キリよく物語を作れる人って凄いですね。
あんころ(餅)さん誤字報告ありがとうございます。
誤字報告って凄いですね
マーレ・ベロ・フィオーレは困惑と焦燥感を抱いていた。
先程まで至高の41人の纏め役であらせられるモモンガ様のお言葉を聞き感謝を伝えさせていただいたはずだというのに。
モモンガ様が瞑目しているのを見ていたらいつの間にか姉と共に此処にいた。理解が追いつきそうに無い。コレが敵によるものであれば、モモンガ様かナザリックに早急に合流しなければならない
さもなければ、至高の御方の役に立て無いのだから。もし仮に忠誠を受け取ってくださる御方がいなくても役に立とうとしなければならない。それが至高の御方々に創造された者としての在り方なのだから。
「お、お姉ちゃんて、敵はいた?」
「1km先ゴブリンとオーガくらいかな?戦っても勝てる相手しか居なかったよ。モモンガ様もナザリックも見えないけどどこに飛ばされたんだろ?」
「ナ、ナザリック大墳墓があったへ、ヘルヘイムのグレンデラ沼地の近くじゃないかもって事?」
「そうなんだよね。そもそもヘルヘイムですら無いかもしれないし、どうしよっかな?」
木の上に立つ姉アウラ・ベロ・フィオーラを見る。その目にはやはりマーレと同じ困惑と焦燥感がのっていて、不測の事態という言葉が再度脳裏をチラつく。そう考えているとふと至高の御方の言葉を思い出す
「お、お姉ちゃん」
「ん?どうしたのマーレ」
「モ、モモンガ様がここに来る前にナザリック大墳墓が消えるってお、仰ってたけどほ、本当なのかな?」
「う〜ん…モモンガ様が間違うことなんてないと思うし…やっぱりナザリックは消えちゃったのかな………でもまぁ消える可能性があったくらいで、確定じゃ無かったんじゃ無いかな?ナザリックが失くなったら私たちも消えるって前至高の御方々がいってらしたし…。もしかしたら未だ残ってるのかも」
自分を納得させるように呟く姉。その気持ちは痛いほどよく分かる
ナザリック大墳墓は至高の41人によって作られた難攻不落の存在で、そこを防衛するために作られたNPCにとっては、ナザリック大墳墓が消える事は自らがいらなくなったのと同義である。
至高の御方々に仕えることができず、無能のレッテルを貼られる。その事が何より恐ろしい
「お、お姉ちゃんこれからどうするの?」
「まずは至高の御方々が警戒されていた“ぷれいやー”に気をつけつつナザリック大墳墓と至高の御方々の情報を集めようかな。敵対行動は避けて警戒しながら行こうか」
「えぇと、に、人間とかも警戒するの?」
「……はぁ。昔ナザリック大墳墓に侵入してきた奴らにも人間はいたでしょ。警戒に越した事は無いと思うけど?」
「そ、そうだね」
姉が言っている事も一理あると思い直す。かつて来た侵入者どもは不敬にもナザリック大墳墓を踏み荒らし第八階層にまで到達したという。至高の御方々が直々に対応した事で事なきをえたが、良い思い出とは言いがたい。その事を考えると警戒に越した事はないだろう
「よし!じゃあ………!?」
突如として驚いた顔で後ろに振り向く姉。何かを発見したのだろうか?敵対存在だと考え
杖を強く持ち警戒体勢をとる。
「ど、どうしたのお、お姉ーー」
「ちょっと黙って」
今までに無いほど鬼気迫る声で制され思わず口を噤む。今までの喧嘩でも此処までの声を出された事は無い。それほどの事なのかと姉の顔を伺っていると、鬼気迫る顔が驚愕へ更に歓喜に変わっていった。
「行くよマーレ」
「えっ!?ま、待ってよお姉ちゃん!」
姉の表情の変化に驚きながら、先程まで慎重にと言っていた姿はどこへ行ったのかという様子で走り出した姉を追いかけるマーレだった。
♢ ♢ ♢ ♢
「着きましたよ、モモンさん」
「分かりました。ありがとうございますペテルさん」
