ボールで生き残れるわけないだろ! 作:AI小説試験運用
原作:ガンダム
タグ:R-15 ボーイズラブ ガールズラブ オリ主 神様転生 残酷な描写 アンチ・ヘイト 転生 憑依 性転換 AI本文利用 宇宙世紀 一年戦争 ChatGPT ボール TS 女主人公
TS連邦軍人ちゃんが、宇宙世紀で藻掻き苦しむ話。乗れる機体はボールだけ。TS連邦軍人ちゃんは生き伸びることができるか?
宇宙世紀。それが、この世界の暦だと知った瞬間。私は、自分がTS転生者であることを理解した。
そして同時に、これから一年戦争という血で血を洗うクソみたい戦争があるとも、認識した。うんち……死ね!!
ガンダムはお父さんが好きで、私もその影響を受けて、子供の頃から何度も見たアニメだ。ゲームで遊び、小説を読み、設定資料集まで買い漁った。
――現在の私は、外伝主人公でもニュータイプでもない。地球連邦宇宙軍所属の伍長だ。
いや、努力して将校になれとか言うのは分かる。しかし、前世で怠惰だった私が、今世で勤勉になれるわけがない。
三つ子の魂百まで。前世のぐうたら来世まで。……後者は私が今適当に考えた。
「どうしてボールなの……? どうして…?」
目の前に鎮座する機体を見上げ、私は頭を抱えた。
RB-79。通称ボール。丸く小さく簡素だ。そして何より人間が戦争で乗るには、あまりにも頼りない。
「お前、昨日からそればっかりだな」
整備用ハンガーの柱にもたれかかっているカイン・アンダーソンが、笑っていた。茶色の髪に少し眠そうな目。私と同じ連邦軍の制服の胸元には伍長の階級章がある。
「だって、ボールですよ……ジムでもザニーでもなくボール」
「見れば分かる。俺にも目玉が付いているんだ」
「へぇ、大したお目々ね。これでジオンのモビルスーツとどう戦えっていうの?」
「戦えって言われてるんだから、戦うしかないだろ」
「あなた、危機感なさすぎでしょ。脳味噌詰まってるの?」
「バッチリ詰まってる。クジラくらいにはな。お前が考えすぎなんだよ、ミナ。俺らは消耗品だ。生き延びたらラッキーぐらいだろ」
コロニーで家族を失ってヤケクソになった私は、彼とセックスをした。そして彼にだけ、自分の過去を話した。もちろん「前世」という言葉は使わなかったし、未来を知っていることも話さなかった。
その結果、カイルの中の私はこの戦争について妙に詳しい謎の女となった。
――じゃあ、俺が死ぬ場所も分かるのか?
情事の後で、そう私に聞いてきたカイルの瞳は、暗く死の影を帯びていた。
「ミナ、お前は死ぬのが怖いか?」
「……怖い」
はぐらかしても仕方がないので、正直に答える。カイルは少し驚いた顔をして、それから笑った。
「なんだ。お前も普通なんだな。いつも歴史がどうとか、作戦がどうとか言ってるからイカれてると思っていた」
カイルは私のボールを見上げた。
「俺はこいつ、結構好きだけどな」
「嘘でしょ!?」
「嘘じゃないぜ」
「どこが? こんな棺桶のどこが良いの?」
「安い。整備しやすい。あと――俺たちでも乗れる」
「…………」
その言葉に、私は何も返せなかった。
そう。ボールは弱い。ザクには勝てない。ドムにも勝てない。ゲルググなんて論外だ。
モビルスーツと比較すること自体が間違っている。それでも、ボールは、私たちが戦争をするために与えられた兵器だった。
そして哀れな消耗品である私たちは、それに乗るしかない。
タイミング良く(或いはタイミング悪く)出撃アナウンスが艦内に鳴り響いた。私はヘルメットを抱え、ノーマルスーツの気密を確認する。
「行きましょう、カイル」
「おう」
ボールのハッチが閉じる。とても狭い。そんな狭い中で機械たちの低い音が響く。軽い発射Gが加わり、一瞬目を瞑ってしまった。初めての実戦なのだ。仕方がない。
目を開くと、正面のモニターに、宇宙空間が広がっていた。
『第七五五小隊、戦闘準備』
小隊長から通信が入り、私は操縦桿を握った。手がずっと震えている。
その日の任務は単純だった。連邦軍の補給艦隊に接近するジオン軍の小型艦艇を小隊で警戒する。
敵モビルスーツの姿が確認された場合は、艦隊に警告し、交戦は避ける。それが命令だった。
私は内心で安堵した。当然だ。ボールでモビルスーツと戦うなんて、正気ではない。例え敵が旧ザクでもモビルスーツ相手は無理だ。
「ミナ」
カイルの声が通信機から聞こえる。
