夜廻を代わりますか? →うん   作:ずんだ味

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神社にいこう

 

 

 さて、先ずはどこにいくかだけど…トンネルの向こうに行く前に、ムカデさまの神社にいかないと。力をお貸ししていただく以上、挨拶はしておきたいし…『叔父さん』にも会いにいかないと。しくじるつもりはないけど…もしかしたら、会えるのはこれで最期かもしれないもんな。いや、そんなことを考えるべきではないんだ。こんなんじゃ、『夜』に呑まれちゃうじゃないか。今はただ、進むことだけ考えていれば

 

 

【【譛?ソ代?縺ゥ縺?□??】】

 

【【縺?d縲√∪縺≫?】】

 

 

 …?なんで、こんなにオバケがいるんだ。そりゃあ数年前まではこんな感じだったけど、今は叔父さんが神主を務めて…ムカデ様の信仰だって、回復しているんだぞ?まだ回復しきったわけじゃないし、オバケが少しいるくらいなら分かるが…ここまで多くは、なかったはず

 

 

 

ズキィッ…

 

 

 

『なに、あれ…?あれが、よるにでちゃいけない…ううん、いかなきゃ…!おねえちゃんを、さがすんだ!』

 

 

 …急かされてでも、いるのかな。そうだ、前だってコイツらはいた。それでも、義姉さんを探しにいったんだ。こともが一人でも襲われないように、お守りを握らせて…。今回は、違う。鉄パイプに塩に、お守りだって持ってるんだ。こんなところで足踏みなんて、していられない。道を塞がれたなら、塩をひとつまみっと…!

 

 

【【【繝舌う繝医@繧薙←窶ヲ!!】】】

 

 

 よし、塩自体は効くみたいだな。それなら、不意打ちでもされない限りは問題ない…さっさと神社にいかないと。いくら塩が強いからって、量には限りはあるんだ。鉄パイプでしばくのは小型のオバケしかできないし…もう少し背が伸びてたらなぁ。年が立って、大人になって…誰も失わずに済む、そんな力を手に入れられたら。夜も、怖くなくなるのかな。

 

 

【繝輔ぃ繧、縺ェ繧翫※縺遺?】

 

 

 …なんだ、ただのセミか。近寄らなければ不気味なだけだし、避けて進もう。もしセミファイナルされたら、その音で他のオバケがくるかもしれない。…ただの杞憂であればいいんだけど。よし、商店街も見えてきたし…このあたりはムカデさまの領域だ、今夜はオバケが多いとはいってもしばらく安全なはず…なんだけど。

 

 

【蝪ゥ縺檎李縺医d】

 

 

 あの手の形をしたオバケ…『山の神』の眷属、か。…盛り塩を崩している?いくら『山の神』でも、ムカデさまの本拠地に送り込んでくるって…相当力を入れてきてるな。油断してくれたほうが、ありがたいってのに…とにかく、早く盛り塩を直さないと。結界が壊されている以上、野良のオバケが乗り込んでくるのもそう遠い話じゃない。

 

 

プルルル、プルルルルル…

 

 

  あぁ分かってます、分かってますから。すぐにでも盛り塩は直しますよ、貰った塩もまだ残ってますし。異界を開いてくださるのはありがたいですけども。とりあえずこれで一つ目です、と。あとは…二つだけ?途中で諦めでも…いや、消滅したのか?何にせよ楽に越したことはない、足止めなんて食らってる場合じゃないんだよ…!これでもう一つ、さっさと終わらせて…

 

 

【【縺、縺?】】 【【縺セ】】 【【縺医k】】

 

 

 あ〜…なにも人一人をそんな大勢で囲むことはないんじゃないかな。ほら、一人当たりの取り分だってだいぶ減るんじゃないか?公衆電話までの道も塞がれてるし…塩を投げつけたとて、この数相手じゃ他の奴にやられる、かな。デカい毛玉に包帯巻き、黒い人影に白い顔に…数で囲めさえすればそれでいいってか?どこから連れてきたんだっての…

 

「もと君、大丈夫かい!?最後の盛り塩は私が直した、これで結界も戻る!」

 

