杵築ねつきの愉快で苦痛で普通の日々   作:だいすくり~む

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遅くなりました。中々の亀更新ですが、最後まで頑張ります。


三日目

集会が終わった後。熱気冷めやらんまま体育館を出る。確かこの後は直ぐ授業の筈。さてはて何の教科の授業だったかな、と記憶の端をつつきながら教室へと戻る人の流れに身を任せた。

 

二年一組。そのプレートが掲げられた教室へ入ると、どうやら集会の間に担任辺りが取り替えておいてくれたらしい、剣山のなくなった椅子をじっと見つめる。

自身の席の目の前で考え込む姿はどうやら異常だったらしい。クラスメイトのはしゃいでいた声が、徐々に止んで、聞こえなくなったから。

 

しゃらん、と長く伸びた銀色を揺らして、気にする事もないかと言わんばかりにゆうらりとその席に着いた。

 

不満があるとすれば唯一、新聞紙も一緒に引き取られてしまった事。

 

鐘が鳴り、授業が始まる。ねつきの机の上には何もなかった。

 

それでも、授業は続いて行く。昼休み合わせ約四時間。授業が終わると同時に、目を覚ます。授業が行われているにも関わらず、誰もねつきを一度も起こしはしなかったらしい。

けれどそれも、何時もの事。

しかし、一つだけ様子がおかしい事があった。

 

ねつきが立ち上がり、鞄を持ったと同時。クラスが異様な雰囲気に包まれる。何時も、ねつきがいる時とも違う、奇妙な静けさ。凛とした耳障りの良い声が、自分の背後から聞こえた時、漸くねつきはその訳を知ったのだ。

 

「久しいな、杵築二年生。」

 

「久しぶりだね、黒神めだかちゃん♪。僕は全く逢いたくなかったよ。」

 

そう吐き捨てて、くるりと背後を向く。其処には、改造しまくった制服を着た、集会の時に演説をしていた少女がいた。そして、その背後には何処か怯えた様な目を向ける白い制服の男の子。一年生らしいけど、何処かで会ったっけ。少し考えてみれば、直ぐに思い出せた。

 

にんまりと笑って、此方を真っ直ぐ見つめている露出癖の女は無視して、男の子の方へ歩み寄る。背伸びをして、息が吹きかかりそうな程近くによると、狼狽えている姿が面白くて、愉快だった。

 

「えーっと、君は……あ、確か人の良さそうな名前だったよねー。うーんっと、ええっと、あ、思い出した。人吉ちゃんだ。いっつも黒神めだかちゃんの後ろに隠れて、守ってもらっていた人吉善吉ちゃんでしょ?まだ、黒神ちゃんに守ってもらわないと動けないの?だぁいじょうぶだよー、僕は残念ながらただの一般人だし、動物みたいに噛み付いたりしない。安心していいんだよ、弱くてみっとも「杵築二年生。それ以上私を無視しないで下さい」……だって、嫌いだもん。黒神ちゃんのこと。まあ、そんなに頼まれたら流石の僕も断れないなぁ。さっさと話してよ、僕に何の用事があるのか。これで無いなんて言われたら僕だって怒るけど。」

 

「……お待たせして申し訳ありません。ですが、聞いておきたいのです。本当に、あの男とはもう繋がっては居ないんですね?」

 

ああ、本当に、嫌いだ。この女。

 




中途半端なところで切ります。次回の更新はなるべく早くしたいと思います。

2/19ミスがあったので訂正致しました。
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