おひさまのばんそうこ ショートストーリー 作:arausa05
ーーーーー宿屋ーーーーー
セカイノはシャワーを浴びトランクの中にある服に着替えた。
「洗濯機はそこ。脱水が終わったら屋上に干しな」
言われたとおりに洗濯物をかた付ける。
「ロープにあるフックに洗濯物をかけな」
右手にあるフックに洗濯物ををかけた。
「左手にあるロープを引っ張りな」
すると天井が開き、洗濯物が吸い込まれるように上に移動し、
干されてゆく。
最小限の動きで洗濯が片付いた。
「なるほど、確かに機能的だな」
ぱん、ぱん、と手をはたきながら振り返る。
「さて、なのよは居るか?」
「いるのよ」
「この町を案内してほしいんだが」
「別料金だけどいいの?」
「金取るのか、いくらだ?」
「300キャシュ」
「まぁチップ渡したと思えばいいか」
300キャシュをなのよに渡した。
「まいど~。安くてお得な店とか紹介するのよ」
「さ、いくのよ」
そう言うとエスカレータ-に向かう。
「飛行機は使わないのか?」
「人ごみの中では使いづらいのよ」
「なるほど」
下りのエスカレーターに乗り、納得した。
ーーーーー市場ーーーーー
上空から見たときからだったが、間近で見るとさらにすごかった。
左右に延々連ねる屋台、屋台、屋台
そして行きかう人の波、波、波
みなぎる熱気につい立ち眩みしそうになる。
「なあ」
「なに?」
「この街にはどれくらい人が住んでいるんだ?」
「街というか正確には都市国家なのよ。
人口は500万くらい」
「5・・・500万か!?
どおりで混んでるわけだぜ」
「まぁ他の街も含めての数だけどね」
「とりあえず食料、水、服屋の場所から教えるのよ」
「はぐれたらいけないから遠くに行ったらだめなのよ・・って
ーーーーーーもういないし。」
振り返るその先にセカイノは居なかった。
「どこ行ったのよ~!世話焼けるのよ~!!」
ーーーーー同時刻、別の場所ーーーーー
「いかん、すかっり迷っちまったぜ」
「いや、俺が悪いんじゃない。通りがかったあのねーちゃんの
お尻が誘惑してきた、それが悪い」
とりあえず目に付いた青年に声をかける
「ちょとすまん、少しいいか」
「私に何か?」
「いやぁこの街広くってさ。道に迷ったんだ。
で、迷った人が集まる集会所みたいな場所はないか?」
「それならこの道を50m戻ったところに十字路があるから
右手沿いに100m進めば教会がある。
そこが尋ね人の避難所になってる」
「おう、ありがとよ」
「・・・・・・」
「いやぁ~なのよのやつ怒ってるだろうなぁ
この街やたら広いし探し回ってんだろうなぁ」