〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
「予言は当たった?」
「ああ、当たってもうたな」
「それにしては、ジュリアは居ないんだね」
「そら、ずっとワシんちいるわけがないやろ」
「わからないよ?そこの窓を開けたらいるのかも...」
「人の彼女の事、そんな幽霊みたいな扱いすんなや」
と言う事で、今はトウシの家に来ている。もうおおよその概要はもう話した。因みにジュリアは居ないらしい。これは良かった。女である私がいては、ジュリアはめんどくさい事になっていただろうから。
「...ジュリアの面倒さを知っとるとは、お前さんも通やなぁ」
「まあ、伊達に未来識れないってことよ。本題に入ろうか」
「お前の両親が死ぬ未来を変えたいと...因みに、事故の理由は知っとるんか?」
「そこまではわからなかった......そんな、『使えなお前』みたいな顔しないでよ」
「あと、なんでワシが協力せなあかんの?普通に面倒臭いねんけど」
「それは...私の未来を識る能力がこれからも使えるってことで...」
「...ふーん、まあ、ええわ。とりあえず、セラ姉に連絡かけるか」
そう言い、トウシはスマホをぽちぽちっと押して連絡をかける。だが...
「...繋がらんな」
「...まあ、あの人も色々忙しいからね」
「ああ、セラ姉の事まで知っとるのか......」
そう言うと、トウシはしばらく悩んでから言った。
「お前、本当の能力は『未来を識る能力』やないやろ」
「ん?なんで?」
私は自身の演技力を持ってしらを切ろうとした。だが、トウシは語り始める。
「お前が何らかの理由で未来を...言い換えると『情報』やな。それを知れる理由はわからんが、お前の力は未来を識る力よりも更に強大で恐ろしいモノやとワシは思ってる」
「...ただの感想じゃん。まあ、どうだろうね?触らぬ神に祟りなしって奴だよ。『賢者』である『人』には触れづらい話題だから、私は隠してる。ただそれだけ」
私はそう言うと、セラに頼れない事に内心がっかりしながら帰宅した。それと同時に、トウシはやはり侮れないと感じた。もう少し会話していたら、私の全てが見透かされた気がする。
「眼力【A】は格が違った...ってね。こっからどうしようか」
私は必死に思考する。が、答えはまとまらなかった。
「やっぱトウシ助けてぇぇぇ!!!」
私は帰る足を逆にしながら、普通にトウシに頼りに行った。
「...お前ほんまなんやねん...」
「えーっと、本当ならセラ姉さんの力を借りて『運命』を退ける予定だったけど、それが出来なくなってどうしたら良いのかわからない。教えて賢者様」
「...とりあえずは近くにおるしかないんちゃう?『運命』を退けられるのはもう実験済みなんやろ?」
「それが本当に『運命』だったのかはわからないんだけどね...」
「それでもや。それに、救えなかった場合の事も考えておくべきや。知る人を全員救える奴なんて、きっとこの世を見渡してもどこにもおらんのやから」
「......あと、お前の能力が大体掴めた気がするで...『ああいう力』って感じか...もしもそうだとしたら...漫画かアニメか小説かは知らんが、可能性としてはおっそろしいもんやな」
あれ?私の『原作知識』がバレた?いや、まあ中身は知られてないからセーフセーフ。それに、トウシ相手だったら別に、いつか『原作知識』程度話していいと思っている。勝手に向こうが免疫付けてくれるなら願ったりだ。
私はトウシに聞いてから、次こそ本当に帰宅した。
【...数度話しただけだ原作知識を持っていることを当ててきた?んなバカな...トウシはヤバい奴っぽいな...】