〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
「......ヒーロー見参」
「はっ、お前がヒーロー?あのなっさけないお前が?ヒーロー気取りも大概にしとけよぉ!」
「ぐうっ!」
私は胸ぐらを掴まれ、そのまま壁に押し付けられる。
「に、逃げて...」
「え、っ、えっ...」
「逃げなさい!この場は、私がなんとかする!」
「は、はいぃ!」
そう言って、私は先ほど背にいた少女を逃した。
私は胸ぐらを掴まれ、壁に押し付けられた状態で、言う。
「......わ、私と一対一で勝負しないか?殺してやるよ。キムロ...」
私は精一杯の虚勢を張ると、向こうもノッてくる。ああ、怖い。恐ろしい。嫌だ。怖い...
「あぁ...?何言ってんだテメェ...このメスカスがよぉ!またボロ雑巾にしてやるよ!」
私はジタバタと暴れるものの、小柄な私と、ガタイのいい男の腕力には逆らえず、結局...
「ぺっ、コレに懲りたら二度とこんな過ぎた真似すんじゃねえぞ」
唾を吐きかけられ、また、ボコボコにされていた。
......もう二度とヒーローごっこなんてするものか。
ああ、私はきっと、明日からまた、イジメられる。死にたいような毎日を送ることになる。
ああ、ああ...
「なんで出るんだよ...なんで前に出るんだよ...ちくしょう!ちくしょう!」
私は『悪』への恐ろしさで頭がいっぱいになった。それでも、なんとか気力を保つために怒りで目の前を真っ赤に染めあげる。
「くそっ!くそっ!!!」
自身の情けなさも加えて、私はなんとか気力を保った。
______
流石に、この歳になると姉とは言え一緒にお風呂に入ることはなくなった。
私はゆっくりと湯船に浸かると、そのまま頭までお湯の中に入った。そうして、何秒間息を止められるかをチャレンジする。
これは、シグレと一緒にやっていた事の延長線だ。今も、ただの習慣として残っているだけの、チンケなもの。だけど、私からしたら、丁度、少ないながらも集中できる時間が出来るため考える時にはちょうど良いと思っている。
(ムラサメ父さんに頼めば、きっとキムロの問題は解決する...だけど、なんでその為だけに父親に頼らないといけない?情けない、みっともない。なによりも、これは私の問題なんだ。そこで人に頼るのは...申し訳ないしお門違いだ)
ーーームラサメとシグレが勘違いしてしまった事。それはムラハネが人に頼る事が苦手だってことーーー
「ああ、明日から、またイジメられる...ははは」
私は湯船から出て、自身の顔を鏡で確認すると、一人、ひどいため息をついた。
鏡の中の私は最悪の表情をしていた。直しておかないと。
『田中村羽(田中・イス・村羽)』(3歳)
才能 【?】
根性 【?】
カリスマ 【G-】
ルックス 【B+】
コミュ力 【G−】
政治力 【G−】
支配力 【G−】
運 【?】
演技力 【F−】
人心掌握 【G−】
異性関係 【?】
眼力 【G−】
天命力 【G-】
総合評価 【?点】
知性レベル 【1】
『田中村羽(田中・イス・村羽)』(12歳)
才能 【?】
根性 【?】
カリスマ 【G-】
ルックス 【A+】
コミュ力 【D−】
政治力 【G−】
支配力 【G−】
運 【?】
演技力 【C−】
人心掌握 【G−】
異性関係 【?】
眼力 【D+】
天命力 【G-】
総合評価 【?点】
知性レベル 【1】