とある科学の〇〇〇〇   作:b-souls

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4話です!
少し更新が遅れてしまいました…
とりあえず、読んでやってください。


第4話

戦いは、集結した。

 

目の前には、頭を打ち倒れた魔術師。

対するは、敵の攻撃を受け続けた事により、体を傷つけた上条当麻と、走り回り疲労困憊の聖澤聖真。

 

しかし、止まっている理由はなかった。

 

倒れている魔術師、ステイルマグヌスは、もう一人仲間がいると言っていた。いつその仲間が来るとも限らない。

また、これだけ規模の大きい戦いである。騒ぎを聞きつけて来る人に見られると面倒である。

 

そして、もっとも大きな理由が、後ろで血を流し倒れているインデックスである。先ほどは、体に重症を負っているにもかかわらず、冷静な言葉で聖真達をフォローした。

いまは、さっきのような心を失ったような顔ではなく、辛そうに顔を歪めたいつもの少女の顔だった。

 

「当麻!インデックスをどこかで治療するぞ!」

 

「でも、どこでだ!?」

 

次に移すべき行動は決まっていた。だが、そのインデックスを治療するという行動をすることができない。

2人は、もちろん彼女を治療するような能力も技能も持っていない。

だから、病院に連れて行くのが最善の選択ではあるのだが、ここは学園都市である。

学園都市では、個人情報などは全て厳重に管理されている。

インデックスは、おそらく外から許可を得ずに学園都市に入ってきた、不法侵入者だろう。

公共施設はまず使うことができない。

これらのことから、二人は行動に移すことができないのだった。

 

「くっそ…」

 

苛立ちを零す聖真。

しかし、当麻にはひとつの考えが生まれていた。

 

「インデックス!辛いとこ悪いが一つ聞きたいことがある!」

 

「な…に?とうま…」

 

苦しいながらも必死で応答するインデックス。

その光景に胸が痛むが、当麻は言葉を止めなかった。

 

「俺らが魔術を使うことはできないのか?」

 

「…なるほど」

 

そう。当麻が思いついた策とは、魔術を使用することだった。

少し前までは信じられなかった魔術も、今では体験してしまっている。

科学と同じような異能の力ならば、インデックスを回復させることもできると考えたのだった。

 

「それは…無理かな…」

 

「なんでだ!?」

 

「魔術ってのは…もともと才能がなかった人達が生み出した技術なんだよ…この科学の街で能力開発を受けている人は…才能がある人達。そんな人達が魔術を使ったら、体が拒絶反応を起こしてボロボロになっちゃうんだよ…」

 

八方塞がりだった。

せっかく思いついた案も、使うことができない。

魔術にも、それなりのリスクがあるのだった。

 

(能力開発を受けたやつがダメなら、能力開発を受けてない人なら…)

 

考えることものの数秒。聖真は一つの答えを導き出した。

 

「インデックス。能力開発を受けてなかったら魔術は使えるか?」

 

「たぶん。リスクはあると思うけど…」

 

「よし。いくぞ当麻」

 

インデックスを抱き抱えながら、聖真は言う。

 

「行くってどこへ?」

 

ひと呼吸置いて、静かに呟く。

 

「俺らの不思議ロリ担任の家だ」

 

ーーー

 

科学の街である学園都市にも、ほんの少しオカルトな話も存在する。

 

その種類は様々であるが、その中の一つ。

年齢不明のロリ少女教師がどこかの高校にいる、というものがある。

 

見た目は小学生程度の少女であるが、車を運転する、タバコを吸う、など、およそ小学生らしくない行動を取るという。しかも、ちゃんと免許証を持っており、合法的なロリらしい。

 

そんなオカルトじみた教師だが、それは実在する。

 

そう。その合法ロリ教師は、何を隠そう、当麻と聖真のクラスの担任なのであった。

 

そんな先生の家にたどり着いたらすぐに、当麻と聖真は頭を下げながら事情を説明した。

 

「先生!少し手を貸して欲しい!」

 

「いきなり言われてもわからないのですよー!」

 

そんなこんなで、多少のいざこざはあったものの、二人の担任、月詠小萌の協力を得ることに成功したのだった。

 

 

ーーー

 

小萌にインデックスを任している最中、聖真と当麻は外に出ていた。

 

「…当麻。これからどうする?」

 

「これからって?」

 

「インデックスのことだよ。おそらく、いや必ず追っ手はくる。その時はどうするんだ?」

 

「どうするもなにも、守ってやるしかねーだろ」

 

当麻は、何も恥ずかしがる様子もなく、ただただ真剣に、そう言った。

 

「あいつは、一人でここまで逃げ続けて来たんだと思う。誰の助けもなしに。そして、そんな時でも俺らのことを考えてくれていた。俺はもう、アイツをほっとくことはできない。」

