ATUIOMOI 改 キャプテン編   作:ウッチー39号

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第4話 キャプテン誕生 後編

谷口は急いで家に帰った。

 

 

とにかく父に相談することにしたのだ。

 

 

「おおタカ、今帰ったのか。どうだったよ新しい野球部は?」

 

 

 

「と、父ちゃん」

谷口は父に泣きついた。

 

 

 

「どうしたんだよ」

 

 

谷口は今日のすべてを話した。

 

 

 

「なんだ、簡単なことじゃないか」

 

 

 

谷口「と、父ちゃん。オレは真剣なんだよ。野球をしらない父ちゃんが羨ましいよ」

 

 

 

「ばか野郎父ちゃんだって真剣だ」

 

 

 

「父ちゃん」

 

「要するに、青葉のレギュラーと同じ実力になればいいんだ。今から神社で特訓だ。」

 

 

 

二人は神社に行った。

 

多少暗かったがボールが見えないわけではない

 

 

「父ちゃんが投げてやるからお前は打て」

 

 

 

谷口は足場をならして構える。

 

 

 

「かっこつけないでさっさと打てよ。10年はやえよ。いくぞ。ビシュ

谷口父が投げる。

が、

コロコロ

 

 

谷口の前でボールが転がる

 

 

谷口父「馬鹿野郎!しっかり打てや」

 

 

「ボールだよ父ちゃん、もっと近くからでいいから、この辺に投げてよ。」

 

 

谷口は指でストライクゾーンを指差す。

 

「しょうがねえなぁ。いくぞ。」

ビシュ

今度はストライクゾーンに入っている。

 

 

 

しかし

ブン

谷口は空振りしてしまう。

 

 

「よくこの程度でお前を青葉のレギュラーだと勘違いしたもんだ。オレだったら金を払ったて信じないね。」

 

 

 

「何だと。来いよ父ちゃん。」

 

 

「いくぞ下手くそ」ビシュ

 

 

 

「こなくそ」

カーン

 

 

 

強烈なピッチャーライナーが谷口父をおそう。そして顔面に直撃して倒れた。

 

 

 

「と、父ちゃん、大丈夫?」

 

 

父「たいしてことねえよ。お前の打球なんか蚊に刺された程度とかわらねえよ。それよりさっさと構えろよ」

 

 

 

谷口父は続けて数十球を投げた。

やはり、素人だけに制球が定まらない

 

 

時には谷口の顔面に当たる。しかし谷口はくじけずに打ち返した

 

 

 

「タカ、いい顔になってきたじゃねえか。そのいきだ。後は父ちゃんとお前のどっちが先に倒れるかの勝負だいくぞ。」

 

 

 

それから、何百球続いたか気がついたら、谷口は家の布団に寝ていた。

 

 

 

「あれ?確か昨日、父ちゃんと練習してて、倒れたのか、父ちゃんすごいなぁ。あの後、オレを家までおぶってくれたのか。父ちゃんにお礼を言わないとな」

 

 

 

谷口は父の部屋に行った

「あれ?父ちゃんがいない」

 

 

 

谷口は父の仕事場に行った。谷口の父は大工をしている。何か作ってるみたいだ。

 

 

 

「できた」

 

 

 

「父ちゃん、一睡もしないで何を作ってるんだい」

谷口そっくりな顔をした女性…谷口の母が尋ねる

 

 

「これはピッチング&ノックマシーンだ。これでタカのやつもいい練習ができる。母ちゃん、オレは少し寝るからな」

 

 

 

「御苦労さま。分かったよ。今日はご飯大盛りにするね」

 

 

 

谷口は陰で見ていた。

谷口は泣いていた。

 

 

 

「(父ちゃん、オレ、オレ、頑張るよ)」

 

 

 

谷口は学校に登校した。

谷口の噂は全校生徒に知られていたらしく囲まれた。

 

 

そして、試合の日がやってきた。

 

 

 

 

