〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
「なにって、カツアゲに決まってんじゃん。見てわかんないの?やっぱバカだねー」
「... なら、なぜそんな目をしている?」
「...別に?なにか悲しんでるわけじゃ無い。私はやりたくてコレをしている」
ちっ眼力【B+】め。余計な真似を……
「...お前がこんなことをする奴じゃないことは、俺にはわかっている...なぜ、お前はそんなことをしている?何が目的だ?」
無駄に察しが良いんだよなぁ...センって。D型とはいえ、センエースなのだ。
私はいつかにしてもらった質問に答えるように言う。
「カ・ツ・ア・ゲ。理由は金がないから。ビカウズオブ、金がないから♪ゲーセンで金落としてきちゃった。てへっ」
そこまで私が言うと、センは私に向かって駆け出した。今世でずっと演技し続けた私の演技力はかなりの域に達しているだろう。それこそ、眼力【B+】でもギリ見破れない。悪にしか見えないはず。
そうして、センが私に拳を突き出してくる。
計画通り...私はそのまま、センの拳を受け流し、逆にセンの腹に拳を入れる。
「殴るってことは、殴られる覚悟があるってことだよね?」
私はそのまま、拳を振り抜き、センを吹き飛ばした。センはなんの痛みもないように、むくりと起き上がる。
「...ぺっ、ムラハネ、お前、ほんとどう言うつもりだ?」
「いいから、さっさとかかってきなよ。敗北者」
私は、自分に言っているのかセンに言っているのかわからなかった。私が蝉原に負けなければ、こんなことしなくて済んだのだ。
...私がしている事は、至って単純。センを鍛える事だ。
そうして、センの闘志に火をつけ、戦闘力や精神性に磨きをかける為に私は周りを利用した。ちなみに、金は毎回取れなかった。『病的な高潔』のせいだと思う。いや、『ボク』の言葉的に、元から出来ない気性なのかな。
ともかく、私には脅すことが精一杯なのだ。
私は……大勢の人間に迷惑をかけた。でも、世界に楔を打つための綱を強化出来るのであれば、やらない手はなかった。それが、私なりの、誰かに頼るという意味だった……センにも頼り、周りの人間にも頼った……私はクズだ。
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高校3年生になった。シグレは近所の国立大学に行った。特にやりたい事はなかったらしいが、なんとなくらしい。
シグレには、姉さんには幸せになってほしい。だから私としてはモラトリアムでもなんでも、頑張ってほしい。
私はその中でも週に5回は出動して、仕事をし、ゴンズとは毎日修業する。そうして、帰ったら勉強する。もう私も受験生だ。私の頭は悪い。しかも文系科目など勉強したことがない。塾でも通おうか、そうしている時、ここで予想外の援軍が来た。
【ボク、文系出身だよ】
「マジ?」
と言う感じで、実は『ボク』が文系だったのである。そうして、私達は合わせて文理両道な人間になったのだった。
仕事をして修業して『ボク』に文系科目を教えてもらい、『国家公務員一種』の勉強も並行して行って、センを怒らせて修行をつける。
それを繰り返していく。
そうして、私達は大学入試を受けるのだった。
受かった。