そう言いながら城塞都市エ・ランテルの城門前の行列に並ぶ。
平日の朝方ながら多くの人が並んでいるその様子は、エ・ランテルが食糧生産量に優れており、物資・人・金などが盛んに行き交い栄えている事を示している。
硬く聳える城壁は僅かに補強の跡が見え、モンスターとの戦いを表していた。
一昨日ンフィーレアがエンリと夕暮れまで話し込んだ事で漆黒の剣はその日中に帰る予定を変更し
翌日にエ・ランテルへ帰還することになった。そこに冒険者視点の情報を得たいモモンガが同行を申し出て今に至る。
出立前に薬草類の事を教えてもらったり道中オーガやゴブリン相手に戦闘を行ったりしたが概ね順調にここまで来れていた。
「いやぁ、モモンちゃん強かったね。付き合ってくれない?」
「嫌ですルクルットさん。鍛え続けたらいつかこうなると思いますよ」
「それでも凄いのである!我々も精進を積み重ねてモモン殿を目指していきたいのである!」
「そうですね。いつか姉さんを奪った奴らに復讐できるくらいに…」
「ん〜ニニャさん?もう少し依頼主の前では取り繕ってくれよ?いつか貴族の依頼をするかもしれないし。青の薔薇見たいな冒険者チームとの間で関係悪化は避けたいぞ?」
「はは…。大変ですねペテルさんも」
「ンフィーレアさん…ありがとうございます。貴族さえ関わらなかったら良いんですけどね…」
エ・ランテルへの帰りの道中で何度か繰り返された定型分を織り交ぜつつ会話していく。
ルクルットがモモンガに求婚し、モモンの力を誰かが賞賛するごとにニニャの目が濁り、
それをペテルが諌め、ンフィーレアが同情する。半ば定番となり始めたその会話の空気感をモモンガは楽しむ。同じくンフィーレア含め全員がリラックスした雰囲気を醸し出していた。
(あの頃とは違うけど…冒険ってやっぱり楽しいね)
「…笑ってるモモンちゃんも可愛い…。付き合ってk」
「嫌です。というかルクルットさん何度この会話するんですkーー」
「?どうしたのモモンちゃん」
(あれは……アウラとマーレ!?)
驚きと共に森の方向を見つめる。
何はともあれ結果として彼女はその二人に気づくことができた。
(あの二人がいるならナザリックもあるのか…?本当にあの二人かは確信できないけど行くべきか)
「すみませんペテルさん。知り合いが近くにいるっぽいのでちょっと行ってきます」
「へ?……分かりました。気をつけてください」
「ありがとうございます」
ペテルに礼を言い駆け出す。驚く他の面々を横目に森に入る
無詠唱化した
相手もこちらに気づいていたのだろう、両者の顔が喜色満面になる
「モモンガ様!」
技術で制御されたものと身体能力に任せたものという違いはあれど同じ様に急ブレーキをかけて止まった快活そうな少年と少しおどおどとした少女。敵かどうか?という問いは近くに来ていると分かった時に使った無詠唱化した
跪く二人の姿には強い忠誠心が見えており、確認は必要だが敵対関係ではないだろう。
(NPCが喋ってるけど…魔法が当たり前に存在する世界だもんね。落ち着いたら考えよう。うんそうしよう)
思考を半ば放棄したモモンガはぶくぶく茶釜の子供のような存在である二人が無事かどうかを確認しようとする
「アウラ、マーレよ怪我は無いか?」
「大丈夫です!モモンガ様!」
「あ、ありませんモモンガ様」
(快活な男装少女と内気な女装少年か…昔茶釜さんに語られた設定通りの性格をしているな)
「ふむ、二人がここに居るという事はナザリックもここに来ているのか?」
「すみません、私達二人だけでいつのまにかここに居たので…」
「す、すみません!」
「む!?別に怒っているわけでは無いぞ!ただの事実確認だからな」
単なる問いに答えられないだけで恐縮しきっている二人に驚きつつ、何とかして
