〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
大学生活が終わった。センの戦闘力や精神力はなかなか出来のいいものになったと思う。まあ、精神力に関しては元からほぼ伸びはなかったと思うが。
私も、『国家公務員一種』を受けた。高校生の頃から勉強していたのだ。当然受かった。
そして、今はセンに着いて行っている。
公安では、センは『五課』に配属された。私も同じ所に、携帯ドラゴンの力を使って無理矢理配属した。ちなみに、輝木も付いてきている。
だが、いまだにセンは輝木の恋心に気づいていないようだった...恋心というと聞こえはいいが、中身は学生時代からのメンヘラの拗らせである。
私達はそうして、異世界系の処理を担当する『五課』にて活躍することになる。
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「おお、壮観だなぁ!」
センは初めて見る異世界関連のモノに感動しているようだった。
今日の任務は異世界から来訪してきたモンスターの討伐である。
「うっひょー、もう22だが、この歳にして異世界デビューか。感慨深いものがあるねぇ。だが、魔法とかは使えないのは残念な点だな。もっと、異世界系と言ったらファンタジーじゃないと、子供は喜ばないぜ」
センはそう言い、ピストルを構えた。五課にのみ許されたそのピストルは、通常の警察が使っているものより高性能だ。
私や輝木、その他もそれにつづいてピストルを取り出し、フォーメーションについた。
さあ、殺し合いの始まりだ。
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センは興奮気味に、そのモンスターの死体を見ていたと思う。外見は、翼の生えた猪の様だった。
このまま、センが元気に任務に就けたら幸せだなぁと思っていたが、やはり、長くは続かなかった。
「なあ、ムラハネ、輝木...ぶっちゃけ、異世界っぽくなくね?」
そのセンの台詞を皮切りに、センは叫ぶ。
「俺が求めていたのは、もっと、こう、なんというか、魔法や魔法道具を使ってわちゃわちゃやることであって、こうやってフォーメーション組んでピストル構えていっせーのでで狙撃することじゃない!」
「今さら?」
散々、講習で学んできたと言うのに...
「今更だが、なにか?俺が望んでいたのはこうじゃない!リトライを要求する!」
センはそう言いながらも、山の様に雪崩れ込んでくる問題を次々と解決していくスーパートラブルシューターになったのだった。その優れた根性には、私も可能性を感じざるを得なかった。
私もなるべく公安の任務につきながら、世界各地でトウシの指示に従い、裏で二代目ミスターZとして活動している。
そして、トウシからの話では...
「トウシ、蝉原がそろそろヤバいかも」
「ああ、わかっとる。なるべく対策は打つ」
「あと、出産おめでとう」
「...ここで言うことか?」
「いや、ルシファーとかいう狂った名前によくしたなぁ...と」
そう、普通に考えれば何らおかしくないことだが、ルシファーが誕生したのだ。ルシファー、その具体的な様子はまだ『原作』でも殆ど明らかにされていなかったが、大いなる田中家にて、生まれた時からMAX存在値が666兆程度あるバケモンと紹介されている。が、しかし、どうやらトウシに話を聞いてみると、容姿が異様に良いだけの普通の子との事だ。
というか、イスの名が付けれないらしい。どうやら、この世界はルシファーという滅びゆくヒカリを許容しないようだ。きっと、原作のルシファーが存在するために積まれるべきアリア・ギアスが積まれなかったと言う事なのだろう。砦や七月五日さんや無量大路さんと同じだ。この世界では、素で主役級のフラグメントや、それに準ずるためのアリア・ギアスは全て撤廃されている。
この世界は、トコトン、D型センエースを折れさせる為だけの世界なのだから。
「出生届がそれで出されてもうたんやからしゃあないやろ。んで、蝉原が最近活動的になっとる。ワシの計算だと、あと3年以内に公安に『蝉原対策チーム』が出来あがるはずや」
「おけ。それまでに何とかこっちも対策しておくよ。ありがとう」
「気張ってけよ。お前も順調に強くなっとる。もうゴンズから数本取れる様になっとるんやろ?」
「まあ、うん、もう7年間やってるからね。携帯ドラゴンありだったら100%勝てるし、ナシでも勝率は...まあ10%きってるかな」
「だから、気張ってけよっちゅうことや。お前が死んだら、もう後は無い」
「わかってるよ...」
私達は会話を終わらせて、私は転移の魔法で家まで帰った。