明治時代。
戦国時代の次に飛んだのは明治時代だな。
何度も死ぬイメージを受けるとは思わなかったと溜め息を吐きつつ、しとりばあちゃんは一度も人を殺した事はないって剣路じいちゃんに言われた。
「ん、構えて」
「うっす」
木刀を握るオレと、竹刀を握るしとりばあちゃん。
未来を視る。
同時に九つの攻撃する未来が溢れ、オレの身体は竹刀で打たれた衝撃だけが残る。成る程、成る程、コイツが光速の世界ってヤツだ。
「見えなかった?遅くする?」
オレを見上げるしとりばあちゃんの言葉に「いや、光速のままで頼みます」と伝えると「ん、わかった」と頷き、竹刀を軽く揺らした。
「ごっ!?」
「さっちゃん、見ようとしすぎてる。別に未来なんて視なくて良いよ、見るのは竹刀の剣先」
「……ゴホッ、うっす」
喉を突いてきたしとりばあちゃんの言葉に従って、未来を視るのではなく目の前に存在する竹刀の剣先を見据えるように集中し、目を凝らす。
「左袈裟」
「っと」
「ん、次は唐竹」
「お?」
「次は逆胴」
「ほい」
ゆっくりと片手で竹刀を動かすしとりばあちゃんに困惑しながらもオレは言われた。場所に木刀を添えて、竹刀をガードしていく。
「ん、じゃあ、未来の私が話すね」
「は?」
いきなりの言葉に思わず、困惑する。
が、すぐに両目をフル稼働させる!!
「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」「次は」
「っだあああああああっーー!!?」
未来の姿が幻惑のごとく目の前に現れ、究極的フェイントに全力で対応する。しかし、オレの身体に叩き込まれるラッシュは現実味を帯びる。
全身に竹刀を受けて、オレは地面に倒れる。
「ん、一本」
コンと、ようやく本物のしとりばあちゃんが現れて、オレの頭に竹刀を優しく当てた。ちくしょう、スパルタ式すぎて脳みそが痛くなって来やがった。
ウルトラセブンでもまだましたぞ。