 

「だが、次はもっと強いやつが来るだろう。今回はたまたま倒せたけど、次は倒せるとも限らない。それでも、当麻は戦えるのか?」

 

聖真も、真剣な顔をして、言う。

 

「たしかに、次はもっと強いのが来るかもしれない。でも、倒せる倒せないじゃないんだ。守るんだ。インデックスを守ることが、俺らの勝ちなんだ」

 

「お前は、強いな…」

 

当麻に、迷いはない。それは、真剣な眼差しと、声から判断できた。

しかし、聖真は違った。

敵の魔術師の驚異を目の前にして、インデックスを守りきれるのかどうかという、迷いが生じてしまったのだ。

自分は無能力者だ。当麻を助けることはできない。

その考えが、聖真の頭の中でぐるぐると回っていた。

 

ーーー

 

魔術師との戦いからは、3日が経過した。

 

三日前のインデックスへの小萌の治療魔術は、無事成功した。途中、再びひどく冷静なインデックスになったらしいが、いまは元気になっていつもどおりのインデックスとなっている。

 

そんな元気になったインデックスは、突然風呂に行きたいと言い出したのだ。

それもそうである。いまは、魔術師の目を欺くため、小萌の家に居候しているのだが、小萌の家には、風呂は存在しなかった。中学生の少女にとって、風呂がないのは致命的である。

そんなこんなで、3人は風呂へと向かっていた。

 

「おっふろ♪おっふろ♪」

 

と、楽しそうにリズムを取りながら先頭を行くインデックス。

その後ろを歩く、聖真と当麻。

が、2人の顔は、インデックスと比べて偉く不機嫌であった。

 

それもそうである。

インデックスがお風呂に行きたいといい始めた時に、聖真と当麻は否定した。そのときは、めんどうくさいから、とか適当な理由をつけたが、もちろん、魔術師の索敵を避けるために、不用意な外出をしたくなかったからだ。

しかし、なかなか折れないインデックス。そんな少女の心がわからない当麻は、ある爆弾発言をしてしまったのだ。

 

 

「匂いなんて気にするなよ。まだまだ子供のくせに。別に風呂入ったからって今とそんな変わらないぞ」

 

と。

 

当然怒ったインデックスは、当麻の頭に噛み付き始めた。隣で苦笑していた聖真も、巻き込まれて頭を噛まれるハメとなったのだ。

 

「…」

 

「…」

 

無言の2人。そんな2人を見かねたのか、ついにインデックスが口を開いた。

 

「二人ともそんな怒らないで欲しいんだよ。そもそも元々の原因は当麻なんだよ」

 

その言葉に反応したのは聖真である。

 

「インデックスさん?じゃあわたくしが噛まれたのは何でなのかな?」

 

と、引き攣った笑顔で聞き返す。

するとインデックスはすこし間を置いて

 

「それは、あの、ついでなんだよ」

 

「ついでってなんなんだよ!お前は見境なく人を噛む猛犬か!」

 

「だって噛み付いちゃったんだもん」

 

と謝る気もないインデックス。

 

「だってですまされるか!お前そんな調子だと危険生物として首輪かけるぞ!」

 

「…人を犬扱いするのはやめて欲しいんだよ」

 

2人の口喧嘩が始まろうとしたが、そこで口を挟む当麻。

 

「まあまあ、2人ともその辺にして…」

 

「「当麻は黙ってて(ろ)!」」

 

「はい…」

 

と縮こまる当麻。

 

結局喧嘩は続き、インデックスはさっさと先に行ってしまった。

 

「あー行っちまったか…」

 

「おまえら子供だなぁ…」

 

と呟く当麻に対して、

 

「原因はお前だからな」

 

と厳しいツッコミ。

 

「上条さんははやく追いかけるとしますよ…」

 

「ああ、おれはアイツの怒りが覚めるまでここら辺をブラブラしてるよ」

 

「おう。じゃあな」

 

と別れる2人。

 

「はぁ…」

 

と1人になった聖真はため息をつく。

あの少女の考えがわからない。それがこの3日間で思ったことだった。

子供扱いすると怒るくせに、逆に子供だからもっと大事にしろーと言ったりもして、そういうような矛盾ばっかりの生活が続いていた。当麻も当麻で苦労しているようだった。

 

「ま、ちょっとすれば怒りも収まるだろ」

 

と1人解決をした時だった。

 

異変に、気づいた。

 

さっきまでいたはずの周りの人々は、いつの間にか居なくなっている。人通りの少ない路地裏を通ったわけではない。大通りを通っていた筈なのに、この一帯には聖真1人だけだった。

 

 

「チッ…このタイミングで来るか…」

 

こんなことができるのは、魔術師しかいない。そう解釈をした。

 

