これは、幾星霜を超えた「私たち」の物語だ 作:もみじししゃも
「おい白亜、作戦会議に遅れるなといつも言ってるだろ」
薄暗い地下アジトの中、あくびとともにやってきた白亜に対し、もう何度目かもわからない注意をする駆藤、苦笑いを浮かべるブルース
いつもと変わらない、作戦会議
対AFOの、ちっぽけなレジスタンス部隊(ちっぽけだと思えてしまうのはAFOが強すぎて戦力になれるやつが少なすぎるから、後方支援ならたくさんいるんだよ?)
リーダーは「変速」の異能を持つ駆藤
副リーダーは「発勁」の異能を持つブルースと「■■」の異能を持つ白亜
主要メンバーは誰?と聞かれたらまっさきにこの3人の名が挙がる
それから
「白亜、そんな調子だとおとなになっても怠け癖がつきますよ?」
補給部隊の護衛班班長の出雲キリカ、「剣製」の異能を持つ女性
この4人が、レジスタンスのトップだ
「べっつに〜今日はちょっと眠かっただけだし」
「それ、個性の副作用じゃないか?一度ブルースに見てもらえ」
「俺は医者じゃないんだが」
「ほぼ医者のようなこともしているでしょうあなたは」
「医者って言うならガチで医師免許持ってるキリカじゃないの?」
「私は異能までは見れませんよ」
会話だけ見れば、とてもじゃないがレジスタンス部隊なんかに所属して今作戦会議中途は思えない
大学のキャンパスが背景でもおかしくなさそうだ
だが実際は、地下のアジトで、背景はコンクリ
AFOによって織りなされる未来を避けるべく、集結した者たちだ
何だかんだ言って真面目に会議をする
「この前話題になってた人身売買込みの異能研究所は昨日私が潰しといた、子どもたちは自警団に預け済み」
「私の方からは、とりあえず◯✕産業のほうからの継続的に支援を取り付けました。その代わり今度の懇親会で護衛が欲しいとのことです。人選のほどよろしくお願いします」
「護衛か、、、見栄え重視で白亜が行け」
「絶対嫌、そこはやっぱりリーダーでしょ。もしくはブルース」
「俺を巻き込むな、、、こっちで人選しとく」
頭を抱えるブルースと我関せずとも思える態度の駆藤
椅子に腰掛けてキリカの髪をいじる白亜に、補給物資確認を進めるキリカ
作戦会議、というかただの報告会。それもかなり雑
だがこれでも組織は回るのである
「近々、AFOの拠点に一斉攻撃を仕掛ける。情報によればあいつの肉親がいるらしい。できれば人質に、最悪の場合殺す」
「駆藤〜物騒だよ〜」
「まぁ、、、大丈夫だろ。噂によればその肉親はほぼ監禁状態らしいし」
「AFOってほんと頭狂ってるよね〜」
いつも、こんな感じ
こんな感じなのが、もっと続いてればって、思ってたのに
『白亜!出雲は!?』
「まだ連絡つかない!今追いかけてるところ!!」
「、、、、キリカ?」
「っは!?」
目を開けると、白い天井
「夢、、、か、、、」
私の存在を前々から把握していたヒーロー公安委員会が与えてくれたアパートの一室
その白い天井が見えた
新人ヒーロー フェニクス
テロリスト ヤヌス
そして羽衣白亜
世間一般では敵扱いだが、ヒーローをやっているという
まぁなんとも、なんともいい難い状況
身バレ防止に羽根を黒く染めて、ヒロコスも黒基調へ
端から見たら、とてもテロリスト扱いされている少女には見えない
カーテンを雑に開き、ベランダへ出る白亜
羽根ごと大きく伸びをして、日の出を見つめる
白亜の朝は早い、レジスタンス時代から、、、いや幼少期からの癖のようなものだ
かつて、AFOを倒すために集まったレジスタンスの主要メンバー
いつかAFOを打ち倒すために一人生き残った少女
それが、羽衣白亜
学校の教科書に載るほどAFOの恨みを買ったらしいが、本名までは明かされていないため調子に乗って本名のまま生活している、なにかあったら公安がなんとかしてくれるだろう理論で元気に生きている
「今日も平和だなぁ」
黎明期の混沌を知る彼女からすると現代は拍子抜けするほどに平和だ
AFOがオールマイトに倒された4年ほど前からは特に犯罪率が下がっているらしい
だが
彼女はまだ油断しない
なぜなら知っているからだ
AFOが、
3回ほど、AFOを刺殺した白亜がそう思うのだ、間違いない
「緑谷少年!今日も頑張ってるね!プランは順調かい?」
「はい!オールマイトのおかげでなんとかなんとか、、、まだ全然終わらないんですけどね、、、」
元気な返事を返しつつ、しょんぼりしている緑谷
そんな緑谷にオールマイトが元気に話しかける
「今日からちょっと出張でね!しばらく君のことは別の子に見てもらうよ!」
「だ、誰ですか、、、?」
「期待の新人ヒーロー、フェニクス君d「遅刻遅刻ーーー!!」(ドガッ
オールマイト(トゥルーフォーム)が、横から来たなにかに吹っ飛ばされていった
流石に目が点になる緑谷
音速並みの速度で突っ込んできた謎の黒羽根少女
何だこのカオスは
「オールマイト〜、この子?」
「う、うむ、、、そのとおり、、、、腰が、、、」
ガラクタの山からなんとか出てくるオールマイトがサムズアップする
流石に通り魔的犯行すぎるよ白亜、、、(神の声
「も、もしかしてあの時の、、、」
「あの時って?」
「かっちゃん、、、幼馴染がヘドロのやつにやられそうになったときの、、、」
「あー、うんそれ私、よく覚えてるね〜」
「急に世界の動きが止まったら覚えてるに決まってるじゃないですか!あの感じ的におそらく時間停止か、対象の動く速さを異次元なレベルでイジってるかって感じの個性っぽくて、あぁこれはすでにテレビでも議論されているけれど本人が個性のことを全く明かそうとしないからオールマイトと同じく都市伝説になりかけててでも羽根での移動はおそらく個性じゃないからここ最近話題にもなってる異形型と発動型の個性の両方持ちで____ブツブツブツ」
毎度恒例、緑谷のブツブツ攻撃に後ずさる白亜
心持ち、羽根も引いている
「緑谷くーん、、、?聞こえてる〜?」
「彼は一度こうなるとなかなか止まらなくてね、、、」
苦笑いのオールマイト
流石に呆れる白亜、止める努力を、、、、
「んで、OFAはもう継がせてるの?」
「いやまだだね、体がまだ耐えられないだろうから」
「OFA」という単語に反応する緑谷
「あ、緑谷少年、この方はOFAに関しては私よりも詳しいくらいだから大丈夫だよ」
「そのあたりは追々、、、んじゃとっとと出張行っていてね、お土産は期待しておくよ」
とっとと行きやがれ、と言わんばかりの顔でオールマイトを軽くあしらい、緑谷に向き合う白亜
「はっきり言って、海岸掃除だけじゃ入試は突破できないだろうから、この間だけは対人戦も取り入れるわよ、いいね?」
「は、はい!!」
緑谷にとっての地獄の1週間が始まった
強く生きろ、緑谷
「おい手羽先黒羽根女、俺の特訓に付き合え」
「なんて???」
夜、河川敷でリハビリついでの自主練をしてたらあの爆発少年に見つかりました
なんで???