自分の気持ちを伝えようとするモモンガ。その構図は森の中で双子が恐縮しながら跪いている中、双子の片割れが成長した顔のダークエルフが二人を宥めているというものであり、仮に某
「まぁいい。今後どうするかだが…アウラとマーレも一緒に来るか?いや…来てくれるか?。
「はい!勿論ですモモンガ様!!」
「は、はい。僕も行きたいですモモンガ様」
「そうか、ありがとう。ならアウラとマーレは従姉弟という形で行こうと思うが大丈夫か?」
「い、従姉弟ですか?モ、モモンガ様と?」
「そうだぞ、マーレ。大丈夫か?不満だったら変えるがーー」
「大丈夫です!モモンガ様!」
何故か耳を赤らめているマーレとアウラにそんなに恥ずかしかったのかなと首を傾げる。
至高の御方に設定とはいえ親戚になった事がNPCにとってどれだけのことなのか分からないモモンガは軽く凹んでいた。マーレの目が若干熱を帯びていたが、下を向いていたためモモンガが気づく事はなかった
「そうかそうか。なら二人共コレをつけてくれ」
「えっと、モモンガ様コレは?」
モモンガが虚空から取り出したのは小さな指輪。
銀色に鈍く輝くその指輪はモモンガが付けている腕輪と似た意匠をかたどっている。
腕輪と違う点として、エルフの横顔ではなく流れる水のように見える粘体が描かれている。
「良くぞ聞いてくれたなアウラよ。この指輪の名前はパックの指輪マークⅡといってだな、私が付けているこの腕輪の指輪版のもので、見た目を誤魔化す事ができるのだ。容量の問題で選択できるパーツは少なくなっているが、それでも30種類の中から選択できるのだよ。ちなみにぶくぶく茶釜さんがヘロヘロさんに手伝ってもらって作った物だな」
少し話しすぎたか、と思い強引に話を切るモモンガ。
不機嫌になってないかな?と双子を見ると感激という雰囲気を出しながら指輪を触っていた。
「ありがとうございますモモンガ様!大切にします!」
「あ、ありがとうございます!」
「う、うむ。喜んで貰えて嬉しいぞ」
「す、すみません。こ、この指輪で姿をど、どの様に変えれば良いんですか?」
「その疑問は最もだなマーレよ。茶釜さんには申し訳ないが、この世界ではエルフの王族は目の色が左右で違うらしいし二人の姿は他のギルドにもバレているからな。無用な諍いを避けるためにも両目を黒に肌を白にしてくれるか?私も肌を白にするから。」
二人が指輪を薬指につけた事を確認して話すモモンガ。
何故そこにつけて指輪を撫でているかは問わず、二人の目が黒に肌が白に変わった事を確認し
モモンガも姿を変える。
「では、纏めよう。私達は従姉弟でここに来たのは【ナザリック】か【アインズ・ウール・ゴウン】か【私の仲間】を探す為という設定で動く。他のプレイヤーにバレない様に目立つ行動や敵対行動は避けていき情報収集を主とする事。後、今私はモモンという偽名を名乗っているのでモモンと呼んで様は外す事。何か質問はあるか?」
「え、えっといいですかモモンガ様」
遠慮がちに手を上げるマーレ。隣のアウラの気配が一瞬剣呑になり、少しそれに反応したが
すぐに消えたので注意するのは止めておいた。
「どうしたのだ?マーレよ」
「え、えっとですね。ナ、ナザリックってな、失くなってしまったんですか?」
耳をゆっくりと傾け少しづつ声を小さくしていきながら話すマーレ。
その目には深い悲しみと捨てられる事への恐怖が見えた。捨てられる事への恐怖、それはかつて鈴木悟がアインズ・ウール・ゴウン衰退期に感じたものである。いつしか強い喜びも強い寂寥感も感じなくなっていったが、最後の一週間ーーアウラが成長したような姿になる前ーーまでじわじわと感じてはいた気持ちはよく分かった。
「マーレよ、少し我慢してくれ」
「モ、モモンガ様!?」
