オレは着流しに着替えて、工藤の指定した場所で二時間ほど早く来て、待っていた。浴衣姿の工藤が見えた瞬間、自分の未来が見えてしまった。
「(オレ、チョロすぎぃ…!)」
我が事ながらオレは顔の良すぎる女の子に弱く人とぶつかり、倒れそうになる工藤のところに先んじて歩み寄って手を握る。
「あ、ありがとう」
「……おう」
一緒に七夕のお祭りを回る。
オレの射撃のヘタクソさにクスクスと笑う工藤に「剣ならすごいんだがなあ」と言いながら、最後にコルクが当たったアメのラムネをもらった。
今度は工藤が射的をする。
一発で倒しやがった。
「知ってる?こういう笛になるラムネにはオモチャがついているのよ」
カラコロと笛の音を奏でるアメを転がしていたとき、工藤の言葉にオレは袋の裏を見ると確かに小さな箱があり、開けるとオモチャの指輪が入っていた。
「お揃いね」
「赤と緑か、縁起が良さそうだぜ」
そう言って笑っていると月光を追いかけるエンゲキブ、エンゲキブを追いかける天道、そんな彼らを追いかけ、ぶつかる度に謝って被害を拡大するハチカヅキ、浴衣に笑うシンデレラと赤ずきんもいる。
オレはため息を吐いて、飛びかかってきたイデヤを掴み、工藤を抱き寄せ、抱き上げると月光達よりも素早く走って河川敷に着く。
「まったく、あなたの傍は大変ね」
「そう思うなら告白はやめとけよ」
「知っているでしょう」
「オレと付き合うとお前も危ない」
「知っているわ」
「オレは戦うのが好きだ」
「知っているわ」
「実はスケベ野郎かも」
「そ、それは、知らないけど。あなたと昨年に出会って、過ごした日々はとても楽しかった。今年も不思議なことばかりだったけど……幸せよ」
そう言い切る工藤にオレは自分の顔を掴み、照れて赤く染まった顔を向け、工藤を見据える。
「オレの人生を……いや、絶対に幸せにすると誓う。我が拳、我が剣、我が魂に誓って、貴女の事を幸せにしてみせる」
オレの言葉に工藤が答えようとしたその時、河川敷の下から此方を見上げている月光達に気付き、オレはサムズアップを送った。
「オレの女になった!」
「言い方は少し下品よ」
「オレの女房ができた!」
オレの言葉にイデヤが頭を抱えて苦しみ出す。
わかる、分かるぜ。
脳が破壊されるよな、オレは何度も受けた。
オオイミもオレの事を見ているだろう。サムズアップを送り、男としてお前と同じ立場になったということを示した。オレの愛はお前よりでかい!
それだけは言えるぜ!!!
少し体調不良を崩してしまいました。
暫く、こちらはお休みします。
本編は書きます。
誤字脱字があればお願いいたしますね