サージェス財団の経営する博物館。
その地下施設にオレは月光達と一緒に来ている。此処にもオレの親戚は勤めているし、スポンサーとしても資金援助している関係だ。
「さっかっい、くぅ~~ん!!」
「久しぶりだな。
オレの頭に抱きつく従姉妹、ひとえばあちゃんの次女の興した糸戎家の馬鹿当主を受け止める。年下にしか興奮しないとかいう呪いをプレシャスに受けている。
かわいそうな従姉妹なのだ。
「ふう、君達が境君の言っていた御伽噺を倒して元通りにしている少年団だね!ウチの境君と仲良くしてくれて本当にありがとう!」
「お、おお、グイグイ来るな」
「マブイぜ」
「プレシャス研究班の室長として閲覧を許可するぜ!なんせ、ここにあるのは御伽噺の元ネタになったかも知れない御宝だらけなのさ!!」
高らかに宣言する帳はずっとオレの頭に抱き付き、肩車のまま移動することになった。マジで言えば、軽すぎて心配になる軽さだ。
「先ずは鬼の元ネタとなった『山砕きの金棒』だ!全長3メートルの金棒の六角の縁目に刃は飛び出し、ブッ潰すとブッ斬るのを同時に出来るぜ!」
「金棒は鉢かづきと被るぜ」
「ハッ!?これが、らいばるなのですね!」
「ちょっと、違うんじゃないかな、ハッちゃん」
「それなら三国覇剣だ!諸葛孔明の造り上げた3本の剣、一つだけでも凄まじいパワーを秘めているけど」
「いや、俺は刃物は使わねえぜ」
天道の言葉に露骨にショックを受ける帳。こいつはデータを取ろうとしているなと気付き、肩車のまま移動していく。
「なら、伝説の鎧は?身につけた人間のイメージで形状を変えるし、この前は研究班の男がイメージで変わるから仮面ライダーごっこにも使われてたけど」
「「「俺が着るッ!!!」」」
思わず、オレも叫ぶ。
「バカ野郎!!バイクの免許持ってねえだろうが!仮面ライダーだぞッ!!俺が、この俺が仮面ライダーV3になるんだ!!」
「うるせぇ!?バイクに乗らなくても仮面ライダーに変身できるだろうが!!才賀、テメェは侍なんだから仮面ライダーじゃねえだろう!!」
「ふざけんな!仮面ライダーXぐらいなれるわ!!」
ギャーギャーとオレたちが喧嘩しているとフライングチョップを繰り出してきたエンゲキブを避け、地面に倒れる月光を見て冷静さを取り戻した。
「ど、どういたしましょう」
「横綱みたいなものか?」
仮面ライダーになれるんだぞ!?
男なら着るに決まっているだろう!!
俺が、Xライダーになるんだ!!!
「バカばっかり……あきれるわー」