〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
高校2年性になった。トウシはあれから、本格的に動き出したようだった。
私は、今までセラが世界を守ってきた事を全てトウシ打ち明け、伝えた。トウシも大まかにしか知らないことだった。その結果、トウシは世界を守るのに意欲的な姿勢を見せてくれた。
その様子から、きっと、セラの想いを継ぐつもりなのだろうと伺えた。
セラの亡骸はその後、ISA...機関の手によって丁重に処理されたようだった。
私は...病気という、その不条理を許さない...だが、どうすることもできなかった。
私の『形見』も決して万能ではない。だがそうして、この世界から旧い守り手は消えて、新しい守り手が増えた。
そして、いま私がやっているのは...
「...仕事完了したよ。トウシ」
『ん、ならええわ。そのまま帰還せえ』
インカムからトウシの声が聞こえる。そう、トウシの世界を守る仕事の手伝いだ。もう、この世界で携帯ドラゴンを扱えるのはおそらく私だけ。なら、私とトウシが、あとは頑張るしかないのだ。
私は現在、二代目ミスターZとして各国で仕事をこなしている。
「今回は結局、どう言う案件だったの?」
パソコンの音がカチャカチャと向こうから聞こえる。
『イングランドが日本の組織を懐柔して、騙され、最終的には様々な要因が絡んで核戦争になる可能性があった。だから、そのままその実行犯を脅しかけたら、仕事終了や』
とのことだった。私は、へーと思ったそのときだった。
ーーー後ろからマグナムの弾丸が私の頭を貫くーーー
私はひょいっと頭を動かしてそれを見ずに避けると、実行者に、ミスターZは、お天道様は見ていると再び脅しかけた。これで大丈夫だろう。
それからは、その場から逃げるように魔法を使い、その場を去った。
ちなみに、私の『形見』は火属性らしい。主人公属性だと思うが、センエース神話で火魔法って特に印象っぽい印象がなくないか?
あと、私が実は色々なスペシャルを持っているのは有名な話だが、その中に初期で1番使えないスペシャル、『病的な高潔』と『不屈の魂魄』がある。
気づいてみて思った事だが、不屈の魂魄はまだいい。なんか、たまにぐわっと燃える時があるからだ。多分、不屈の魂魄が発動したと言うことだろう。だが、病的な高潔はぶっちゃけいらない。不条理や不合理に染まる自身を許せなくなるとか、どう言う効果なのか自分自身よくわからない。
なんとか反転して、裏スペシャルである、『人間失格』や『天上無休』が発動しないか願ったが、全くの無意味だった。
そして、今は転移の魔法を用いて、とある場所に来ている。本来ならば使えなかったのだが、セラが遺してくれた力は強大なもので、転移という高等な技術も可能にしてくれた。
私は外国から日本に戻る際は、これを使って戻っている。
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「来たか、ムラハネ...」
転移し、そこで待ち構えているのは鬼人の武闘家ゴンズであった。
私は合図もなしに駆け出し、そして殴りつける。
だが、それをひらりと躱わし、逆にカウンターを喰らわせてくる。
そうして、私がボコボコにされるまで、修行は続く。
ボコボコにされきったあと、私がやる事は単純だ。
『形見』の力を使って全力で応戦する。
ここからは一味違う闘いになった。
私は『形見』の力を万全には出していないとはいえ、
ーーー驚異的な蹴りをゴンズの腹に入れようとするが、それゴンズは人体でも頑丈な部位である肘で受け止めるーーー
私はその『未来』が見えたので、行動を変えて蹴りのフェイントまでに止め、そのまま超接近する。そうして頭突きを一発する。
ーーーその頭突きをゴンズは見切り、私の首に手刀をいれようとするーーー
またも見えた『未来』から、頭突きをせずに殴りに移行する。
そうして私はその様子を強化された動体視力で片目というハンデを補いながら、『未来』を見て闘いに身を投じる。
そう、私、スペシャルの影響か、ガチで『未来視』できるようになったんだよね。草生える。