バグ魂の不確かすぎる多世界周回 〜シャーマンキング編〜 【AI本文利用】   作:カミト6622

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第66話:『正義の絶望と、魔女たちの高級バイキング』

 

裏山でX-LAWSの別働隊が『御門蓮夜の債務者たち』の狂気によって完璧に裏工作を潰され、泥と屈辱の中で飯の味もしなくなるほどの絶望に叩き落とされていた、まさにその同じ時刻。

 

最高級ホテル『パッチ・グランドホテル』のVIP専用ラウンジでは、そんなシリアスなパワーバランスの崩壊など1ミリも気にしない、最高に贅沢でカオスな『日常』が繰り広げられていた。

 

「おいしーーっ!! レンヤ、この最高級イチゴのタワー、お代わりしていいわよね!?」

「メロン……果汁がバグってる……おいしい……」

 

きらびやかなシャンデリアの下、テーブルの上に並べられたのは、パッチ族の族長が俺のブラックカード決済(数字の暴力)に大喜びして里中から一晩で買い集めてきた、最高級フルーツとスイーツの山――まさに極上の『お風呂上がり限定スイーツバイキング』だった。

 

金粉入り混浴露天風呂で完璧に英気を養ったハナ組の魔女たち――マチルダとマリオンが、凄まじい勢いでケーキを胃袋へと回収している。カンナも高級ブランドのシャンパンを傾けながら、煙管の煙をふぅ、と優雅に吐き出していた。

 

「まあ、及第点ね。あの堅物(X-LAWS)どもが裏で泣いてる間に、これだけのセーフティネット(贅沢)を用意できるんだから、あんたの『おごられ上手』な態度は100点満点をあげてもいいわよ」

 

「……カンナさん、喜びのレバレッジが高すぎて僕の財布(端末のカード利用明細)の通知が秒単位で爆死してるんですけど」

 

俺――御門蓮夜は、ソファーに深く腰掛け、死んだ魚のような目で次々と届く『決済完了』のポップアップを見つめていた。

 

だが、そんな俺の隣には、さらに容赦のない「公式ATM」としての契約を突きつけてきた張本人が、優雅に高級パフェのスプーンを運んでいた。

 

「なによ御門。世界を壊して楽しむだの、ただそこにあるだけの数字だの不敵に笑っていた割に、たかが女子たちのスイーツ代くらいでケチケチしなさんな」

 

黒いスカーフを外し、湯上がりの艶やかな髪を揺らした恐山アンナが、冷徹な、だがどこか満足げな目を俺に向けてくる。

 

「アンナさん。たかがスイーツ代って言いますけどね、あなた名義のエステ特別フルコースと、葉くんたちが頼んだ『最高級あぶり肉の夜食セット×10』の決済も同時に通ってるんですよ。ハオの手先として恐れられている僕を、ふんばり温泉チームの私設遠征費補填金庫扱いするの、まじでいい度胸してませんかね?」

 

「当たり前でしょ。あんたがどれだけ巫力50万のバグ物件になろうが、私にとっては隣のクラスの融通の利く御門よ。葉たちのポテンシャルを最大級に引き上げるための投資(セーフティネット)として、そのFXで稼ぎまくったあぶく銭を無限に吐き出しなさい」

 

アンナの圧倒的な女王(嫁)ムーブに、隣の席で最高級のあぶり肉バーガーを大口で頬張っていた麻倉葉が、「アハハ、御門まじで美味いぜこれ! ありがとなぁ!」とへらへらと陽気に笑いかけてくる。ホロホロとチョコラブも「神様仏様御門ATM様ァァ!」と肉の脂で口をテカテカにさせながら拝み倒してきた。道蓮すらも、金粉がまだ少し頭に残った一本尖り髪のまま、「ふん……敵の施しだが、このメロンの糖度は道家の本家でも並ぶものがない……」とツンデレ全開でパフェを貪っている。

 

本来の歴史であれば、蓮の死と葉の棄権によって血反吐を吐くような絶望のどん底にいるはずだった彼らが、俺の気まぐれな『泰山府君祭』のせいで歴史を完全に崩壊させ、こうして一つのテーブルでハオ陣営の魔女たちと仲良く高級バイキングを囲んでいる。

 

(……ハハ、まぁ、これだけ画面をタップすれば一瞬で数億の利確が出るんだ。どれだけ毟られようが、僕のポートフォリオはビクともしないんだけどね)

 

俺はスマートフォンの画面をスワイプし、世界中の金融市場(マーケット)から富を文字通り秒速で吸い上げ続けている自動売買の利益確定画面を表示させ、フッ、と不敵な、そして底知れない笑みを深く深く口元に刻んだ。

 

「おや、蓮夜。随分と楽しそうだね。僕の用意したパッチの里のシステム(経済)まで、君の我が儘(数字)で完全に手懐けてしまうなんて」

 

不意に、ソファーの背後から、トランクス姿に白いマントを羽織っただけのハオ様が、音もなく俺の首元にその細い両手を回してきた。湯上がりの長い髪から伝わる微かな熱と、狂おしいほどの親愛と執着を滾らせたその双眸が、俺の顔を覗き込んでくる。

 

「ハオ様、あなたまで僕のカードで最高級の寝具一式(オプション)を決済しないでくださいよ」

 

「ククッ、いいじゃないか。君が壊した世界のその先にある日常(ドラマ)は、本当に僕の千年の孤独を内側から狂わせてくれる。世界なんて、君の我が儘のままに、もっと派手にバグらせておしまい、僕の愛しい旅人」

 

ハオ様の全肯定の霊圧が俺のバグ魂を熱く包み込み、それを見た小山田まん太が「ひえぇぇ……高級スイーツの裏の人間関係のレバレッジが重すぎて、やっぱり僕の胃に穴が空きそうだよぉぉ!!」と頭を抱えて絶叫をあげる。

 

正義を掲げる者たちが裏山で絶望に濡れる中、存在しないはずの傍観者(俺)は、神の隣という最高のリザーブシートに座りながら、壊れた世界の真ん中で、最高に贅沢でカオスな夜を誰よりも全力で楽しむのだった。

 

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