驚くマーレに少し罪悪感を抱きながらその小さい体を抱きしめる。記憶の中に存在する母親がしてくれたように、優しく話さないという気持ちを伝えるように。暖かく拍動する心臓を感じながら話す。
「ナザリックが失くなったかどうか…それは分からない」
マーレがぴくりと体を震わしたのを感じる。それでも抱きしめるのを止めない。
「ただ、私がここに来ている時点で予測できていない事が起きているのだ。もしかしたらナザリックも無くなってないかもしれないし、来ているかもしれん。期待はしないで欲しいが失くなったと決まってはいないからな。だからそう悲しそうな顔をしてくれるな。マーレ」
「は、はい。モモンガ様」
「アウラもそれで良いか?」
「はい!」
その返事を聞いて満足そうに頷き抱きしめるのを止める。一瞬名残惜しそうにマーレが強く抱きしめたが背中を少し叩いたら離してくれた。ビクッと恐怖から体を震わしていたり、アウラの方からもの凄い視線がきていたのはきっと気のせいだろう。モモンガは思考を放棄した
「では行くか」
♢ ♢ ♢ ♢
二人と手を繋ぎながらンフィーレア達の元へと向かう
「戻りました。ペテルさん」
「分かりました。……………モモンさんその姿は?」
声に反応して振り向いてから困惑を乗せて問うペテル。
「あの姿はこの子達の親の姿でして…。あの姿ならこの子達も私だと分かってくれるかな?と考えていたのであの姿だったんですよ。」
「そうだったんですね」
各々の納得の様子を見せる漆黒の剣とンフィーレア。例え不思議に思っていても飲み込んでくれたのだろう、その事に心の中で感謝する
「それで急に走り出したんだな…その子達はどうやって見つけたんだモモンちゃん?」
「マジックアイテムですね」
「二人だけで旅をしていたんですか?」
「えぇニニャさん。この子達は私と同じくらい強いので」
「それは…すごいですね」
入り口横で待ってくれていた漆黒の剣とンフィーレア達の質問に答えていく。
入市の手続きは既に済ませてあったみたいだが追加の二人ーーアウラとマーレーーの分も手続きをしていく。幸い質問に答えれば書取りは兵士がやってくれる形式だったので文字は書かずに済んだが、やはり勉強が必要だろうか。気が向かないが生活するには必要だろう。
「皆さん。今日はありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそですよモモンさん」
「そうだぜ、モモンちゃん。ところで付き合ってくれない?」
「嫌です。ルクルットさん」
その言葉に少しだけ殺気が漏れるアウラとマーレ。瞬きすら短い時間の間だった事、ほんの微弱な物だったことでルクルットが気づくことはなかったが。そんなルクルットにツッコミが入る
「ルクルット…もうちょっと自然に話を繋げられないのか?」
「そんな事を言っている場合では無いと思うのである!」
「それもそうですね…。じゃあペテルさんモモンさんありがとうございました。ここで解散にしましょう。」
「分かりました、ンフィーレアさん。モモンさん僕たちはこれから冒険者組合に行きますけどどうしますか?」
「私達は宿をとりに行こうと思っています。この子達とも話したいですし」
「そうですか…ではまた今度会いましょう」
「えぇ。また今度」
♢ ♢ ♢ ♢
男が歩いている。表現するなら少し早歩きといった様子で
男の装いは魔術詠唱者然としたもので、長く黒っぽいローブを深々と被っている。
軽く息切れを起こしていながらも、第二位階を使える魔力量の多さをしている事から
男が冒険者ではない事がわかるだろう。
一般的に冒険者というものは体力がなければできないものである。
