〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』   作:楓舞星

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25話:おっ、17はっけーん

あれから、3ヶ月の時流れた。中学2年生の冬だ。

 

 そして、今日は私の誕生日、12月17日だ。最初は、『おっ、17はっけーん』とか喜んでいたのを思いだす。

 

 できれば月も17だったら良かったなぁと思う。無茶だけど。

 

 そんな風に考えながら、私は学校から帰っていた。

 

 シグレはこの時期、受験勉強真っ盛り...というか、もう終わりかけだ。だが、1番辛い時期と言っても過言ではない。

 

 私はシグレの邪魔にならない様にそっと家のドアを開け、閉じた。

 

 私は家の中に入る。そうすると、最近はコンピュータに没頭しているムラサメ父さんの姿が見えた。

 

 ずっと集中しているのか、私少し近くによっても気づいていない様だった。多分、フリーダム・シャットアウト・ゾーンが発動しているんだと思う。

 

 言ってしまえば、フロウ効果を意図的に起こす技術。田中家の人間にはそれができるらしい。私やシグレはできないが...

 

 私はしばらくの間、そんな父の様子を見ていた。

 

「シウ母さん。ただいま」

 

「ムラハネ...我が子よ、お帰りなさい」

 

 シウ母さんが台所にいたので話しかける。最近は、シウ母さんもなにやら忙しそうにしていた。ムラサメ父さんと共同で何かをやっているように思えてならない。

 

 ...それが、事故の元凶にならなければ良いんだが。

 って、これは勘ぐりすぎか。とりあえず、手洗いを済ませたあと、とっとと趣味の時間に入る。

 

 私の趣味...それはネット小説を読むことである!

 

 シグレと同じ様に、私も中学生になってからスマホを買ってもらった。

 

 シグレ姉さんは普段からよく使うからか、ギラッギラにスマホをデコっているが、私はカバーだけと言うシンプルイズザベストを貫いている。私はそんな、小説を閲覧する以外、スマホ使わないからね。

 

姉妹どうし似るといっても、細かい趣向などは違うのである。

 

 そうして、時間を潰したあと、私は豪勢な夜ご飯を前にした。そう言えば、今日誕生日だったね。

 

「ムラハネ、誕生日おめでとうやな」

 

 シグレがそう言うと、ムラサメ父さんも

 

「おめでとうや」

 

 そう言ってくれた。シウ母さんはの方をチラリと見る。不敵な笑みを浮かべており、

 

「我が子達よ、今日は盛大なる宴である。我が秘伝の料理を存分に楽しむがいい!」

 

 ......こう言う、たまにくる荘厳な言い回し、ちょっと怖いからやめちくり。シウ母さんは性格のモードが3つある。ムラサメ父さんにデレデレな通常モードと、こう言う荘厳モードと、あと一つ...って、そんな事はどうでもいい。

 

 私たちはシウ母さんが作った料理をつまみながら話す。

 

「そう言えば、最近父さんやけに忙しそうにしてるけどなんでなん?」

 

 シグレが口を開く。

 

「ああ、ちょっとやらへんとあかんことがあってな?その為の試作機1号を作っとる」

 

 シグレは、へーと言いながら、ご飯を頬張った。

 

「...そして、それがなんとか完成した!今日までに、誕生日までには間に合わせたかったんや。試運転はもうできとる」

 

「あ、そうなんや。おめでとう」

 

 シグレは適当に返した。

 

「え?私の誕生日に?と、いうことは...」

 

「せや、お前の誕生日プレゼントや」

 

 やったぁぁぁ!!!私の誕生日プレゼントって、基本現金だったからめっちゃ嬉しい。

 

 そうして、誕生日会は終わった。

 




【...ボクの、傍観者の終わりが近い...気がする...】
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