ぐだーズとの人理修復の旅〜YAMA育ちを添えて〜 作:平和推し
という事で英気を養い、決戦に向かう為に焼肉が始まるのだった…
『カルデアからの物資、頼まれてた物は全部用意できたよ』
「感謝する」
『にしても焼肉とはね…羨ましいよ』
「ワイバーン焼肉だがな」
宗治郎達は、とりあえずお腹が空いたのもあり、勿体無いという理由で仕留められたワイバーンで焼肉にする事にした。
「宗治郎、ケチャマヨはあるか?」
「ああ、お前がそう言うと思って用意してもらった。後でしっかりダヴィンチ達に礼を言いなさい。やってもらって当たり前はダメだからな」
「…わかった。」
まるで娘を教育する父親のようだとエミヤは思ったが、口に出したらお仕置きカリバーされるので黙ってワイバーン肉に串を打っていた。
「ワイバーン焼肉かぁ…まるでゲームみたいだ。」
「藤丸もそう思う?私もあの狩りするゲーム思い出した」
「えっと…先輩達の言っているゲームとは?」
「「モ◯ハン」」
「も、モン◯ン?えっと、狩りをする携帯ゲームなのですか?」
「フォウ!」
藤丸達は目の前で解体されたワイバーンが料理に加工されていく光景を見て、日本でやっていた名作狩りゲームの事を思い出していた。
『あー、美味しそうだなぁ…』
ロマニは観測をしながら摂取できるカロリーゼリー飲料とコーヒー片手に、目の前で着々と準備される美味しそうな光景を見ていた。
カルデアの残存スタッフの関係上、特異点を観測する作業中に悠長に食事が取れないので、このゼリー飲料なのは理解しているが、それでも目の前でバーベキューが行われていくのは完全に飯テロであった。
そして十数分が経過し、焼き上がった肉が沢山並んだ
「完成したぞ、“ワイバーンバーベキューセット”だ」
「「やったぁ!」」
「コレがワイバーン料理…」
メニュー内容は…
ワイバーンの串焼き
ワイバーンの唐揚げ(油はワイバーンの脂肪から抽出した)
ワイバーン・ハツ串
ワイバーン・テールを使った野菜入りスープ
パン(リヨンを守っている報酬でジークフリートと宗次郎が貰った)
というシンプルながらも豪勢なバーベキューであった。
「いただきます」
宗治郎はまず、焼きたてで肉汁滴る串焼きを手に取り一口
まるで牛肉のような固めの食感、しかしながら噛めば溢れる脂の旨みは鶏が近い、そしてカルデアからエミヤが送って貰った醤油と、数種類のスパイスが揉み込まれた肉汁が口の中いっぱいに広がる。
「美味い、やはり塩のシンプルな焼きも良い物だが、こうして豊かな風味がある醤油ベースの物もまた良い」
「コレが醤油味か…、俺の旅路にもこういった物があればまた違ったのかもな」
「醤油片手に伝説を作るのは些か間抜けでは無いか?」
「そうかもな」
最近ずっと僅かな量の塩を使ったワイバーンばかり食べていた宗治郎とジークフリートは、ただ塩気があるだけでは感じれない美味い味わいをしかと噛み締めていた。
「おお…なんか牛みたいだけど、鶏っぽい感じもあるんだ…」
「不思議…カルデアに来て不思議な体験にはこと欠かさないけど、まさか本物の竜を見るだけじゃ無く、その肉を食べる事になるなんて」
「フォウさんもどうぞ…串をはずしましたので」
「フォウ!…フォウ!」
藤丸や立香も、カルデアに来なければ、もっと言うならマスターとして特異点に来なければいけない状況でしか味わえないその珍味に舌鼓を打ち、謎生物フォウ君もマシュが甲斐甲斐しく串を外して盛り付けた肉を食らっていた。
「宗治郎、串焼きと唐揚げのお代わりをよこせ、ケチャマヨも付けておけよ」
「分かったが…一回自分でもやってみたらどうだ?」
「食事に忙しいからパスだ」
「我儘な事だ…」
宗治郎はサーヴァント界でも有数の食いしん坊に、ケチャマヨをつけたジャンクな味の串焼きや、唐揚げを取っては皿に盛り捧げるという事をさせられていたが、まぁアルトリアは王だったしマスターとして、サーヴァントへの奉仕は当然なのかもと、宗治郎はとりあえず納得していた。
「やっぱアーチャーよ、お前さんの作る飯は…ふめぇなオイ!」
「口に詰め込んで喋るなセタンタ、罰として帰ったらしごき回す、拒否したら性根を叩き直す」
「そりゃ無いぜ師匠!?」
大森林や、戦でキャンプやらは日常茶飯事なケルト師弟はやはりというか、いつも通りなやり取りである。
「アマデウス、私も王宮から離れようとした時、こういうことを知っていたらまた違ったのかしら?どうおもう?」
「マリー、流石に言葉の裏にある火力が高いよ…」
「えっと…私はジルとかと行軍していたので、慣れてますけど本来こういう事にならないのが一番では?」
「アタランテ、もう少しがっつかないようにしなさい!はしたないですよ!」
「五月蝿い、猫を被ってるようなお前にケチはつけられたくない」
「あ?ヨシ表出ろ、今なら
「ギリシャの狩人が近接戦不得意だとおもうなよ?」
バチバチしている2人に宗治郎はため息をついた。
「お前たち…その怒りは黒いジャンヌダルクに回しておけ、そんな事で張り合うな」
「「…わかった」」
「ならヨシ、お代わりの皿は置いておく」
「手慣れているな?」
「そんな事はない、あくまでも私にできることをしているだけだ」
そして宗治郎は空を見る
「…明日、おそらく総力戦になるな」
戦いの予感を感じて
次回も楽しみに!