事実として彼の職業ーー職業といって良いかは分からないがーーは秘密結社、カルト集団或いは犯罪組織と呼ばれる組織に所属しており、その中でも彼は魔術の研究を主としているので運動とはそこまで縁が無いのだった。
彼が何故早歩きといった様相で急いでいるのか、それは手元に持った巻物が原因であった。
特に専門家でなくとも分かるような古さをしたそれは、彼の上司かつ師匠という扱いの男、
秘密結社ズーラーノーンの12高弟の一人カジット・デイル・バタンテールが5年間という長い間準備してきた計画。その成功のための残り二つのピース。そのうちの一つであった
カジットの計画が成功すれば彼の地位はズーラーノーン内でも上がるだろう、そうすれば自分も出世を約束されたようなものだ。自分の明るい未来に思いを馳せる。
最も犯罪組織に所属している以上その未来が一般的な明るい未来とは言えないのだが、それを男が意識することはない。
「はいストップー」
「!」
不意に猫撫でが声が耳元で響く。
恋人に囁くような甘ったるい声ではあるが、首元に構えられたナイフが全てを否定する
いったいいつから尾けられていたのか、混乱で口をパクパクさせる
「どうしたの?声帯取れちゃった?」
きゃらきゃらと笑う後ろの女。
この状況かつその人物でなければ微笑ましい事であるが、残念ながら今はそうでは無い。
身体能力で大きく劣っている以上下手に動くと殺される。その考えが体を硬直させる
後ろの女が歪な笑みを浮かべるのと同時に声がかかる
「止めよクレマンティーヌ」
「ん〜?どうしたの〜?」
おどけるように顔を揺らし、表情を変えていくクレマンティーヌと呼ばれた女。
「……戦いたいのか?」
「どうだろね〜?」
確かな挑発行為。ゆらゆらと揺れる彼女の動きに注意しながら静かにローブの中に手を入れていく赤いローブを羽織り骨が連なった首飾りをした男。カジット・デイル・バタンテール
ナイフを男の首から少しづつ離しながら前傾姿勢になるクレマンティーヌ。
お互い同じ組織の筈だというのに、両者がそれを気にした様子はない。
元々死体を操る。否定し、嘲笑う。多くの非道なことをしてきた組織に所属している時点でモラルというものが欠如している。或いは頭のネジが外れているのだ。
強者への恐怖はあれど組織への帰属心は少なく、それ故に組織の利益など考えもしない。追い求めるのは己の利益のみである。
そんな両者は互いの一挙手一投足に注目する。目を離したら死に得るという考えを隠そうともせずに。いつのまにか現れたローブの男達が少し離れたところで包囲を作り緊張が高まっていく。
「……あはっ」
ガギィン!
鉄が打ち付けられるような音が鳴り響く。武技を使ったのだろう。不自然に加速し、駆け出しの冒険者では到底捉えられないようなスピードで繰り出されたクレマンティーヌの攻撃は、無数の骨の腕によって防がれていた。
一瞬の空白。周りのローブの男達が再び動き出すまでの僅かな時間にクレマンティーヌは元の場所に戻る。
「冗談だよカジッちゃん。じょうだん〜」
「……ふん。なら良い邪魔と失敗だけはするなよ」
口が裂けたような笑みを浮かべながら頷くのを確認して少しづつローブから手を離す。
一瞬嗜虐心を突かれたような顔をしたがそれを直ぐに引っ込める。ひらひらと了承の意を示した手を振り常人では考えられないようなスピードで去っていった。
性格破綻者その言葉を意識しながらカジットは呟く
「母さん後もう少し。もう少しでスタートラインなんだ。そう後もう少しでーー」
その言葉は誰にも届かず影に溶けて消えた
補足
かつての1500人侵攻の時に第六階層は突破されていたので、アウラとマーレの容姿はバレているかな?と思ったので少しだけ姿を幻術で変えています。まぁ元の姿で考えてもらっても大丈夫だと思います。慎重に行動するのに変装無しはきついか?と考えたための行動です。