呪術世界でもコジマはアウトですか?   作:童慈

2 / 3
 オリ主は天与呪縛持ちです。さてどんな天与呪縛かなー(棒読み)


おっす!おらコジマ!

 

 おっす!おらコジマこと禪院刹羅です!

 

 いや〜まさか呪術廻戦世界に転生するとは思いませんでした。その上ドブカスの総本山こと禪院家に生まれるとはホント思いませんでした!

 

 赤ん坊の頃から意識はあったから赤ん坊ながら情報収集した結果、なんと俺の生まれた時代は酒カスアニメフレームレート不粋親父こと禪院直毘人がまだ当主ではなく、その兄である禪院影久が二十五代目当主をやっているらしい。

 

 俺の親父は当主・直毘人・扇兄弟の末っ子であり、『影縛呪法』を持っている。影で縛る、影を縛る事ができる拘束に向いた相伝術式でサポート要員としてはかなり強いのだが、攻撃力が皆無のなのと、いかんせん生まれた家が禪院なもんだから不遇な目に合っている。

 

 そのせいか、親父が俺を見る目が熱い。目から焦眉之赳できそうなぐらい熱い。時折「お前なら次期当主も不可能ではない。」とか言ってくる。自分が当主になれなかったから俺に当主の座を継いでほしい思いがありありと伝わってくる。

 

 重すぎる思いを受けながらおよそ4年。訓練場で呪力操作の訓練をしている時に唐突に胸の奥に感じた手応え。まるで胸の奥にエンジンができたかのようでそこに呪力を流し込んでみると、体から溢れ出す緑色の粒子に既視感を覚え、自らの術式を理解した時に叫んでしまった。

 

 「コジマじゃねぇかぁ!!」

 

 最強の環境破壊粒子、コジマ粒子が俺の術式らしい。最悪だ。俺が術式を使うたびに世界が汚染されて終わっていくんだぁと思っていたが、どうやら粒子の毒性はオンオフは不可だが効果を及ぼす対象の選別は可能らしく命拾いした。

 

 それがわかった俺は粒子を噴出しオーバードブースト、クイックブーストを繰り返し地を滑走し空を翔ける。術式発動中は俺の体表に皮膚の様な厚さのプライマルアーマーが展開されているため、音速移動時に発生する衝撃波や反動、空気抵抗をガン無視して移動する事が可能。これだけでも強いのだが、コジマならミサイル、ライフル、とっつきが欲しいと思っていたら粒子が収束結合し、コジマ兵装になった。

 

 そこからはノンストップ。世界を破壊する暴力を全開にしながら訓練場を蹂躙していると、親父が満面の笑みでこちらを見ている事に気づき、すぐに駆け寄り謝罪した。

 

 訓練場を荒らし回ったから叱られると思っていたが、それどころか褒められ術式の説明を聞いた親父は腹を抱えて爆笑した。あまりにもあまりな術式は親父にウケたらしい。

 

 それ以降、親父は術式の研鑽の為に欲しいものがあれば言いなさいと言ったので、この荒らした訓練場が欲しいと所望したら快く受諾してくれた。

 

 流石禪院家。家庭環境はドブカスだが強くなろうとする呪術師からすれば心地よい環境だ。

 

 それ以降俺はコジマ粒子をばら撒きながらコジマ兵装を作りまくって術式の練度を上げていった。

 

 親父は禪院家の中では禪院成分が少なく比較的マシな部類である。その為か女中や躯倶留隊から人気がある。故に俺は次代当主になる為の人気集めの為に躯倶留隊と灯と炳にコジマ兵装を配っておいた。

 

 配りまくった兵装の中で一番人気はプライマルアーマーが展開され高速移動が可能になるブースターセット。躯倶留隊と灯の隊員の殆どがブースターセットを装着している。

 

 直毘人の叔父さんは自前で亜音速に加速できる為か、とっつきを愛用している。しかもあの叔父最近置きパイルを習得したらしく、どんどんAC廃人みたいな動きをしだした。

 

 扇の叔父さんも刀にブースターつけて術式を発動する事でマスブレード擬きを打てるようになった。呪力を振り絞れば1分間だけマスブレードを振り回し放題になる。作中3番目の炎使いが暫定1位の世界を焼き尽くす者にクラスチェンジしました。やったね。

 

 そうそう、6歳になった時に最強のゴリラことフィジギフ甚爾が生まれたんだけど、呪力がないから殺そうかとか家の奴らが抜かしてたから俺が引き取った。

 

 親父には俺のコジマ兵装のテストパイロットに育てると言ったが、シンプルに甚爾にいい人生を送って欲しいんだよね。前世でのお気に入りのキャラは贔屓にするのが私ですしおすし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんと言う事だ!我が禪院の血から、微塵の呪力も持たぬ猿が生まれようとは!!」

 

 禪院家二十五代目当主禪院影久は声を荒げて叫んだ。自らの血より呪力を一切持たない天与呪縛の猿が生まれたのだ。尊厳を誇りを傷つけられた当主は愚かな手段にでた。

 

