ミノフスキー粒子技術検証実験艦「ユーバリ」の記録 作:AIちゃんってすごい
文字数が足りないのでユーバリの設定もおいときます。
【連邦軍(ムバラク艦隊)旗艦ジャンヌ・ダルク・艦橋】
近代的なコンソールが並ぶ中、白い髭を蓄えた提督ムバラク・スターンが、窓の外を並走するサラミスに目を細めている。
副官が怪訝そうに尋ねる。
「……提督、どうかされましたか?
敵のベスパ(ザンスカール軍)の動きに変化でも?」
ムバラクは首を振り、フッと笑う。
「いや……あいつのことだ。
ミノフスキー・クラフトで空を飛ぶサラミスを見てな、懐かしい『悪夢』を思い出していた」
「悪夢、ですか?」
ムバラクの視線が、並走するサラミスに固定される。
「70年以上前……私がまだ、任官したばかりの二十代の若造だった頃だ。
ルウムでボロボロになった1隻の旧式サラミスを押し付けられてな。
軍の上層部が企業からぶん取った未知の技術をこれでもかとツギハギされた、歪な実験艦だった。
名は『ユーバリ』
大気圏内でミノフスキー・クラフトを起動すれば艦内の電気はすべて消え、工作用の溶鉱炉の熱で居住区はサウナのようになり、朝起きれば3Dプリンター製の怪しげな装備に勝手に変えられていた……」
ムバラクの手が、ジャンヌ・ダルクの頑丈な手すりを愛おしそうに撫でる。
「毎日、技術者どもの無茶苦茶な注文に『俺のフネをどうするつもりだ!』と怒鳴り散らしていたものさ。
だがな、あのフネがミシミシと悲鳴を上げながら地球の空を飛んだからこそ、ホワイトベースが生まれ、ガンダムが戦場を駆けた。
そして今、若者たちが『古い骨董品』と笑うあのサラミスが、当たり前のようにミノフスキー・クラフトで空を飛んでいる。
技術の執念というのは、大したものだと思わんか?」
遠くの雲の切れ間から、ザンスカール軍の不気味な赤光が瞬く。
ムバラクは表情を引き締め、かつて「ユーバリ」の艦橋でそうしたように、力強く指揮杖を執った。
「各艦、戦闘配置!
70年前にあの『木馬』を飛ばした連邦の底力、ザンスカールの新参者どもに見せてやれ!」
地球連邦軍 技術検証実験艦 SCV-69「ユーバリ」
ルウム戦役での大敗を経た地球連邦軍が、民間軍需企業から強制接収した最先端の「ミノフスキー物理学」および「MS関連技術」を軍主導で直接検証するために建造(既存艦から大改修)した、宇宙世紀兵器史のミッシングリンクを埋める「浮かぶ実験室」である。
見た目こそ旧来のサラミス級の面影を残すが、その中身はのちのペガサス級(ホワイトベース)やRXシリーズ(ガンダム等)へ直結する超ハイテク装備と、過渡期特有の狂気的な兵器が同居する歪なモンスターマシンであった。
【諸元表:SPECIFICATION】
項目設定データ備考所属地球連邦軍(ジャブロー直轄・V作戦検証部隊)
艦種技術検証実験艦(のちに特務強襲揚陸艦へ分類変更)
型式番号SCV-69ペガサス級(SCV-70)の直前番号
ベース母体サラミス級宇宙巡洋艦(ルウム戦役中破生還艦)
全長228.0m(スラスター換装により原型よりやや延伸)
全幅88.0m(試作円盾砲の張り出しを含む)
動力ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉 × 1基軍主導で初製造された高出力本物炉
推進機関熱核ジェット/ロケット両用大型スラスター × 2艦尾にペガサス級試作型を強引にドッキング
最高速度マッハ10(プロト・ドライブ作動時は第二宇宙速度超え)
主な搭乗者ムバラク・スターン中尉(艦長)、テム・レイ大尉(技術責任者)、クリスチーナ・マッケンジー(テストパイロット)
【兵装・特殊装備:WEAPONS & SYSTEMS】「51cm連装実弾砲」艦首甲板に装備。
大気圏内飛行時、電力をミノフスキークラフトに完全に占有されるため、ビームが撃てなくなる致命的欠陥への対策として搭載された巨砲。
のちのペガサス級主砲の雛形。
通常実弾のほか、艦内で急造された「E-CAP充填式メガ粒子榴弾」を射出可能。
着弾時にE-CAPの磁場を強制解放し、周囲を一瞬で融解させる超小型戦略兵器と化す。
「試作型メガ粒子砲(単装)× 2」艦両舷部に装備。従来のサイド艦橋を削り落とし、左右に埋め込まれた円盾状の格納式ビーム砲。
企業から強奪したデータをもとに連邦軍が初めて自社製造した「本物のメガ粒子砲」
「艦首試作ビーム・スピン発振器」
艦首ミサイル発射管を排して設置された、3基の試作ビームサーベルデバイス。
強力な磁場制御により光の刃を扇風機のように高速回転させ、敵の実弾やミサイルを物理的に叩き落とす防衛兵器。
のちの「ビームローター(Vガンダム)」および「ビームシールド(F91〜)」の最先祖。
「ミノフスキー・クラフト」重力を遮断して巨大宇宙戦艦を地球大気圏内で浮行させるための試作デバイス。
サラミスの細いフレームには荷重負担が大きすぎ、テストのたびに船体を激しく歪ませた。
「プロト・ミノフスキー・ドライブ」(円盾砲・後方全解放モード)地上でジオン軍に包囲された際、テム・レイの暴挙により偶発的に編み出された超推進モード。
左右の円盾型メガ粒子砲を真後ろに向け、最低集束で全エネルギーを全解放。
指向性のないメガ粒子の光圧だけで推進する「原始的な光の翼」を展開し、大気圏カプセルなしで自力大気圏突破という狂気の加速力を発揮した。
敵も味方も進路上にいると焼き払われる為封印される。
「艦内密閉型移動工作実験室」(旧居住・ミサイル区画)接収した工作機械、熱核反応炉の余剰熱をダイレクトに引き込む試作溶鉱炉、および大型金属3Dプリンターをギチギチに設置したエリア。
24時間体制でパーツのバグ出しやE-CAPの製造を行い、艦内は常に鉄の焼ける匂いと火花で満ちていた。
【メカニック解説(MSV風テキスト)】U.C.0079年2月、ルウム戦役で壊滅した連邦軍艦隊の凄惨なデータと、だまされていた軍部の怒りから本艦の計画はスタートした。
サラミス級の船体をベースに、当時の最先端かつ「未知」の技術を闇鍋のように詰め込んだ本艦は、まさに「動く技術実証サンプルの山」であった。
特に、テム・レイ大尉が本艦の明滅するラボで開発した「E-CAP(エネルギー・キャパシタ)」は、本艦が大気圏内で電力不足に陥ったがゆえの苦肉の策(エネルギーの事前蓄積)から生まれた大発明であり、これが翌月のRX-78ガンダムのビーム・ライフル実用化へとダイレクトに繋がることになる。
本艦で得られた膨大な失敗と妥協のデータ――「艦艇の改造(サラミスベース)では新型炉の熱量やクラフトの自重に耐えられない。炉を並列で積める広大な幅を持つ、最初から全部盛りの専用艦(ペガサス級)を作るしかない」という結論が、のちのホワイトベース(SCV-70)という不朽の名艦を誕生させたのである。