DOG DAYS 勇者の親友は銃戦士   作:孤独な白狼

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Twitterでも書いていましたが、サークル活動で急遽小説を書く事になり
期限の事もあり、そちらを集中して書いていた為、続きを書く時間が無く
久しぶりの更新になってしまいました。
続きの更新を待ってくれていた方々、お待たせいたしました。

では、どうぞごゆっくりしていって下さい。


第12話 銃戦士、風呂に入る

ユウトside

 

時間は戻り、リコッタがシンク達の後を追って図書館から出た頃。

 

「さて、俺も調べ物の続きでもしますかね~」

 

そんな独り言を呟きながら俺は本を棚から数冊選び調べ物を再開した。

その中にとても俺の興味を引く内容の物があった。

 

「魔物について?…何だこれ?超気になるんだけど…もしかしてこの世界には魔物なんてものが存在するのか?♪」

 

この本に書かれている内容で分かるのは魔物は大まかに分けると2種類存在する。

1つ目がこの世界に存在する負のパワー(憎しみや悲しみ等らしい)を精霊が吸収してしまって魔物化する場合。

2つ目は負のパワーを持った物を土地神や精霊が何らかの拍子に取り込んでしまい魔物化する場合の2種類らしい。

この世界は俺が知ってるファンタジーノベルのように魔物が多いわけではなく大型野生動物の方が多いようだ…残念、魔物と戦うのは難しそうだ…まぁ大型野生動物の方も興味はあるけどな。

後、この世界の魔物の多くは呪いに見舞われた悲運な存在とされ、魔物封印専門の人が各地を巡って見つけては弱らせて封印し長い時間をかけて魔物を精霊に昇格させるらしい。

ただし、1つ目の場合は負のパワーで凶暴化しているだけなので、ある程度のダメージを与えることで元に戻すことが出来るのだが、同じ魔物でも負のパワーを持った物を取り込んでしまった場合、土地神や精霊ごと封印は出来ないが、宿主である土地神や精霊にはダメージが一切入らないので魔物へある程度のダメージを与えるなどして魔物化の原因である物を宿主から分離させ、それを封印術式の施された御札と剣の二つを使い、剣の中へと封印する。

この場合でも最終的には精霊に昇格させられるらしい。

後、物を取り込んだ魔物の場合はほとんどが負のパワーを吸収した魔物よりもかなり強力となる傾向があり、普通の戦い方ではダメージが通らないらしい。

詳しくは載っていないけどどうやら特殊な輝力の使い方をするか、特殊な加工の施された武器を使うかの2択のようだ。

 

「ん?これって…」

 

俺は読み進めるうちに特殊な加工が施された武器の項目で面白い内容を見つけた。

 

「…アデライド・グランマニエ…かつてフロニャルドに召喚された勇者の1人…パスティヤージュ公国では英雄王と呼ばれている…か」

 

その者は持っていた当時のこの剣やこの銃で魔物の軍勢と戦った…と書いてある、さすがに魔物に関する本なだけあってこの人物の詳しい内容は載ってないようだ。

この人の事はまた調べるとして…こっちの世界で使われている銃に関して分かったのは輝力も撃てる銃と普通の銃とでは当たり前だが異なる製造方法で作られ、輝力を使える方の銃には現状パスティアージュだけで採掘できる特殊鉱石が必要。

後、現代の武器では強力な魔物には効果がない為、昔の勇者の銃や剣のように強力な魔物にも効くようにする場合は特殊な術式を武器製造時に組み込む必要があるようだ…でもその術式を組み込める技師や鍛冶師は現在ではごく少数のようだ。

せっかくこんな面白い世界に来たんだ、戦にまた参加出来るのなら、使う武器は自分に合った物が使いたい。

 

「自分専用の銃か…良いな…パスティアージュに行けば手に入るかな?」

 

あそこは戦の際には銃をメインで使うようだし、武器屋に行けば色々な銃があるだろう…今日はお姫様のコンサートに出席するから無理だけど…近いうちに行ってみるか♪

あ…でも、俺は勇者じゃないとしても他国に許可無しで行くのはヤバいか…でも、許可取るのって多分時間かかるし待つのは楽しくないだろうし…。

 

「…こっそり行けばバレねぇか」

 

よし!決定!近いうちにこっそり行こう♪フードとかで顔を隠せば大丈夫だろう。

それに運がよければ途中で大型野生動物とかも見られるかもしれないし♪

そんな計画を立てていると、ふと時間が気になり近くにあった柱時計を見てある事を思い出す。

そういえば俺って戦に参加して汗かいたからな…せっかくお姫様のコンサートに招待されてるんだし汗臭い恰好で行くのも…風呂入りたいな。

 