 「殺す。禪院家に猿はいらぬ。我が人生の汚点はここで消す。」

 

 膨大な呪力を滾らせ、右手の甲に装着された籠手の様な発振機に呪力を流し込む。ブレードが形成され緑色に輝く巨剣が顕現する。自らの汚点をこの手で抹消する為に。

 

 この呪具は当主専用に作り出されたワンオフ機、銘を月光剣。刹羅がフロムシリーズなら「これがないのは無作法と言うもの」の思いのもと作り出した傑作。例え特級呪霊であろうと一撃で祓う事ができる威力を持つ。

 

 それを赤子に向けて振り下ろそうとした時。

 

 「ハハハハハ!叔父貴ぃ。いらないならよぉ、俺にくれよぉ、その子。」

 

 気配なく、ヌルリと現れた子供。頬に大アルカナ・吊るされた男(ハングドマン)の形をした火傷跡を持つ独特な話し方をする子供こそ、月光剣の制作者であり、現在禪院家の術師の中で普及しているコジマの名を冠する呪具の創造者(クリエイター)

 

 そして齢6歳にして特別1級術師の肩書を持つ禪院刹羅がニヒルに笑いながらそこにいた。

 

 「何故コレを欲する。刹羅?赤子に同情でもした?」

 

 振り下ろそうとしていた手を止めて問いかける影久。何故当主たる影久が手を止めて問いかけたのかは理由は色々あるが、明確な理由は刹羅が()()()と明言した為である。

 

 自身の弟たる刹那の子にして現在の禪院家の戦力向上の立役者。禪院刹羅。月光剣やコジマシリーズの呪具を作り出し家に恩恵を促している刹羅だが、その恩恵に見合った報酬を未だかつて受け取っていないのだ。

 

 4歳の時に訓練場一つを欲して以降、何も欲しいと言わず、自らが作った呪具を身内にタダ同然でばら撒き、金品や報酬を受け取らずにいる甥が珍しく欲しいと言ったのだ。

 

 これは影久と兄弟間の話だが、あれだけの高性能な1級又は特級に匹敵する呪具を家の者にタダ同然に配り貢献しているにも関わらず報酬が訓練場一つはいくらなんでも信賞必罰に悖るのではないかと。何度か本人に欲しい物を尋ねても「欲しいモノォ?ハハハ時間かなぁ。」としか言わず、刹羅への負債は増えるばかり。

 

 そんな無欲な刹羅が欲しいと言った。

 

 「ハハハ。そりゃそうだ叔父貴ぃ。目の前で小さな命が失われようとしてんだぁ。優しい俺は見逃せないなぁ。」

 

 「戯言を抜かすな。喧嘩を売ってきた灯の隊員数名を半殺しにしたお前が優しいだと?」

 

 「アハッ、バレてたかぁ。でも少しは思ってるだよぉ。それよりも天与呪縛の呪力なしに俺の術式が効くかどうかの方が気になるんだよねぇ。もし効かないなら俺もようやく気づかいしなくていい小間使い兼呪具のテスト要員が手に入るんだからぁ。」

 

 思わず唸る影久。自らの汚点を消し去ってしまいたいが、刹羅の言い分には思うところがある。

 

 刹羅の術式で生成される粒子には非常に強い毒性と腐食性がありその影響を受ければ何もしなければ1時間で死に至る。影響を及ぼす対象は選択できるようだが、いちいちその人物や物を認識して選択せねばならず、術式発動中に不意に来られた場合は選択する暇もなく毒と腐食の餌食となる。

 

 なんやかんや言いながら身内に甘い故に刹羅が呪具の開発中は近くに人が寄らない様に気を遣っているのを知っていた影久は今の刹羅の言葉は割と本音であると察してこの猿をくれてやるべきかと思い悩む。

 

 「いいじゃないか叔父貴。もし俺の術式が効いても猿が死ぬだけだぁ。俺もいい加減一人や二人小間使いが欲しいんだよぉ。かわいい甥の頼み……聞いてくれない?」

 

 「はぁ、よかろう。この猿は今よりお前のものだ。」

 

 「ありがとうさん、叔父貴。ところでこの子の名はなんてぇんだ?叔父貴?」

 

 「甚爾。」

 

 「そうかそうかぁ。甚爾かぁ。そいじゃ貰い受けるぜ。」

 

 現れてから一切変わらぬニヒルな笑みのまま甚爾を受け取り足早に去っていく。

 

 「ああ、そうそう、叔父貴。」

 

 部屋を出る直前、首だけでグルリと振り返りもはや口が裂けて見えるほど口角を吊り上げた狂気的な笑みで告げる。

 

 「もし俺に文句のある奴がいるなら教えてねぇ。ぜーんぶ纏めて燃やしてあげるからさ。ハハハハハハハハハハハハ!!」

 

 緑色の粒子を撒き散らしながら笑い声を残し消え去った甥。

 

 「はぁ、傾奇者め。」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。