おひさまのばんそうこ ショートストーリー 作:arausa05
ーーーーー宿屋ーーーーー
「きのうは色々あったなあ。
・・・今日はゆっくり休むか!」
そう言うと布団の中で寝返りをうつ。
「てぇぃっ」
掛け声とともに何かが勢いよくセカイノの上に落ちてきた。
「ぐえっ」
セカイノがつぶれたカエルのようなうめき声をだす。
「なにすんだ」
「朝食の時間なのよ」
「・・・あーそりゃわかったが」
息を吸い込む。
「もっとやさしい起こし方があっただろうが!」
「生き馬の目を抜くこの業界にそんな甘えは許されないのよ」
「いや、意味わかんねぇ」
「とにかく顔を洗ったら食堂におりてくるのよ」
「しゃあねぇな・・・って一食だけじゃなかったのか?」
「サービス・・・と、ちょっとつきあってほしいのよ」
「構わんが・・・どこへ、何しに?」
「あなたにどんな潜在能力があるか確かめに」
ーーーーー東の森ーーーーー
真夏島。その東には広大な森と湿原が広がっている。
そこは巨大な動物や植物が徘徊し、人間を寄せ付けない地である。
その森の入口。
「森の中は怪物がうじゃうじゃいるのよ。それでも入る?」
「よし、やめた!」
「言ってみただけなのよ。私がいれば安心安心」
「頼むぜ、オイ」
「じゃあ出発なのよ」
飛翔機は音もなく浮かび、前進する。
森はドーム型で地面は湖底になっている。
そこから様々な植物が生えており、一つの生態系が形成されていた。
「すげえな、オイ」
「ここから先はもっとすごいのよ」
「へ?」
突如、前方の水面が盛り上がって、巨大な魚が飛びかかってきた!!
飛翔機はすれすれで回避する!
しかし巨大魚はしつこく追ってくる。
「おいどうす・・・」
バリバリバリッ!!
突如、巨大魚に電撃が走る!
「ぎぇぇぇぇぇっ」
「へ?」
「先を急ぐのよ」
「今のお前?何したんだ?」
「すぐにわかるのよ」
飛翔機は何もなかったのように森の奥に進む。
ーーーーー森の中心部ーーーーー
「着いたのよ」
そこは遺跡だった。石で出来た祭壇は木々と混ざり合って
厳かな雰囲気を漂わせていた。
「さあ、始めるのよ」
すると遺跡の奥から声がした。
「あら、お客人かしら」
現れたのは痩身の老婆だった。
「こんにちわなのよ、マリリン先生」
「あら、なのよちゃん、こんにちわ」
「どうも」
「あなたは・・・初めてお会いする方ですね」
「セカイノといいます、どうぞ宜しく」
「なのよちゃんが連れてきたということは・・・」
「そう、『適正者』なのよ」
「では『覚醒の義』をするのですね」
「そうなのよ」
「お前らちょっと待て」
「どうしたの?」
「潜在能力を引き出すとか覚醒とかいったい何をするんだ?
それをしたら手から炎を出せるようになったりするのか?」
「人によっては出せるようになるのよ」
「マジかよ」
「マジなのよ」
その雰囲気にセカイノはただならぬ予感を感じた。
そう、ここでセカイノの人生は転機をむかえるのだった。
※ この物語はここで一時中断します 機会があればまた会いましょう。
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