「すみません」

「はい?どうかしましたか?ユウト様」

 

一先ず近くを通りかかった学術研究院の子に戦で汗を掻いたから風呂に入るなら今の時間どこでなら入れるのかと訊いてみた。

 

「ここのお風呂はお城の関係者なら誰でも入浴可能なので勇者様やユウト様でも問題なく入れますよ。地図もありますが…私がご案内しましょうか?」

「あ、ならお願い出来ますか?」

 

地図があるとしても案内してくれるのはありがたい。

 

「かしこまりました。では、付いて来てください。後、タオルなどの必要な物はお風呂場に全て置いてありますから持っていかなくても大丈夫ですよ」

 

俺は頷きその子に風呂場へと案内してもらった。

 

 

~風呂場前にて~

 

「ユウト様。ここのお風呂は時間制となっており、今の時間帯は男湯なので大丈夫ですが違う時間にご入浴される場合は注意して下さい。一応ここに現在どちらなのかが書いてあります」

 

そう言いながら壁に付けられている看板を指で指す…。

【現在の時間:男湯】

これ…この世界の文字分かんなかったら詰むんだが…。

 

「では、私はここで失礼します。脱衣所はそこの暖簾をくぐればありますから。後、お着替えはこちらをお使いください」

「ここまで案内してくれてありがと、助かったよ。それと服ありがと」

 

そこで俺はその子(学術研究院)と別れ暖簾をくぐり脱衣所へと入った。

 

「お?ユウト殿ではないか」

「え?あ、マルティノッジ卿。奇遇ですね」

「ちょうど仕事がひと段落してね。ちょうどいいから今のうちに入っておこうと思ったんだよ」

「そうでしたか」

 

そんなやり取りをしつつ俺たちは服を脱ぎ脱衣籠へと入れていく。

 

「うわぁ~凄いなこりゃ」

「そうだろ?ユウト殿」

 

風呂場に入ると俺の前にはとても広い露天風呂が広がっていた…ここまで広くて立派な風呂場は向こうの世界じゃ~まずお目にかかる事はないだろうな。

そして、マルティノッジ卿と共にゆっくり湯に浸かりながら談笑していると面白い情報をいくつか聞くことが出来た。

それは、最強の騎士と呼ばれ、ビスコッティ騎士団の自由騎士…ブリオッシュ・ダルキアン卿という凄い人がいるという事、同じく自由騎士で現在は旅をしているダルキアン卿のお供をしているビスコッティ騎士団オンミツ部隊筆頭…ユキカゼ・パネトーネという人…戦ってみたいな。

そんな事を考えながらも風呂から上がり、さっきの子(学術研究院)が用意してくれたこちら側の世界の服に着替え、マルティノッジ卿と別れ、シンク達が戻るまで調べ物の続きをしようと図書館へと足を向けた。

図書館に戻ってくるとちょうどリコッタがセルクルに大きな機械を引かせながら戻ってきた。

 

「ユウト様~~!」

「リコ、お帰り。どうだった?」

「ただいまであります!その事は中でゆっくり話すであります!」

 

そして話を聞いてみるとどうやら成功して電話が繋がったらしい…良かったなシンク、これで向こうの心配も減らせるだろう。

 

「そう言えばリコ?2人は?」

「まだであります。私は2人よりも先に戻ってきたのであります」

「そっか」

「何か勇者様に御用時でありますか?」

「いや、そう言うんじゃないけど…この世界の事で面白い物が色々あったからシンクにも教えておこうかと思っただけだから。別に急ぎの用事とかじゃないんだよ」

「そうでありましたか」

 

シンクに戦の事でもいくつか教えておきたい面白いルールとかあったし。

その後もリコと、この世界の事や元の世界の事で盛り上がっていると、突如庭の方から花火の打ち上がる音が聞こえてきた。

 

「なんでありましょうか?まだ姫様のコンサートが始まるまでは時間があるはずなのであります」

 

俺とリコは不思議に思い庭の方が見える窓へと向かうと、空中に投影された映像が目に飛び込んできた。

その映像はこの城の何処かの庭であり、そこにいるシンクが大きく映されていた…あいつ、いつの間に帰って来てたんだ?というか、あそこで何やってんだ?

不思議に思いながらも映像を見ていた俺達はこの時、シンクを止めなかった事を後で後悔することとなる。

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。



次回 勇者の覚悟、銃戦士の妥協

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