ザンスカール帝国のディストピア〜カテジナ・ルースの女王の系譜〜 作:ロドニー
ザンスカール帝国の宮殿、女王マリアの謁見の間に隣接する豪華な控室。
その中央で、ルナマリア・ホークはドレスの裾を握り締め、皇太子妃教育の時以上に胃の中がひっくり返りそうなほどの緊張に襲われていた。
今日という日は、ルナマリアの全世界へのお披露目であり、同時にマリア女王の実弟であるクロノクル・アシャーとの婚約発表当日だった。
謁見の間には、ザンスカール帝国内の上級一等市民と呼ばれる貴族階層の当主たち、そして軍部からは少佐以上の高級士官たちが一堂に会している。
この盛大な式典は全世界に生中継され、かつて彼女が暮らしたオーブへは電波ジャックという形で強制放送される予定だった。
「緊張することはない、ルナマリア。お前はただ、私の隣で微笑んでいてくれればいい」
目の前で、あまりにも整った顔に、これ以上ないほど甘く情熱的な笑みを浮かべているのが、今日初めて対面した婚約者――クロノクルだった。
ルナマリアの狼狽には、正当な理由があった。
実はクロノクル、かつてギルバート・デュランダル議長がギロチン刑に処された際、遠目からルナマリアの姿を観ていたのだ。
その瞬間に、彼女の美しい燃えるような赤髪と、戦乙女のように気高く美しい佇まいに、完全に一目惚れしていたのである。
この初対面で、クロノクルは挨拶もそこそこに、ルナマリアの手を取って甲に深く口づけを落とし、まるで甘い愛の言葉を囁くようにスパダリ然とした態度を崩さなかった。
「……え、あ、はい……?」
ルナマリアの反応は、ザフトの軍人時代に恋人だったシンの熱烈さすら遥かに凌駕するクロノクルの猛アタックに、引き気味になりながら完全に狼狽するものだった。
「まあ、クロノクルがこれほど取り乱すなんて……天地がひっくり返ったようですわね」
控室に同席していた実の姉、マリア女王が信じられないものを見るように目を丸くしている。
「本当ね。あの堅物が、まるで恋に狂った少年のようだわ」
義理の妹であるカテジナも、呆れたように肩をすくめた。
その傍らで、カテジナの夫であるキラ・ルース(旧キラ・ヤマト)は、義弟のあまりのスパダリ化振り(開発局の部下からは大佐、お前もだろ!と突っ込むだろう。)に完全に絶句し、言葉も出ないといった様子で立ち尽くしている。
「ルナお姉様! ルナお姉様、お顔が真っ赤! とっても可愛い!」
そんな大人たちの空気をどこ吹く風と、天真爛漫に笑いながらルナマリアのドレスの裾にしがみついたのは、カテジナの次女である十歳のアマテラスだった。
母親譲りの残虐性を秘めているとはいえ、今はルナマリアに完全に懐いている無邪気な少女だ。
「ちょっと、アマテラス。ルナお姉様が困っているでしょう? ……でも、おじ様のあの顔、最高に傑作ね」
アマテラスの一つ上の姉である長女のツクヨミが、カテジナに瓜二つの容姿と冷徹な性格を覗かせながらクスクスと笑った。
「ツ、ツクヨミちゃん、アマテラスちゃん……たすけて……」
目尻にじわりと涙を溜めながら、ルナマリアはすがるように幼い姉妹を見下ろした。
至近距離からは、クロノクルの熱烈な視線が容赦なく注がれ続けている。
あまりの熱量に、ルナマリアのキャパシティはとうに限界を迎えていた。
(……もう嫌。皇太子妃教育が終わってから、毎日お世話になってるルース邸に帰りたい……。今すぐあのフカフカのベッドに潜り込んで、お布団に包まって丸くなりたい……!)
