって意味だよ……それより貴方も炊き出しの手伝いをしなくていいの?」
勇作が視線を向けると、桃香…もとい劉備と張飛が炊き出しの手伝いをしていた
「また賊が襲ってこないかもしれません」
「……周りに賊なんていないのに」
「え?」
「愛紗、お兄ちゃん。二人とも食べなさいって、お姉ちゃんが」
そんな話をしていると、張飛がお椀に入ったご飯を3人分持ってきてくれた
「俺もいいの?」
「みんなで食べた方がおいしいでしょ、って」
「劉備さんの来たらいいのに」
「……まだ気持ちが落ち着いておられんのだろう。特にこんな怪しげな男ではな」
「そこまで言わなくても……好きでこうなったわけじゃないし」
そう思いながらも勇作は考える
「(本当に三国志の世界に来たんだな。劉備さんたちが女の子を除けば……)」
すると勇作は張飛の方に視線を向ける
「……張飛さん、ご飯、全然足りないなら俺の分も食べていいよ」
「いいのだ?わーい!」
「鈴々!怪しい輩からホイホイ食べ物をもらうんじゃない!」
「俺はともかくお粥は怪しくないだろう」
「そうなのだ。お粥は悪くないのだ!それと張飛でいいのだ」
「そう?じゃあ、そう呼ばせてもらうよ」
「はぁ……お前がそんなだから、私が余計に気を配らねばならんのだ」
そんなことをしていると
「あ、愛紗ちゃん。御使い様に、こっちの事とか……お話してくれてたんだ」
劉備がやって来た
「見回りの間の暇つぶしです。それに……桃香さまのお側に置いておくよりは、マシでしたので」
「お姉ちゃん、もっと近くに来たらいいのに」
「う、うん、そうだね」
劉備は張飛に言われて、近くに座りなおす
「それで、愛紗ちゃん。あれから何か動きはあった?」
「しばらくは向こうも様子見でしょう。反撃するにしても、戦力を整える必要があるでしょうし」
「そっか……。でもまた来るよね」
「間違いないでしょう」
「だったらこっちから先に殴りこんでやるのだ」
「仲間を集められる前に叩くか……悪くない」
「(先手を取って攻撃するってのも悪くは……ないか)」
そんなことを思っていると
「劉備さま、関羽さま!」
黄巾党の連中と戦ってた兵士たちがやってきた
「先程は加勢、ありがとうございました!」
「黄巾の連中を倒しに行くときは、俺たちも同行させて下さい!」
「俺たちで隊長の無念を晴らしてやるんだ!」
「貴方達は?」
勇作が聞くと関羽が答える
「この町を守っていた兵士だ。今回の戦いで、指揮してた将を失ってな……」
「オラは父ちゃんを殺されたんだ。仇を取らせてくれ!」
「俺もなんでもするぞ!弓矢なら、狩りで使ってるから任させくれ!」
兵士だけでなく、町の人たちもやって来た
「……愛紗ちゃん」
「むぅ……」
だが、劉備と関羽の表情が晴れない。無理もない戦うということは、話の隊長さんみたいに、次の犠牲者が出てしまうからだ
「結構だ。皆は町を守ることに専念してくれ」
「うん。戦うのは私たちに任せてください」
「いえ、しかし……」
「(3人で行くつもりなのか……けどそれはすごく危険だ…………それに)」
勇作は兵士たちや町の人たちの心を声を聞く。全員覚悟が決まっているようだ
「関羽さん、皆を連れて行ってってあげてくれないか?」
「駄目だ!」
「皆、覚悟が決まっているし、自分の力で自分の町を守りたいんだ」
「……」
「それに、関羽さんたちだけ行かせて何かあったら……一生後悔することになるだろう?」
「むうっ」
「流石は旦那!話が分かるぜ」
「劉備さまから聞いたが、あんた、天から来たお人なんだろう?」
「……まあ、ある意味そうかも」
「確か、たかすさんとかいう」
「たかすじゃなくて高杉だよ!」
「天から来たお人までいるなら、勝ったに当然だ!」
「なんかぴかぴかした着物を着てらっしゃるしな!」
「ご加護を!天のご加護を我らに!」
「(なんか変な雰囲気になっていないか?)」
勇作がそんなことを思っていると
「じゃあ、鈴々がやるのだ!」
張飛が声を上げる
「鈴々ちゃん!?」
「みんなでばーって戦って、どかーんってやっつければいいだけでしょ?簡単なのだ!」
「お前な。簡単ではないからだな……」
「……わかったよ」
劉備が静かに口を開く
「皆さん!力を貸してください!指揮は……わたしがします」
兵士たちが一斉におおおおおおっと声を上げる
「わたしも戦いは素人で、皆さんにも、ご迷惑をおかけすると思いますけど……よろしくお願いします」
「いえ、我らも指揮官を失った身、助かります!」
「天人さんもついてるし……俺たちも頑張るぞ!」
その場の士気が一気に上がる
「(天人コールから劉備コールに変わった。これが彼女のカリスマか)」
「桃香さま……よろしいのですか?」
「うん。……愛紗ちゃんと鈴々ちゃんは、いつもみたいに前にいた方がいいと思うから……わたしがやるよ」
覚悟を決める劉備であった
「(……きっとたくさん声が消える。俺も覚悟を決めた方がいいか…………)」
同じように勇作も覚悟を決めるのであった