長らく読み専だったのですが、思い切って書いてみました。
話を考えるのって大変ですねw何本も連載書いてる人はホントにすごいです!
初投稿なので、暖かく見守ってくれると幸いです。
現在時刻は、2022年11月6日 12時34分。
俺、比企谷八幡は久しぶりにドキドキワクワクしている。
理由は、俺のベッドの上にある無骨なヘッドギアである。このヘッドギアはナーヴギアと呼ばれ、高密度の信号素子によって脳の感覚野に直接刺激を送り、仮想的に様々な感覚を受容できる装置である。
要するに、仮想世界に行ける訳である。
ナーヴギアはそんなとんでもマシーンであるのだが、実は家庭用ゲームハードなのだ。つまり、人類はゲームの世界に入れるようになったのである。これでギャルゲーの世界に行ってウハウハできる!とか思ったのは俺だけじゃないはず。俺だけじゃないよね?
ちなみに今セットされているゲームは、『ソードアート・オンライン』という世界初のVRMMORPGで、ナーヴギアの機能を最大限に発揮できるゲームシステムになっている。
そんな夢のマシーンのナーヴギアだが、問題点が一つある。高い。とにかく値段が高い。おかげで信念曲げてしっかりバイトしっちゃったし。普段の2倍は働いた。そのせいか、トラウマが増えてしまった。やっぱり働くとロクなことがないな。
しかし、これを作った茅場という人は途轍もない天才だと思う。そして、きっと孤高の人だったろう。と言うことはだ。これはもう逆説的に考えて、大学でも孤高のぼっちである俺は天才だということになる。いや、ならないな。
そんなくだらない考えにふけっていると、スマホが鳴った。
一瞬スパムメールかと思ったが、どうやら違うようだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FROM:☆★ゆい★☆
TITLE:13日のこと!
やっはろー!
13日の奉仕部会は
11時に千葉駅前に集合ね(`・ω・´)!
ちゃんと来てよ(。´・ω・)?
それじゃあまたねヾ(@⌒ー⌒@)ノ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
相変わらず頭の悪そうなメールだなと思いながら、ちゃんと行くという旨の返信をする。行かないと後が怖いし。何よりこういう時は抵抗しても無駄だ。なぜなら、妹の小町を通された瞬間に俺の拒否権は消滅するからである。妹への純粋な愛情を利用するとか全く卑怯な奴だ。
SAOの正式サービス開始まではまだ時間がある。どうせだからβテスト時の情報でも再確認しておくとしよう。正式サービスにあたって様々な仕様の変更はあるだろうが、現在発表されている正式サービスの仕様を見る限り、大きな変更はないように思う。
そう考え、βテスト時のマップやスキル、クエストなどの情報を自分なりにまとめたファイルを開いた。
半分ほど確認し終えた時、またスマホが鳴った。
また由比ヶ浜からか?と思って差出人を確認すると、そこには「雪ノ下雪乃」とあった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FROM:雪ノ下雪乃
TITLE:
こんにちは、比企谷くん。
相変わらず目の腐ったあなたと会うと思うと
少しゾッとするけれど、少しは改善されてい
ることを期待しているわ。
由比ヶ浜さんから聞いていると思うけれど、
集合は13日の11時に千葉駅前よ。
必ず来なさい。絶対よ。
楽しみにしているわ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
………なにこのメール。無題なのは気にしないし、最初が挨拶なのもいい。そのあといきなり罵倒ってどういうことなの。そして超上からだし。これ少しでも遅れていったら殺されるんじゃないの俺。怖い。本当に怖い。
ていうか、何を楽しみにしてるんですか?俺を罵倒すること?公衆の面前でトラウマ抉られるの?雪ノ下は俺を公開処刑する気なのかもしれない。
こうなっては行くという選択肢以外存在しない。ああ、当日だけインフルにでもかからないかな。
まあ、小町を通されたら終わりだから行くんですけどね。少しの現実逃避から帰還した俺は、こちらにも由比ヶ浜に送ったように、ちゃんと行くという旨の返信をする。
チラッと時間を確認すると、12時54分になっていた。そろそろ準備するか。
エアコンの作動が正常なことを確認し、ナーヴギアを被ってベットに寝転ぶ。
ベットで仰向けになりながら時間が来るのを待つ。時刻は12時58分。
「いよいよか」
思わず呟いた。その時、またスマホが鳴った。それも2回。
疑問に思ってスマホを手に取る。
差出人は雪ノ下と由比ヶ浜だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FROM:雪ノ下雪乃
TITLE:Re:Re:
絶対よ。約束しなさい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FROM:☆★ゆい★☆
TITLE:Re:Re:13日のこと!
絶対だからね!約束だよ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
思わず小さな笑みがこぼれた。
全く、あいつらはどれだけ俺を信用していないのだろうか。
両方に、「約束する」と返信した。
時間を見ると、ちょうど13時になるところだった。
慌ててスマホを置き、興奮を抑えた声で言った。
「リンクスタート!」
俺の意識は急速に現実の肉体を離れ、鋼鉄の浮遊城の中へと吸い込まれていった。
プロローグ 終
ちょっと幸せな感じの八幡を書きたかったのですが、伝わりましたか?