これから始まる全世界への生中継という大舞台を前に、ルナマリアは心の中で、切実に現実逃避の悲鳴を上げ続けるのだった。
お披露目会の会場の扉が厳かに開いた瞬間、割れんばかりの拍手と、それに続く息を呑むような静寂が広いホールを支配した。
ルナマリアは内心、激しい狼狽え(うろたえ)を隠せずにいた。
理由は隣を歩く婚約者、クロノクルである。控室での彼の「スパダリ」な過保護ぶりは凄まじかった。
ドレスの裾の乱れから髪の一房のニュアンスにまで甲斐甲斐しく気を配り、甘い言葉を囁き続ける彼に、見かねたマリア女王から「少し抑えなさい」と直々に叱責が飛んだほどだ。
これでも本人はかなり自重しているつもりらしいが、ルナマリアからすれば、溢れ出る包容力と完璧なエスコートは過剰なほどに心臓に悪かった。
(落ち着いて、私。これまでの過酷な皇太子妃教育は何のためにあったの……!)
平民出身で元軍人。
そんな経歴を持つ自分を値踏みしようとする貴族たちの視線が突き刺さる。
しかし、ルナマリアが身に付けた気品は、付け焼き刃のものではなかった。
背筋を美しく伸ばし、完璧にコントロールされた高貴な微笑みを浮かべてバージンロードを歩む。
その凛とした美しさと圧倒的な気高さに、周囲の貴族当主たちからは、皮肉や不満の代わりに「ほう……」と溜息混じりの感嘆が漏れた。
元軍人らしい芯の強さと、教育によって磨き上げられた洗練が見事に融合した彼女の姿は、誰の目から見ても次代の国母にふさわしいものだった。
やがて、クロノクルに優しく促されるようにして、一段高い玉座に鎮座する女王マリアの前へと辿り着く。
ルナマリアはドレスの裾を完璧な所作で捌き、深く、優雅なカーテシを捧げた。
「女王陛下に、至高の敬意と祝着を申し上げます」
その凛とした挨拶を受け、マリア女王は満足そうに深く頷いた。
そして、ゆっくりと立ち上がり、会場全体を見渡して威厳に満ちた声を響かせる。
「皆の者、よく集まってくれた。本日、この輝かしい良き日に、我が実弟クロノクルと、ルナマリア・ホークの婚約を正式に発表する。ルナマリアは平民の出でありながら元軍人であり、その魂の気高さは今この場にいる誰よりも皇太子妃にふさわしい。そして――」
マリア女王は一度言葉を区切り、隣に立つ最愛の弟へと視線を向けた。
「これに伴い、我が実弟クロノクルを、次代の王位継承者たる皇太子に立てることをここに宣言する! 新たな光を迎えた我が国と、二人の前途に祝福あれ!」
盛大な拍手と歓声が湧き上がり、天井を揺らす。
その喧騒の中で、クロノクルは抑えきれない愛おしさを瞳に宿し、ルナマリアの手をそっと、しかし力強く握り締めるのだった。
オーブ本国の地下、軍総司令本部の作戦室は、重苦しい沈黙と狂気的なまでの緊張感に包まれていた。
壁一面に広がるメインモニターに釘付けになっているのは、カガリ・ユラ・アスハやラクス・クラインをはじめとしたアークエンジェルの面々、そしてシン・アスカやタリア・グラディス、レイ・ザ・バレルといった旧ミネルバのメンバー全員である。
電波ジャックによって強制的に流されたその映像は、ザンスカール帝国からの宣戦布告にも似た、あまりにも残酷な「祝宴」の幕開けだった。
画面に映し出されたのは、光り輝くドレスを身に纏い、美しく、そして気高く微笑むルナマリア・ホークの姿だった。
彼女をやさしく、しかし誇らしげにエスコートするのは、マリア女王の実弟であり、ザンスカール帝国の次期後継者・クロノクル・アシャー。
『本日、我がザンスカール帝国は、クロノクル・アシャーの立太子、ならびにルナマリア・ホークとの婚約をここに発表する――』
