廻る世界にNoxON   作:緑茶美味しい

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オリジナル展開に向けて下準備が整ってきました!


Case6『助ける』

虎杖悠仁はソファーに寝転がりながら、テレビを見ている。

 

『赤の導線、青の導線、どっちを切ったらいい!!』

 

『…昔住んでた所のゴミの指定袋がね』

 

『おいおい、こんな時になんの話だい?』

 

『プラゴミが赤で燃えるゴミが青の袋だったの…』

 

『私思ったわ、逆じゃない?って…』

 

『そうよ!赤よ!!普通赤!!』

 

ボフーーッ!!!

 

急に虎杖がぬいぐるみに殴り飛ばされる。

 

そう、現在虎杖は、映画鑑賞をしながら呪力のコントロールを学んでいた。

 

「コーラ飲んでるときはやめろや!!」

 

ぬいぐるみにガチギレする虎杖、口周りは飛び出たコーラで濡れていた。

 

「飲むなよ…何余裕こいてんの」

 

「お家映画にはポテチとコーラでしょ!!」

 

「それはそうね」

 

確かに、と納得している様子で頷く五条。流石に御三家とも言えど、お家映画にはポテチとコーラらしい。

 

「お前たち、賑やかだな…」

 

「みてみてノクス、悠仁顔ボロボロ(笑)」

 

虎杖に指を指してわざとらしく笑う五条。

 

「人の心…」

 

笑う五条を見て顔を引きつらせるノクス。

 

「じゃ、悠仁。僕は用事があるので、その調子で頑張ってね。」

 

「こんなんで強くなれんの?」

 

自身の修行のイメージとのギャップで虎杖は自身の未来を心配してしまう。

 

「そうだ、死んでるとき宿儺と話したかい?」

 

唐突に五条は虎杖にそう質問する。

 

「話……」

 

虎杖は思い出そうと目を閉じて唸る。

 

「そうそう、なんでもいいんだけど」

 

「いやぁ…ムカついたから殴りかかったら返り討ちにされただけだなぁ…」

 

「ブッハ!!ww呪いの王に喧嘩売ったんだwww」

 

五条悟、爆笑である。

 

「言っておくけど悠仁、縛りを持ちかけられても絶対に簡単に応じちゃ駄目だからね」

 

「縛りっつーと…このあいだ説明してくれたやつか…」

 

「そう、他者間での縛りは簡単にするもんじゃないよ」

 

「ああ、悟の言う通りだな、気をつけるに越したことはない」

 

「わかった!」

 

ーーーーーノクスSide

 

((さて、漏瑚は俺が祓ったが、こうなると悟に奇襲をかける呪霊は現れないと考えてもいいのか…?懸念点は漏瑚を祓ったことでストッパーが無くなり、死滅回遊を直ぐに始めてしまう可能性だが…))

 

そこまで思考して打ち切った。

 

「ままならないな…」

 

「どしたん?」

 

そんなノクスの言葉に心配するように問いかける虎杖。

 

「何でもない、映画に集中しておけ」

 

「うーす」

 

ーーーーー三人称Side

 

記録ーーーー2018年9月

      神奈川県川崎市

      キネマシネマ

 

 

上映終了後

男子高校生3名の変死体を従業員が発見

 

 

死因 頭部変形による  

   脳圧上昇 呼吸麻痺

 

 

 

 

 

 

「凄惨な現場です、覚悟はいいですか?」

 

 

 

 

「虎杖君」

 

 

ーーーーー三人称Side

 

「見えますか?これが呪力の残穢です」

 

脱サラ呪術師、七海健人は虎杖に対してそう質問する。その目は虎杖の何かを測っているかのようだった。

 

「いや、全然見えない…」

 

目を細めて遠くまで睨む虎杖であるが、その残穢というものがイマイチ分かっていないらしい。

 

「それは見ようとしないからです。私達は普段、当たり前の様に呪いを視認しています。…術式を行使すれば痕跡が残る。それが残穢、だが残穢は呪霊などに比べ薄い。目を凝らしてよく見てください」

 

その言葉を意識し、虎杖は再度トライする。

 

「ん゛ーー?…おおっ!見える見える!!」

 

喜ぶ虎杖に七海は切り込む。

 

「当然です。見る前に気配で悟って一人前ですから」

 

「もっとこう…褒めて伸ばすとかさぁ…」

 

そんな言わなくてもいいじゃん…そんな言葉がありありと聞こえてきそうな顔をする虎杖。

 

「褒めも貶しもしませんよ、事実に即し己を律する。それが私です。」

 

「因みに、術式を行使しても残穢が残らないのはこの世界でノクスさんただ一人です。大抵は残穢が残るのでそこは覚えておいてください」

 

その言葉を聞いて再度、虎杖はノクスの評価を上げるのであった。

 

ーーーーーノクスSide

 