 オバケが消えて…?っこの声、どうして叔父さんが外にいるのさ!いくらオバケは減ってるとはいえ、まだ夜は危ないじゃんか。

 

「それ君が言えたことじゃないでしょ。それに、確かに私はもうろくに走れないけども。見向きもしないオバケの横で盛り塩一つ戻すくらい、どうってことはないさ」

 

 それを言われると、なにも返せないんですけども。い、一応今のだってムカデさまの石を使えば何とかなりましたしぃ…勝算がなけりゃ出ませんよ、夜の町なんて。でもちょうどよかったです、ムカデさまと叔父さんに会いにきたので。

 

「会いにきたって…こんな遅くに?いや、私も分かっているさ。あのオバケがわざわざくるなんて、最近はなかったからね…ここまでくるなんて、『山の神』もずいぶん気合を入れてきたらしい。」

 

 どうにも、いい加減俺たちを殺したいとのことで。そんなにきてほしいなら、トドメを刺しにいこうかなと。神社にはムカデさまと叔父さんに挨拶をしにきました。

 

「そうか…ようやく私たちの因縁に、終止符を打てるわけだ。あの『神』は、私たちから奪い続けてきた。百足神社前神主…私の兄を、もと君の父を殺し…寄辺を失ったキミを引き取った義母さえも…!」

 

 

 

ズキィッ…

 

 

 

『神主さん、こんなに若くして亡くなってしまうなんて…お子さんも、まだ小さいのに』

 

『神社の後継ぎはどうするんだ…神主の弟さん、音信不通なんだろ?』

 

『誰があの子を引き取るの?うちは無理よ、そんな余裕はないし…何を見ているかも分からないし、不気味じゃない』

 

 

 ………。父さんは、『山の神』の力を少しでも削ぐために特攻した。どうせ余命も残り僅かだからって、当時身を隠していた叔父さんに後を託し…そしてムカデ信仰の回復に祈って、神主としての役目を全うした。神社の人もいなくなって、残された俺は義母さんに引き取られて…それから一年も経たずに、今度は義母さんが攫われて。俺に見つけられた資料には、確か。

 

 

『山の神は縁結びの神である』

『その信仰は既に廃れ久しい』

『あの神の封印は解いてはならぬ』

『山の神に喰われた者は神の身に囚われる』

 

 

 と、あったはず。…今思えば、一つだけ違うものも混ざっていたけど…父さんも義母さんも、他の被害者もみんなして囚われているのなら、その魂は安らぎの地へ弔われなければならない。そのためには、ムカデさまの協力は不可欠だ。この身体には父さんの血が…古くから途絶えぬ神主の血が通っているとはいえ。人の身では、『神』と呼ばれる存在を殺すことはできない。『神』を殺したければ、より上位の『神』を。『山の神』の策略か異常なまでに百足信仰は削がれた時期もあったけど、叔父さんがきてからは全盛期とまでは言わずとも回復しているんだ。あいつを殺してやるには十分だろうよ。

 

 

「…さ、着いたよ。ムカデさまも待っている、急いでいるんだろう?すぐにでも会いにいくといい」

 

 相変わらず畏敬とか感じさせないですね、俺も人のことは言えませんが。後継ぎとしての教育とか受けてたら変わるもんなんですかね。まぁいいや…こんばんは、ムカデさま。

 

 

『しゅるるるる……』

 

 

 はい、はい…えぇ、今晩に。ようやくあの神を終わらせてやれますよ。そのためにも、ムカデさまのご協力を…はい、露払いの眷属に清めの塩…それと結界用の石を。道中に貼るお札は予備がございますので。では、そのように…それじゃ、早速いってきますね。機を見てお呼びしますので。…叔父さん、きてすぐだけど、もういってきます。夜明けまでに帰って、こともたちと遊びたいので!

 

「うん、いってらっしゃい。私は町に眷属がこないか見張るとするよ。お互い、無事に夜を越そう」

 

 よし、これでもう直接『山の神』に向かって大丈夫だな。角を曲がるときだけ気をつければ、道中問題は…あっちょっま、即オチはよくな…

 

 

 

 

目標『夜を終わらせ家に帰る』

→廃工場に拐われて

 

 

 

 

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