「……嘘、だろ……? ルナ……」
シンの掠れた声が、虚しく室内に響く。
カガリは絶望に顔を歪め、モニターを見つめたまま崩れ落ちそうになるのを必死に堪えていた。
一年前、オーブ沖での評価試験中、突如として現れたザンスカール帝国の超巨大モビルアーマー「ドッゴーラⅡ」。
その単機による強行偵察の前に、ルナマリアの駆るゲルググメナースは成す術もなく撃墜され、彼女は捕虜となった。
さらに、ベテランパイロットであるムラサメの三人娘(アサギ、マユ、ジュリ)のムラサメ改も同時に大破。
彼女たちは、全身が爛れた重度の火傷の後遺症と何十回と繰り返し行われた皮膚の移植手術で、今なお入院生活を余儀なくされている。
その圧倒的な恐怖と、この一年間、ザンスカール側の徹底したレーダージャミングによりルナマリアの足取りを一切掴めなかった無力感。
それが最悪の形で結実したのが、この「婚約発表」だった。
だが、画面が引きの映像に切り替わった瞬間、オーブの面々はさらなる衝撃に凍りついた。
マリア女王の玉座の一段下。
そこには、かつて狂気を宿していたはずのカテジナ・ルースがいた。
そしてその傍らには、ルナマリアを撃墜した張本人であり、母親譲りの残虐性を天真爛漫な笑顔の裏に隠す次女「アマテラス」をはじめとする、カテジナの娘たちが並んでいる。
何よりアスランの心を抉ったのは、その少女たちに囲まれ、カテジナの腰を愛おしそうに抱く一人の男の姿だった。
「キラ……」
そこにいたのは、かつて戦場で魂を摩耗させていた姿ではない。瞳に確かな光を宿し、穏やかで優しい笑みを浮かべて妻を甘やかす、幸せに満ちたキラ・ヤマトの姿だった。
彼は完全にザンスカールの一員として、カテジナの夫として生きている。
「……ルナマリアとキラ。この二人を、オーブの脅威として抹殺する」
アスランが低く、冷徹な声を絞り出した。
しかし、その言葉に即座に反発したのはイザーク・ジュールだった。
「ふざけるな、アスラン! 襲撃を仕掛けたとして、あのドッゴーラⅡが出てきたらどうする! 今の俺たちにあれを堕とせる戦力が一切あると思うのか!」
「イザークの言う通りよ」
旧ミネルバの艦長、タリア・グラディスも厳しい表情で同調する。
「あの、ザンスカール帝国のゾロアットのコピーした核反応炉を積んだ高出力のゲルググメナースが、手も足も出ずに撃墜されたのよ。今の我が軍の練度でザンスカールに戦いを挑むなど、自殺行為だわ」
「僕も反対です」
レイ・ザ・バレルもまた、冷静なトーンでアスランを見据えた。
「ザンスカール帝国本国に、どれほどの防衛戦力が隠されているか分からない。確証のない特攻に、オーブの残存戦力を注ぎ込むわけにはいかない」
議論が紛糾する中、誰も気づいていなかった。
作戦室の隅から、メイリン・ホークとディアッカ・エルスマンの姿が消えていることに。
数日後。
二人の足取りは、オーブの諜報部、そしてザンスカール帝国の諜報部によって同時に捉えられた。
場所は、ザンスカール帝国に占領された月面都市群の宇宙港。
そこから出ている唯一のサイド2・12バンチ行きの定期便、さらにその12バンチから1バンチ行きの乗り継ぐ別便のシャトル。
かつて宇宙世紀の世界からこの世界へと転移してきたサイド2、そのザンスカール帝国本国の一バンチコロニーへ向かう船に、二人の姿はあった。
「……ごめんね、ディアッカ。付き合わせちゃって」
シャトルの窓から過密な宇宙港を見つめ、メイリンが呟く。
「気にするな。お前一人を行かせられるかよ」
ディアッカは呆れたように笑うが、その目は真剣だった。