谷口は四番サードで出場し五打席ノーヒット、八個のエラーで墨谷二中はぼろ負けした。

 

 

 

そして、日に日に谷口に声をかけてくれる部員は少なくなってきた。

 

 

 

しかし、谷口はめげずに父と二人で特訓を続けた。

 

 

 

「タカいくぞ」

 

 

 

「来い、父ちゃん」

 

 

 

谷口父がノックマシーンのスイッチを押す。

 

 

 

キーン

鋭い打球が谷口をおそう。谷口は懸命にグラブを出すが届かずに谷口に直撃した。

 

 

 

谷口はたまらず、倒れる。すると父が近づいてきた。

 

 

「なぁタカ、もういいんじゃないか。お前はよくやったよ。この一ヶ月間死ぬ気で頑張った。父ちゃん、お前を見直したよ。」

 

 

「と、父ちゃん」

谷口は悔し涙を流している

 

 

谷口父は谷口の肩に手をおいて

谷口父「タカ、男っていうのは人前で泣くもんじゃ無ねぇ。男が泣くのは陰でこっそりとだ。だけどな、泣き時は泣けばいい。やるだけやったんだ。気のすむまで泣けよ。今のお前は立派な男だ」

 

 

「父ちゃん」

 

 

谷口は泣いていた。

 

「いいんだいいんだ。」

谷口を慰める

「オレ、明日キャプテンに言うよ。」

 

 

 

 

そして翌日

「あの、キャプテンお話があるんですけど」

 

 

 

「忙しいから後にしてくれ」

 

 

 

「で、でも」

 

 

 

「谷口、なぜ守備につかない。さっさと守備につかないか」

 

 

 

「はい」

 

 

 

「いくぞ谷口

カーン

 

 

 

ぽろ

 

 

 

カーン

 

 

 

ぽろ

 

 

 

「谷口、しっかりとれ」

 

 

 

「はい」

 

 

 

「最近のキャプテン谷口さんにやけに厳しくないか」

 

 

 

「谷口さんだけノックのじかんが長いしな」

 

 

 

「やっぱり元青葉の選手ってことを意識しているのかな」

 

 

 

「オレは信じないね」

 

 

カーン

またノックがくる

「パシッ」

 

 

 

「素手で取ったよ。すごい執念だ。」

 

 

 

「谷口、ナイスキャッチだがグラブを使え」

 

 

 

「はい」

 

 

 

キーン

パシッ

 

 

「と、取れた。」

 

 

谷口、ナイスキャッチだ」

 

 

「はい。ありがとうございます」

 

 

 

「よーし。今日の練習はここまで。みんな集合してくれ。」

 

 

 

「今日を持って我々三年は引退する。新キャプテンを発表する前にこんどの新人戦のオーダーを発表する。」

 

 

 

一番 ファースト加藤

二番 ピッチャー松下

三番 キッチャー小山

四番 サード 谷口

五番 ショート 西田

六番 センター 浅間

七番 ライト 島田

八番 セカンド 丸井

九番 レフト 遠藤

 

 

 

オーダーはこれでいく

 

 

 

 

「そして新キャプテンは谷口」

 

 

「やりましたね。谷口さん」

 

 

 

「頑張りましょう。新キャプテン」

 

 

 

「キャプテン、ちょっと待って下さい。僕にはそんな資格はありません。」

 

 

 

「どういうことだ」

 

 

 

「キャプテン、今まで黙っててすみませんでした。僕は青葉では二軍の補欠でした。」

 

 

 

「そんなことは初めてお前を見たときから分かったよ。でも、お前は陰の努力で充分期待に応えてくれたじゃないか」

 

 

 

「知ってたんですか」

 

 

「ああ。だから谷口、今度はその努力でみんなを引っ張ってくれ」

 

 

 

「俺らからもお願いします」

全員が言う

 

 

「頑張ってみます(父ちゃんオレ頑張るよ)」

 

 

 

その日から谷口は今まで以上に特訓するのだった

 

 

 

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