「こんの駄犬が!」
「何が忠犬だコラァ!」
月打ちを受けたパトラッシュにボコボコに殴りまくる月光と天道の二人に「月光条例しないのかよぉ~!」とイデヤが話しかけるも「うるせぇ!」「今はコイツをとっちめるんだよ!」と話が通じない。
「なんであんなに怒ってるんだ?」
「パトラッシュがネロを助けなかったのがムカついているんですって」
「あたしも分からなくはないけど」
「そこです!月光様、顎を打って!」
鉢かづきも何気にノリノリで応援している。
しかし、そろそろ逃げるなと気付き、オレはもう一つの絵本を開いて、バカみたいな量の海水を割り箸で切り裂き、エンゲキブと工藤を見る。
「カバンから船の模型出して、赤色の懐中電灯を模型に当ててくれ」
「人のカバンを開けるのは悪いことだけど。エンゲキブさん、探すの手伝ってくれる?」
「OK!」
イデヤは海水に濡れるのを嫌がって電柱に張り付き、動かずにいる。アイツ、日に日に悪いところが出てきやがるのは気にしないのかよ。
「な、なんかでかくなってるわよ!?」
「イデヤ!お前、操縦できるだろ!行け!」
「お、おう!」
ポンポン船の真ん中にジッポライターにプレシャス「不滅の炎」を仕込んだモノを投げ渡し、海水を突き破って出てきた2435匹の魚人を倒していく。
「才賀君!」
「イデヤ、あんときと逆だが。頼むぜ」
「……任せておけ!」
ポンポン船を操って移動するイデヤ達と別れ、月光と天道はパトラッシュを追いかけ、鉢かづきも向こうに行ってしまっている。
「わらわの行く手を阻むとは、何者ぞ〈
「最強無敵の糸色境様だぜ、覚えとけ!」
「同じく忠臣、邪紅刀!」
「「同じく忠臣、清白刀!」」
「派手に踊ろうぜ、乙姫様よぉ!!」
左右の刀を振るい、魚人を切り裂き、乙姫に近づこうとしたとき、オレの見る視界に浦島太郎が現れ、避けるも腰にしがみつかれる。
「助けてくれええぇぇ!!!」
「てッ、んめぇぇ!?」
一瞬、未来を書き換えたのか!?
「邪魔だ!」
「いやじゃ!?お侍さま、助けてくれぇ!!」
「さ、境様の邪魔をするでない!?」
あんの女、オレをここで潰す気か!と攻め来る魚人を捌き、浦島太郎を押し退けるも見捨てたと勘違いしたのか。更に上の方に右腕が塞がる。
「タイ!ヒラメ!遊んでおやり!」
「「承知!」」
「ぐっ、グゴッ!?てんめぇ、離れろ!?」
海水の溜まってきた道に浦島太郎を殴り飛ばし、タイとヒラメを名乗る魚人に受けた傷を袖で拭う。
「ちっきしょおぉ、もろに受けるのなんざ妙のばあちゃん以来だぜ。海水で傷が沁みるし、その船ごと仏陀斬ってやらァ!!」