メイリンの目的は一つ。
ザンスカールに囚われ、いまや皇妃となろうとしている姉・ルナマリアの「真意」を直接確かめることだった。
しかし、本国に到着したメイリンが「再会」したのは、姉ではなかった。開発局の自分の執務室で諜報部から報告を受けたカテジナが宇宙港で家族全員で待ち受けていたのだった。
「あら、珍しいお客さんね」
コロニーの港で二人を待っていたのは、かつて戦場を狂気で支配したカテジナ・ルース。
そしてその傍らには、彼女に瓜二つの容姿と冷徹な性格を持つ長女ツクヨミ(12歳)、母親譲りの残虐性と天真爛漫さを併せ持つ次女アマテラス(11歳)が立っていた。
さらに、姉以上の圧倒的なニュータイプ能力を秘めた双子、三女ハルミ(6歳)と四女ナツミ(6歳)。その双子と同等の能力を持つ五女アキネ(5歳)と六女ユキ(5歳)が手を繋いで並んでいる。
そして、その背中にはキラを女の子にしたような心優しい顔立ちの七女ナナミ(1歳)をおんぶした、あのキラ・ヤマトが微笑んでいた。
「遠いところをよく来たね、メイリン、ディアッカ」
かつての戦友を前にしても、キラの瞳に敵意はなかった。
ただ、溢れるほどの包容力と、帝国に馴染んだ穏やかさだけがあった。
二人が招かれたのは、広大な敷地を持つルース大公邸だった。
現在のオーブは深刻な物資不足により、食料も医薬品もすべて配給制。
お世辞にも豊かな食生活とは言えない環境だった。
しかし、二人の前に並べられたのは、かつての地球の貴族さえ口にできないような、美しく豪華で洗練された料理の数々だった。
目を丸くするメイリンとディアッカを見て、キラは学んだばかりの帝国史を思い出し、苦笑しながらスープを口にした。
「驚くのも無理はないよ。元々このサイド2はね、元の宇宙世紀の世界において、7つあるすべてのサイドコロニー群と、月面都市のすべてを支えられるほどの巨大な食料生産コロニーだったんだ。ここでは飢えなんて言葉は存在しないんだよ」
あまりの格差と、完全にザンスカールの「父」として生きるキラの姿に、メイリンたちは言葉を失う。
姉・ルナマリアに会う前に突きつけられた帝国の圧倒的な豊かさと幸福な家族の情景に、二人は静かに圧倒されていた。
電波ジャックによる突然の婚約発表から、物語は急速に動き出していた。
一年前にオーブ沖で、ザンスカール帝国開発局所属のモビルスーツ「ドッゴーラⅡ」のパイロット、アマテラスに捕虜として捕らえられたはずのルナマリア・ホーク。
その彼女が、ザンスカール帝国のマリア女王の実弟であるクロノクル・アシャーと婚約したというニュースは、全世界に計り知れない衝撃を与えた。
「お姉ちゃんが裏切るわけない……! 直接、本当の気持ちを聞き出してみせる!」
オーブ上層部では、カガリやアスランをはじめとする首脳陣が「ルナマリアの裏切りだ」と激しい議論を戦わせていた。
しかし、姉を信じるメイリン・ホークにとって、彼らの過熱した政治的議論は聞くに堪えないものだった。
オーブの重苦しい空気とミネルバの仲間たちの疑心暗鬼に嫌気が差したメイリンは、護衛としてディアッカ・エルスマンを伴い、独断でオーブを脱出する。
目指すはザンスカール帝国本国、サイド2。
二人はザンスカールに占領された月面都市群に潜り込み、そこから唯一本国へと出ているシャトルに飛び乗った。
その大胆不敵な動きは、当然ながら帝国の網に引っかかる。
ザンスカール帝国開発局局長、カテジナ・ルースは、諜報部からの報告書を前に額に手を当ててため息をついていた。
「相変わらず、行動力の塊ね……義姉も義姉ながら、義姉の妹は…」
