冬のイベントだけはしっかりやってそう(偏見)
「此処がカルデアか…。インターホンはどこだ?」
日本から離れて…というより人類の文化圏から離れて、ガチガチの防寒着姿の宗治郎が到着したのは、南極の山脈に存在する国連所属組織“人理継続保証機関フィニス・カルデア”
幸運なのことに空は青く快晴であるが、周囲は雪塗れである。
「(参ったな、この扉を破壊したら修理なんて私はできん。寒さは滊を高めればなんとか)む?」
ノックでもしようかと迷っていたら唐突に電子音声アナウンスが宗治郎に以下の内容を告げた
──塩基配列、ヒトゲノムと確認。
──霊器属性、善性・中立と確認。
ようこそ、人類の未来を語る資料館へ。
ここは人理継続保障機関 カルデア。
指紋認証、声紋認証、遺伝子認証、クリア。
魔術回路の測定……完了しました。
登録名と一致します。
貴方を霊長類の一員であることを認めます。 *1
そして重厚なゲートが開放され、宗治郎は一度だけ外を振り返って中に入った
中は外の極寒の世界とは対照的に過ごしやすい温度と、文明の灯りに照らされた衛生的な通路広がる近未来的な場所である
「さてと…人の気配はこっちか」
宗治郎は廊下を歩いて人の気配が多い方向へと向かって行くと…
「フォウ!」
「なんだお前は?」
廊下の真ん中に白い毛玉がいた。正確にはカルデア名物の謎生命体フォウ君である。
「リス…では無い、犬、いや猫か?」
「フォウ!」
「なるほど…お前の種族はフォウでいいのか?もしくは非常食か?」
「フォウ!?」
「冗談だ、得体の知れない生物を食べるほどまだ飢えてはいない」
「フォウ…」
尚、宗治郎はほぼ無表情で喋ってるので、フォウは身の危機を感じて若干引いた。
宗治郎はそんなフォウ君を肩に乗せて歩く
「それにしてもカルデアはペット可なのか?」
「フォウ!」
「そうか、お前はペットでは無いのか」
「フォウ!?」
短期間で仲良く?なった1人と1匹が廊下を進んでいると
「「ZZZ…」」
廊下に寝ている青年と少女がいた。男の方は黒髪、女の方はオレンジの髪である
「フォウとやら、お前の同類か?」
「フォウ!」
「すまない。にしてもなんなんだこの2人は?」
宗治郎は寝ている2人をヒョイと荷物のように肩に担ぎ、そのまま進んで行った。
「あ!フォウさん!」
「フォウ!」
再び廊下を進んでいたら、知的な雰囲気を纏った柔らかな薄紫のマッシュヘアーのメガネの後輩系美少女が、宗治郎とその肩に乗せられて運ばれる2人と1匹を確認して駆け寄ってきた。
「む、君は?」
「えっと、初めまして!私はマシュ・キリエライトと申します!」
「ご丁寧どうも有難う。私は笹木宗治郎、宗治郎と呼んでくれ。肩に居るのは廊下で寝ていた男女と…」
「フォウ!」
フォウ君はマシュの頭に飛び乗り、そのままマシュの肩に乗り直した。
「フォウさんがこんなに早く懐くなんて、私見たことありませんでした。ずっと私以外の側以外だとカルデアの廊下にいたので…」
「この珍生物は此処の名物マスコットなのか?」
宗治郎はいまだに廊下に寝ていた男女を肩に乗せている状態で喋っているが、それにツッコミをいれていないマシュも中々の傑物である。
「その認識で大丈夫です…あ、そういえば宗治郎マスター候補の方ですよね?所長が説明の為に招集をかけていましたので、案内します!」
「分かった。所でこの2人はいつ起こせばいい?」
マシュに視線で宗治郎は肩に乗せた2人を示した。
「え?あ!そうでした。えっと…起きてください!」
「「んぁ?えっと…」」
「とりあえず自己紹介は後でお願いします!今は急ぎましょう!」
「遅い!私の貴重な時間を無駄にしないで頂戴!」
「「ごめんなさい」」
「申し訳ない」
説明会場になんとか到着した3人に所長であるオルガマリーはやや、ヒステリックに説教をした。
「全く…ほら、さっさと座りなさい。」
そしてオルガマリーが語った内容はざっくりすると…
人理継続保証機関フィニス・カルデアが誇る発明品“ 疑似地球環境モデル・カルデアス”がある日突然異常に見舞われて100年先の人理保証が出来なくなった。
そこで、カルデアの誇る別の発明品“ 事象記録電脳魔・ラプラス”、そして“ 近未来観測レンズ・シバ”による観測と調査にて“観測できない領域”である過去の特異点事象を発見。カルデアはこの特異点を人類絶滅の原因と仮定したこと。
そしてコレを解決する為に招集されたのが此処にいるマスター候補達であり、
その時にカルデアが用意する戦力こそ、人類史に刻まれた世界の守護者達であり、偉大な先達達である、
「…って!?何寝てるのよ!ダブル藤丸立香!」
「「ふご!?」」
バチン!バチン!とビンタ2発と共に、先程宗治郎が運んできた2人、同名の日本人である男女“藤丸立香”が派手に叩き起こされるというイベントはあったものの、説明は終わった。
次回はいきなり冬木スタートになります