〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』 作:楓舞星
『そう、それでね。優しい俺は、日本中のみんなに俺の能力について知らせてあげようと思うんだ。特別だよ?俺の能力、それは洗脳さ。俺の処理能力的に限界は一万人が限界だけど、それでも、世界を支配出来る能力さ』
嘘だ。本当は無制限だ。存在値1000とは、いや、『原作』の記述的に実際はアレすらも嘘なのだろう。実際は1000以上の存在値を持つ蝉原は文字通り神に等しい。私は、そんなのを相手にしないといけないのかと、今更ながらに吐きかけた。
『でも、一つだけ洗脳に打ち勝つ方法を君たちに教えてあげよう。それは、右目を潰すことさ。それじゃあ、俺は全部教えたから、後はスタッフの方々が美味しく頂きましたってことで』
「っ!」
そう蝉原が言った時だった。画面はテレビスタッフの方の死体を映し出し、ピーという音を出し終了した。
そうして、蝉原が電波ジャックをし、日本を混沌の渦に巻き込んだ日から5年が経った。
それからは、非常に忙しい毎日を送った。
そして、いつのまにかセンは『蝉原対策チーム』のリーダーとなっていた。元のリーダーがどうなったかって?『蝉原対策チーム』に因縁のあるテロリストに下半身不随にされて退職した。
今はもう28歳のセンが職務を務めている。この歳にして『蝉原対策チーム』のリーダーに抜擢されたのだ。とてつもないことだ。
......運命の、センが売られることまでに後10年だ。そこまでに、なんとかしないと...
そう思いながらも、裏の二代目ミスターZとして蝉原を食い止める仕事をしながら、表でも『蝉原対策チーム』としての活動をすると言う、蝉原を無限に追う生活をしていた。
世間では、本当にミスターZの存在を願う声が各地で発生している。全ての声に耳を傾けるのは無理だったけど、出来る限り私は聞いた。それが、世間を見捨てる私への、なにかの贖罪にならないかと思っていたから。
『助けて』
『ミスターZは俺たちを見捨てた』
『もう殺してくれ』
『ヒーローがいるならきて!』
「そんなの、真面目に聞く様な声ちゃうやろ」
【『私』。気持ちはわかるけど、それで辛くなるならやめたって...】
止められることもあった。それでも、自身を責める声を聞かないことを止めることは出来なかった。
......私は、もう諦めている。なにがって、バグスペシャル32が投下されるまでに、私が『最後の抵抗』をするまでに犠牲になる人々の事だ。今はバグスペシャル2が投下されている。
バグスペシャル2の内容は、全世界100万人に感染し、感染したら身体中に敗血症状により黒い発疹がでて、致死率は70%にも達する。ペストを題材に作られたモノだと言うことが伺えた。
そして、とうとうアメリカや中国、ロシアまでもが蝉原の支配下に置かれた。そして、ここからはそれを伝ってどんどん小国が支配されていくだろうことをトウシは言った。
今、私も呼び出され、とある集会が、世界の最後の砦となる集会が開かれている。