呆れつつも、カテジナは自ら家族を連れて宇宙港へと赴き、メイリンとディアッカの二人を極秘裏に回収。
サイド2にある自身の屋敷、ルース大公邸へと迎え入れた。
連れて行かれた先は、サイド2にある広大な邸宅「ルース大公邸」。
現在、ルナマリアは婚約者であるクロノクルの執務を手伝うために数日前から邸宅を空けていたが、彼女がここを拠点に生活しているのは事実だった。
到着した日の夜、ルース邸のバルコニーから夜景を眺めていたメイリンは、出された食事の豪華さに目を見張った。
「……おいしい。こんなの、今のオーブじゃ考えられない……」
現在のオーブは深刻な物資不足に陥り、食料も医薬品もすべて厳格な配給制だ。
それに比べて、ザンスカール帝国の首都のなんと豊かなことか。
「統制されているとは言え、これだけの流通を維持しているってわけか。恐ろしい国だよ」
ディアッカも手すりに寄りかかりながら、豊かさと秩序が同居する帝国の街並みに複雑な視線を向けた。
翌日、そんなディアッカの前に、一人の少女が案内役として現れた。
カテジナの次女であり、キラとの間に生まれた11歳の少女――アマテラス・ルース。一年前、ルナマリアを捕虜にした「ドッゴーラⅡ」の専属パイロットその人である。
「あなたがディアッカ・エルスマン? ふうん……」
アマテラスは、彫りの深い顔立ちにアラビアンな褐色肌を持つディアッカを、じっと見上げた。
その大きな瞳が、好奇心とは異なる熱を帯びて輝く。
11歳の少女にとって、大人の色気を纏ったディアッカの容姿は、まさに理想のド真ん中――完璧に「ストライク」だったのだ。
(おいおい、なんだその目は……?)
戦場を潜り抜けてきたディアッカの直感が、別の意味での危機を察知する。
それは純粋で、それゆえに猛烈な「初恋」の視線だった。ルース大公家の令嬢でありながら、開発局所属の特例パイロットという肩書きを持つアマテラスは、立場を利用してディアッカを己の領域へと引っ張り込む。
「ディアッカ、私と模擬戦デートしなさい! 断ったらお姉さんに会わせないから!」
「おいおい、模擬戦でデートってどんな感性してんだよ、お嬢ちゃん……!」
やれやれと首を振りつつも、ディアッカはアマテラスに連れられ、開発局のモビルスーツ用ハンガーへと案内された。
自動扉が開いた瞬間、ディアッカの視界に圧倒的な光景が飛び込んでくる。
整然と立ち並ぶ、ザンスカール製の最新鋭モビルスーツの山。
その圧倒的な軍事力に息を呑みかけたディアッカだったが――ハンガーの奥に鎮座する「ある一機」を目留めた瞬間、その表情が完全に凍りついた。
次の瞬間、彼の人生最大級のツッコミがハンガー内に響き渡る。
「――って、なんでここにバスターガンダムが置いてあんだよォーッ!?」
それは、かつて彼自身が駆り、後に大戦を生き抜いたはずの愛機の姿だった。
驚愕して叫ぶディアッカの横で、11歳のアマテラスはふんぞり返り、自慢げに人差し指を立てて語りだす。
「ふふん、驚いた? ザンスカール帝国がオーストラリアに侵攻した時ね、オーブが軍事支援の一環として、現地の反組織に送った『再生産型』のバスターガンダムよ。私たちの部隊が綺麗に鹵獲(ろかく)してあげたんだから!」
「再生産型だと……? オーブの連中、裏でそんなものまで作ってやがったのか……」
額を押さえるディアッカと、その様子を嬉しそうに見つめるアマテラス。
姉の真意を求めてザンスカールへやってきたはずのホーク姉妹の騒動は、ディアッカという思わぬ巻き込まれ者と、過去の遺物を巻き込んで、さらに予測不能な方向へと加速していくのだった。