すると、前に1人、なんの前触れもなく、1人の女が現れた。

 

長い黒髪をポニーテールにした、日本人顔。シャツに、片脚だけ大胆に切ったジーンズの女だった。

異様なのは、腰からぶら下げている、巨大な日本刀。それだけで、強烈な殺意を放っていた。

 

「ステイルが人払いの刻印を刻んでいるだけですよ」

 

と、女は口を開く。

どうやら、以前に倒した魔術師が細工をしているらしい。

 

だが、聖真は、全く真剣味を帯びていない声で

 

「えーっと間違えてコスプレ会場に着いちゃったのかな」

 

と後ろを振り返り去ろうとする。

 

女はすこし怒った様子で、

 

「これはコスプレ等ではありません!」

 

「え、じゃあ趣味でございますか?」

 

「趣味でもありません!これはれっきとした魔術的意味を持った服装です!」

 

魔術師ってのは奇抜なファッションのやつが多いのかな…と一人で勝手に解釈をした聖真。

なかなかからかいがいがありそうな女だが、そうも思っていられない。

相手はこんなやり取りをしている間も、じっと聖真の観察を続けていた。走って逃げようものなら、一瞬で追いかけて捉えてしまうような。

 

「ったく…随分な化け物が現れたもんだな」

 

「化け物とは心外ですね。そういうあなたが聖澤聖真ですか?なるほど、いい目をしていますね」

 

と落ち着いた様子で言葉を返す女。

 

「私の名前は、神裂火織。どうか魔法名を名乗ることになる前に、インデックスの身柄を受け取りたい」

 

「神裂火織…?まさか、テメェがインデックスを斬ったのか!?」

 

怒気をはらんだ声で叫ぶ聖真。

 

対する神裂火織は、すこし下を向きながら、

 

「…ええ。インデックスをきったのは私です」

 

ととても悲しそうな顔をしながら、静かに言った。

 

そう、敵はインデックスを斬った紛れもない敵である。

 

(だが、それならなぜ、あんな切ない顔をするんだ?)

 

その小さなことに少し興味を覚える聖真。だが、一々それについて話す暇はないようである。敵は既に、刀を手に持ち、臨戦態勢をとっている。

 

「テメェがインデックスを斬ったってなら、俺はお前を許さない」

 

怒りをにじませた顔で敵を睨む聖真。対する神裂も、鋭い眼光で睨み返してきた。

 

「戦闘は必死、ですか。それなら仕方ない。魔法名を名乗る前に、彼女を保護するまで」

 

「くっ!」

 

これで魔術師との戦闘は2度目。

何回やろうとなれるものではないが、とりあえず敵の分析を行う聖真。

手に持つ刀から、それで攻撃を繰り出してくるだろうと、考える。

 

(それなら、敵の動きと刀をよく見ていれば、攻撃は躱せる!)

 

瞬間、神裂の斬撃が襲いかかってくる。聖真と神裂の間には、10mほど距離がある。刃が届く筈がない。そう思っていたが、

 

ザンッ!!

 

という音と共に、聖真の後ろの風力発電のプロペラが、切れていた。

 

「何っ!?」

 

「逆らわない方が、身のためです。彼女を、早く受け渡した方がいい」

 

とまたもや神裂は刀を振るう。

今度は、斜め後ろの電灯が切れていた。

 

「…!」

 

恐ろしいまでの威力。その力に、聖真は呆然としていた。

 

「もうわかったでしょう。何度でも問います。魔法名を名乗る前に、彼女を保護したい」

 

神裂は淀みなく言う。

感情を全く込めずに。

 

(くっそ…まさかここまで化け物だとは…)

 

認識が甘かった。動きを観察だとかそういう次元ではない。聖真の目では、その動きを捉えることができない。

為すすべもなく、やられるだけだろう。

聖真は、黙っているだけだった。

 

「あまりの力の差に、言葉も出ないのですか。それならば、最後にもう一度だけ、問います。彼女を、魔法名を名乗る前に保護したいのですが」

 

神裂は、最後にこれまでで最高の殺意を込めて問いかけてきた。

恐ろしい。どう転んでも、聖真があの魔術師に勝つ確率は、0に近いだろう。これだけの斬撃を見せられたら、言葉が出なくなるのも必然である。

 

だが、しかし、

 

「テメェなんかにインデックスは渡さねえよクソ野郎」

 

ニヤッと口元に不敵な笑みを浮かべながら、聖真は、神裂を睨み返した。

 

(おれは、迷わない。当麻の足を引っ張ってばっかじゃいられねえからな)

 

「なるほど。では、お望み通りに…!」

 

そう言って神裂は、再び刀を振りかざした。




戦闘の描写の文章力をあげたいですね…
次の更新は早くするようがんばります!
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