((さて、始まったか、幼魚と逆罰…))

 

「悟、アイツらからの情報は?」

 

問いかけるノクスに困ったように五条は答える。

 

「んー…言いにくいけど、人間が呪霊の様に変えられてたらしい」

 

「そうか…」

 

「あれ?思ったより驚かないね?」

 

意外だという顔をして五条は問う。

 

「いや…随分悪趣味な輩もいるもんだと思ってな」

 

ノクスは顔を顰めてそう呟く。

 

「呪術界なんてそんなもんでしょ」

 

「それは言えてるな」

 

呪術界は、やはり今日も腐っているらしい。

 

ーーーーー三人称Side

 

高校内、そこで虎杖悠仁は、今回の事件に関与していた吉野順平を説得していた。

 

「順平、高専に来いよ。バカみてぇに強い先生とか、頼りになる仲間がいっぱいいるんだ。」

 

「皆で協力すれば、順平の母ちゃんを呪った奴もきっと見つかる。必ず報いを受けさせてやる。」

 

「一緒に戦おう…!」

 

そんな話を聞いて心が動かされた順平の背後、階段から降りてくる影が一つ。

 

「誰だ」

 

((なんだコイツ…人…?……違う、この感じ))

 

 

「はじめましてだね、宿儺の器」

 

ボコッ!!

 

パガッ!!

 

そう言うと呪霊は左手を膨らませ虎杖を壁に押し付け拘束する。

 

 

((馬鹿か俺は!!!継ぎ接ぎ顔の人型呪霊!!ナナミンが言ってたまんまじゃねーか!!!))

 

「逃げろ順平!!!コイツとどんな関係かは知らん!!けど今は逃げてくれ!!頼む!!!」

 

虎杖は焦燥しきった顔で順平に懇願する。

 

「虎杖君落ち着いて!!真人さんは悪い人じゃ…」

 

自分を導いてくれた真人のことを庇おうとする順平であったが…

 

((悪い……人……))

 

思考に落ちた順平の肩を、真人は触る。

 

「順平はさ、まぁ頭いいんだろうね。でも熟慮は時に短慮以上の愚行を招くものさ。君ってその典型!!」

 

少し楽しそうにそう順平に話しかける。

 

「順平って、君が馬鹿にしている人間の、その次位には馬鹿だから」

 

 

 

 「だから」 『無為転変』 「死ぬんだよ」

 

 

順平は突如粘土細工の様に歪み、化け物と化す。

 

 

「さぁ!ROUND2だ」

 

ーーーーー三人称Side

 

「順平……」

 

「順平!!!しっかりしろ!!!今治してやるから!!!」

 

化け物と化した順平に殴られながら、虎杖は叫ぶ。

 

 

「宿儺…!宿儺ァァァ!!!」

 

『なんだ?』

 

「なんでもする!!俺のことは好きにしていい!!だから俺の心臓を治した時みたいに!!順平を治してくれ!!」

 

虎杖は宿儺に泣きつく。現在虎杖の心を占領しているのは、どうにかして順平を助けたいという純粋な思いだけであった。

 

 

その言葉を聞いて、宿儺は思考する。

 

((ふむ、普段なら絶対に受け入れんが、この状況……縛りを結ぶ為に利用できるやもしれんな…))

 

 

『いいぞ』

 

その言葉を聞いて虎杖は希望を見る。

 

「…!!本当か!!宿儺!」

 

『ああ、一度肉体を変われ。治してやる』

 

「頼んだ…!!」

 

その言葉を皮切りに、虎杖の姿が変わる。

 

「さて…」

 

「あれ?宿儺?なんでそんなヤツの言う事聞いてんの…?絆されちゃってんのかな?」

 

煽るように宿儺にそう話しかける真人。

 

「煩い」

 

キンッ!!!!

 

真人は宿儺に細切れに分断される。

 

そんな真人に見向きもせず、宿儺は順平に触れる。

 

 

「魂の輪郭をもとに戻す…か、少々手こずるが…まぁいけんこともない…な」

 

みるみるうちに順平の身体が元に戻る。

 

魂に対する反転術式、宿儺の魂への卓越した理解が可能にした、神業。

 

 

「小僧、戻るぞ。治した対価についてはあとで話す」

 

ため息をついてそう話しかける宿儺。

 

そうして宿儺は虎杖へと交代する。

 

 

「ありがとう…宿儺…!そして…!!」

 

虎杖は怒りを顕にした表情で、肉体を再生させた真人へと向き直る。

 

「ぶっ殺してやる…!!!」

 

「祓うの間違いだろ?呪術師」

 

ーーーーーノクスSide

 

「遅かったか…」

 

((順平が無事…つまり宿儺が治したな。そして恐らく、縛りを虎杖と結ぶだろう))

 

「また、しくじったな……、向かおう、今は加勢しなければ…!」

 

 

 

 

 




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