〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
3年に一度、田中家には親戚同士で集まる集会の様なものがある。
今日は、超高級料亭を貸し切りにして、ある程度の人数が集まっているようだった。
ムラハネ、シグレ、ムラサメ、ゴンズ、シュウメイ、トウシ、ナラク、ハナミ、カルゲ、スイセイ、ジュウベイ、アグモ、ウラスケ、タツロウ、キュウシキ、ミョウマ、ザンク、スクオ、ドウナ、アグモ...数々の世界で活躍している主役級の人物がここに集まっているらしい。
私とシグレはムラサメ父さんの後ろで宴会の様子を見ている。そうすると、男が近づいてくる。
「ムラサメか...」
「シュウメイ...本当に、久しぶりだな。前回は来なかったやろ」
ムラサメ父さんがムラサメ父さんの兄であるシュウメイと呼ばれた男の顔を見ながら、挨拶をする。
「ふん。俺は今日来ても来なくてもどっちでも良かったんだ。だが、来てやった。その理由はわかるな?」
シュウメイのその言葉に、その場にいた大体全員の視線が私とシグレに注がれる。その様子にメスを入れるのはISプログラム代表であるカルゲであった。
「...人様の知性レベルを詮索するのは、あまり上品な行為とは言えないと思うんやが...」
「そんなの知った事か。さあ、さっさと言え。もうテストはすんでいるだろう」
そういうと、シュウメイは私たちに近づいた。ムラサメ父さんはそれから守る様な立ち位置をとった。
「なんや、そんなに言いたくないんか?そんなひどい結果やなんて、田中家の面汚しやなぁ」
人を小馬鹿にした様なふうにいう彼は、まだ私たちとそう年齢は変わらないだろう。今もまだ幼いのにも関わらず、知能レベル田中家ベスト5を争っているザンクだった。この前、将棋プロであるアグモに勝ったらしい。
「...だが、田中・イスとして情報を伝える義務があるとワイは思う。ただでさえ、ムラサメ、お前んとこの子はワイのISプログラムに入っていないんやから」
そう言うのは、第一アルファの鬼人、武闘家ゴンズであった。
「と、いう感じだ。ほらさっさと言え。今日のメインイベントなんだ。焦ったいのは誰も望んじゃない。イスの家系は世界で管理される。だったら今話さなくても、どうせバレるんだ」
シュウメイに、とうとうムラサメ父さんが折れかけた時だった。
「なんや。お前らアホちゃうんか?テストなんて無限に捏造の仕方があるやろ。嘘を言おうと思えば、嘘を言える。そんな情報を真から受け止めるほど馬鹿ちゃうやろ」
この超天才集団の中でも、頭がそれこそ104個抜けてる天才。トウシがそう言う。
「だが...捏造させる余地を残さないために、3歳からのテストなのだとーーー」
「だがもクソも結構やけど。カルゲの言ってることもしっかり考えた方がええで。自分から完全に突っ込んでって知るってことと、たまたま知ること...そこには大きな差があると思うなぁ...お前にそこの壁を越えられるか?そこらへん、どう思う?」
「っち...」
トウシの活躍によって、その場では私たちの知性レベルはバレなかった。
宴会はまだ続く。