天獄の熾翼、墳墓の魔王 作:マジックス
西側の門の前までやってきた。
時間的にはモモンは漆黒の剣がアンデッドになってると気づいたあたりか?
まぁ、それなりに時間はありそうだな。
「おい! あんた早くここから離れろ!」
「お気になさらずに」
あんま面白くなさそうだが、堅実に積み重ねておくか。
城壁の上に飛び乗る。
「お前勝手に―」
「《
アンデッドが灰になった。
「手伝いますよ」
「あんた信仰系マジックキャスターか! ありがたい!」
この魔法はピカピカ光るからいい感じに目立つ。
モモンが来たら話しかけてくるだろ。
そんなこんなで適当にピカピカ光っているとモモンがやってきた。
モモンは兵士と会話したあと、兵士を無視して城壁へ飛び乗った。
俺とまったく同じ動きしてるな。
やっぱ兵士を無視するのが効率的なのか。
ちょっと面白いな。
「今の動きからして彼は高位の戦士です。
私が保証しますよ」
「わかった。今は少しでも戦力が欲しい」
「…お前か」
「また会いましたね」
「こんなところで何をしている?」
「アンデッドが湧いてたので、手伝ってるだけですよ」
「もっと広範囲に攻撃出来る魔法は使えないのか?」
「ふむ、それはこのアンデッドの大群をより効率よく倒せるか?という意味ですか」
「そうだ」
だいぶ警戒されているっぽいな。
どうしようか。
どれが一番面白くなる?
うーん、まぁいいや。
どうせあんま影響なさそうだし、いっそのこと好き勝手するか。
「可能か不可能かで言えば可能ではあります」
「それならなぜその魔法を使わない?」
「その魔法を使うには儀式には高位の戦士の協力を得た上で儀式が必要なのです」
モモンが面白いことをしてくれるなら俺の気が向くかも。
「貴様、モモンさんに何をさせるつもりだ」
「ナーベ」
「安心してください。代償が必要な儀式ではありませんよ」
「それでその儀式を私は手伝えるのか?」
「そうですね、ホニョペニョコ、ホニョペニョコ、ペニョホニャラと三度唱えてみてください。なるべく早口で」
「……モモンさん」
「何だ」
「あれの舌を引き抜く許可をいただけますか?」
「おやおや、冗談で言っているとは感じられませんね。
怖いですね、私は仲良く出来そうと感じていたのですが」
原作通りならアインズは新世界の住民でも有用なら積極的にナザリックに取り込もうとするはず。
既に占い、儀式と《YGGDRASIL》にない力を持つ可能性がある俺と関係が悪くなるのは望まないだろう。
ナーベやらかし気味じゃない?
「…ナーベ」
「……申し訳ありません、モモンさん」
「連れが失礼した。不快にさせたなら謝ろう」
「そんな!モモンさんが謝る必要はありません」
全然反省してそうにないな。
モモンに怒られたくらいにしか思ってなさそう。
気まずくなると面白いと思ったけど、あとで軽く注意されるくらいになりそうだ。
まぁそうなると思ってたけど。
「いえいえ、モモンさん”は”お気になさらずに」
「…了解した。ホニョペニョコ、ホニョペニョコ、ペニョホニャラと三度唱えればいいんだったか?」
「はい」
「ホニョペニョコホニョペニョコペニョホニャラ、ホニョペニョコホニョペニョコペニョホニャラ、ホニョペニョコホニョペニョコペニョホニャラ」
へー、鈴木悟の頃は早口言葉苦手だったのになんか克服してるな。
スケルトンには舌がないからとか?
ちょっと面白いけど面白くない。
「…はい、確認が取れました。
結論から言うと無理です」
「…………」
ナーベが凄い目で睨んでる。
「……つまり、私では条件を満たせなかったということか?」
「どうやら、そのようです。何か心当たりはありますか?」
「……いや、特にはない」
俺の出した条件は高位の戦士。
対してアインズは純魔法。
今驚いてるんじゃない?
少し面白い。
でも面白さはギリギリ不合格ってことで。
いや、待てよ?