「前方、何かいる」
私はレーダーを見た。確かに影のようなものが写っている。
「……反応は?」
「小さい。数は――」
その瞬間、警告音が鳴った。
「っ!」
レーダーに赤い光点が複数現れる。五。十。さらに増える。
「嘘でしょ……」
宇宙空間の彼方。暗闇の中から、巨大な影が現れた。人型兵器だ。頭部には特徴的なモノアイが輝いている。
私は知っている。あれは、
「ザク……」
声が震えた。
宇宙世紀においては典型的なやられメカであるが、眼前に迫ってきているザクは違う。奴らは、こちらを殺すために存在しているのだ。
『ジオンMS部隊、接近! 各機、ペア単位で散開! 補給艦隊へ警告を送れ!』
「了解!」
私はボールを旋回させた。しかし、遅い。モビルスーツとは違いAMBACも十分に出来ない棺桶なのだ。
ザクがこちらを向いた。巨人のモノアイが光る。
「カイル!」
『分かってる!』
ザクの腕が動いた次の瞬間、宇宙空間を光が走った。
「――っ!」
私は操縦桿を思い切り倒した。ボールがキリモミ回転する。自機のすぐ横を弾丸が通過した。そして小隊長機の反応が消えた。
『新米共! 逃げろ!』
「しかし…!」
『命令だ! 生き延びて艦隊を守ってくれ!』
私は歯を食いしばった。私は主人公ではない。ガンダムには乗れないし、ニュータイプでもない。ボールに乗っているだけの兵士であり、消耗品だ。
けれど、ここで死ぬ気にはなれなかった。
「カイル、右!」
『了解!』
二機のボールが同時に旋回し、ザクの攻撃が空を切る。
「補給艦隊へ警告!」
『送った!』
「離脱する!」
友軍機のシグナルがロストした。小隊4機のうち、残ったのは私とカイルのボールだけだ。
『後ろだ!』
けたたましいアラートがコクピット内で鳴り響く。ザクが一機、こちらへ迫っていた。
「しまっ――」
ザクのマシンガンが火を噴いた。咄嗟に私は操縦桿を倒す。ボールが回転する。一発、二発、三発と装甲を弾丸が叩く。おそらく直撃はしていない。
警告灯が点灯し、機体が大きく揺れる。制御系統の一部が死んだ。
迫るザクに対して、私はトリガーを握った。180ミリ低反動キャノンを照準する。己を狩る側だと油断した敵機は、すっかり照準内に収まっていた。
トリガーに指を掛けて思い切り引いた。けれどザクはピンピンしている。
――外した!! クソ! クソ! クソ!
もう一度だ! もう一度撃たなければ! 敵のザクがヒート・ホークを構える。距離が近い。もう逃げられない。私は死ぬ。
「嫌っ、やめ…! 嫌ッ!!」
つまらない人生だった……そう思った瞬間。
「ミナァッ!」
カイルのボールが割り込み、ザクの攻撃を受けた。そして、彼の機体が吹き飛んだ。だが、まだシグナルは残っている。
「カイル! 返事して!」
『……まだ、生きてる……』
「馬鹿!」
『うるせえ……』
通信越しの声は、弱々しかった。それでもまだカイルは生きている。私は操縦桿を握り直した。恐怖が消えたわけではない。むしろ。もっと怖くなった。
この世界では、知識が私を守ってくれるわけではない。友人を守ってくれるわけでもない。歴史を知っているだけでは、目の前の人間一人すら救えない。
「当たれぇ!!」
180ミリ低反動キャノンは、その威力を十二分に発揮し、ザクを吹き飛ばした。
「ミナ……悪い、先に逝くわ。愛してるよ」
通信が消え、カイル機のシグナルが消えた。爆発の業火の中から、ザクが姿を表す。ブレードアンテナの生えた隊長機だ。
「あっ、ぁぁぁぁぁぁ!!!」
スラスターを最大噴射し、ザクに体当たりを仕掛ける。
「よくも! よくもォォ!!」
ザクは、私の体当たりをヒラリと躱した。それから、ヒートホークを抜いた。モノアイが、煌々と漆黒の宇宙を照らしていた。
「はっ、はっ、はっ、はっ」
過呼吸により、私は意識を失った。
気が付くと、私はベッドの上で横になっていた。
後から聞いた話だと、輸送艦隊の直掩部隊であるジム中隊が、敵のザク3個小隊を撃破したそうだ。
つまり、警戒に当たっていた私たちの小隊は全くもって無意味だった。カイルや小隊長は無駄死にだったのだ。
クソ!! 殺してやる!! ジオンもスペースノイドも一匹残らず!! コロニーというコロニーに毒ガスを流し込んで殺してやる!!
私から、家族を奪って友人も奪ったジオンは殺す!! スペースノイドも殺す!!