「そこの強大な力と知性を持ってそうな魔獣と力を合わせればあるいは…」
「む? 拙者でござるか?」
「力を合わせるとはどういう意味だ?」
「その魔獣に騎乗し私が人獣一体の儀式をすれば儀式を発動できる可能性があります。
2重に儀式を重ねることで儀式の条件を緩和することが出来るでしょう」
「いや、それはちょっと――」
「あんたら! なんでもいいから早くその儀式をやってくれ!」
お、ナイスアシスト。
兵士からすればエ・ランテルが滅亡しそうってくらいピンチだからな。
儀式を早くやって欲しいって思うか。
モモンはなにを選ぶかな。
「……いいだろう。その儀式を手っ取り早く済ませてくれ」
「わかりました。まずは強大な力と知性を持ってそうな魔獣に騎乗してください」
「こうか?」
モモンが普通にハムスケに乗った。
「はい、その上で儀式を行います。なるべく動かないでください。
《魔法三重持続時間延長化・
ピカピカとした光が魔法三重持続時間延長化された状態でアインズとハムスケを照らす。
兵士たちの注目は嫌でも集まった。
それを前に俺は占いで使ったカードを取り出した。
俺はそのカードをハムスケ、モモンを円の中心に置いて囲むように設置する。
モモンはその間、ピクリとも動かなかった。
もっと面白くしたいな。
「その状態でホニョペニョコ、ホニョペニョコ、ペニョホニャラと大声で三度唱えてください」
「…」
「モモンさん?大丈夫ですか?」
「…もう見てられません。モモンさん、今すぐこれを殺害する許可をください」
「…ナーベ、私は大丈夫だ」
さっきと声色が違う…ような、そうじゃないような。
ワンチャン抑制発動したか?
「ホニョペニョコ!ホニョペニョコ!ペニョホニャラ!ホニョペニョコ!ホニョペニョコ!ペニョホニャラ!ホニョペニョコ!ホニョペニョコ!ペニョホニャラ!」
もうだいぶやけくそ感あって笑える。
面白いし魔法使ってもいいか。
「来ました。
天に光、地に影。
生けるものには道を、死せるものには帰るべき場所を。
円環は境を定め、札は座を定める。
騎する者よ、獣の脚を借りよ。
獣よ、騎する者の眼を借りよ。
二つの身を一つの座とし、
二つの意志を一つの楔とする。
東に暁。
西に黄昏。
南に陽炎。
北に静寂。
四方を結べ。
円環を閉じよ。
そして――天蓋を開け。
光は生者を導き、
光は死者を暴く。
歩むべきでないものよ、その歩みを止めよ。
留まるべきでないものよ、土へ還れ。
ここは夜ではない。
ここに墓はない。
ここに、汝らの居場所はない。
――白日よ、遍く照らせ。
死せるものよ。
光の下より、失せよ。
外見は細身の白銀の人型。ただし両腕には手がなく、肘から先が淡い光へ溶けている。武器を持てない。その背後には翼ではなく、三重の巨大な光輪がゆっくり回転している。
レベルは低めだが特殊能力が優秀。
その特殊能力の代償として物理攻撃が出来ないんだが。
召喚した天使だけで全部解決しないように配慮した。
「…」
ん?なんかモモンが俺を見てる。
流石に第六位階はやりすぎたか?
まぁいいや。
「ご協力ありがとうございます。儀式で第六位階の魔法を発動したのは初めてです。
もしかしたら、モモンさんと強大な力と知性を持ってそうな魔獣の力が強力だったからかも知れません」
「……一つ聞きたい。
先ほど、私は条件を満たしていないと言ったな。
あれは何を基準に判断した?」
「基準ですか。
そうですね…、私の感性と言ったところでしょうか。
儀式を通して胸の中に沸き上がった何かを形にした、という感じですね。
説明が難しいですが」
「……なるほど。興味深い話だ。だが詳しい話は後にしよう。今はンフィーレアの救出が先だ」
モモンはそういうと戦場へ突っ込んでいった。
ナーベも俺を少し睨んだあとモモンについて行った。
「
俺の雑な命令を受けて
もちろん、アンデッドにだけダメージがあるやつだ。
俺との繋がりを通して大体の意思は伝わるので雑な指示でもしっかり働いてくれる。
5分くらいか?
ナザリック陣営に監視されている中で《gate》で天空城まで帰りたくないからな。
反応的に本格的に観察されそうだし、5分たったら帰宅しよ。