「何だよもうー、うるさいなぁ」
やぁ、僕だよ。
・・・あれ、もしかして大事件じゃない?
「榊花副隊長!やっぱりここでしたか!直ぐに隊長室へ、旅禍に侵入されました!!」
「やぁ、勇音ちゃん。今日もかわいいね、一緒にお昼寝しない?」
この子は虎徹勇音、四番隊第三席にして我が隊のアイドル(僕調べ)。あと僕のパシリもやってくれてるいい子なんだ。何より可愛い、気弱なところとか身長の高さを気にしているところとかグッド!僕は彼女が三席になったのは少なからず卯の花隊長の癖が関わっていると睨んでいるよ。
「そんなこと言ってる場合じゃないんですって!旅禍ですよ!?侵入者です!早く来てくださいよぉ!」
「あ~~れ~~」
おのれ、勇音ちゃんめ。まさか副隊長に逆らうとは、これは減給だね。
「減給はあなたですよ、霊司。また勇音に仕事を押し付けてサボっていましたね」
「いやぁ、僕だってね?隊長が応援してくれれば書類仕事くらいやりますよ?応援してくれればね?」
「そうですか、では頑張ってください、応援していますので」
「ようし、これで三分くらいは頑張れるぞぉ!」
「あら、わたくしの応援ではその程度しか働けないと?」
「まぁ、三歩歩いたら全部忘れるんで」
「鶏ですか、あなたは」
「それは失礼じゃないですか!鶏に!」
「そっちなんですか!?・・・じゃなくて!ふざけてる場合じゃないですよ!旅禍が侵入してるんですよ!?この瀞霊廷に!」
もう忙しないなぁ、勇音ちゃんは。僕と卯の花隊長のお喋りを邪魔するなんて、そろそろ降格かな?
「慌てる必要はありませんよ、勇音。既に六番隊や十一番隊も動いていますから。わたくし達は要請があるまで隊舎で待機です」
「そうそう、僕達の仕事は怪我人の治療なんだから。やることはいつもと変わらないよ。本当にヤバくなったら総隊長が旅禍を焼き払ってくれるさ。・・・瀞霊廷ごとね」
「それ私たちも死んでるじゃないですかぁ!!」
まぁ、そんなことは起こらないと思うけどね。それこそ旅禍の正体が滅却師でもない限り、山爺が出張ることすらないだろうし。珍しい事件ではあるけど、どうせ直ぐに解決するさ。
悲報。旅禍の中に滅却師がいるらしい。
あんれぇ~?殺したよね、千年前に山爺の炎で焼き殺されたよね、ユーハバッハ。もしかして仕損じてた?なにやってるのさあのジジィ。・・・いや、まだわからない。ただの生き残りかもしれないからね。たしか涅隊長が滅却師の実験とかしてた筈だし、その生き残りかもしれない。そうだ、きっとそうに違いない。
とはいえ、不安は不安だからね、何かあったら嫌だからね、僕自ら瀞霊廷の見回りをしよう。決して書類仕事が嫌で逃げ出してきたわけじゃないよ?
・・・隊舎を出るとき勇音ちゃんと卯の花隊長のぶち切れボイスが聞こえた気がするけど・・・、まいっか!瀞霊廷の平和は僕が守る!!
「にしても、思ったより長引くなぁ。班目三席の霊圧も小っちゃくなっちゃったし・・・。ま、救護隊も動いてるから大丈ぶぅぁぁぁああ!!?!?」
・・・びっっっくりしたぁ、何で空から
「って、ありゃ?確か七番隊の・・・、誰だっけ?席官だよね、負けちゃったの?」
あのハゲに続いてまた席官が負けちゃったらしい。これはもしかして本当に大事件なのでは?席官って事は始解はできるだろうし、少なくとも旅禍はそこらの虚よりは強いらしいね。
「お~?
尸魂界広しといえど、鎖結や魄睡の損傷を治せるのなんて僕くらいのものだからね!運がいいねぇ、名も知らない席官君。君はまだ死神として働けるみたいだよ。
「『
いやぁ、確かにどことなく覚えのある霊圧に向かってはいたけど、本当にいるとは思わないじゃんか、このこと山爺はちゃんと把握してるんだろうか。
「滅却師かー、出来ればもう二度と会いたくなかったんだけどなぁ。・・・君、名前は?」
「・・・死神なんかに名前を教えるわけないだろう」
「良いじゃないか、千年前の事なんか忘れて仲良くしようぜ?」
「千年前・・・。お前は何席なんだ」
「何席って・・・、じゃあ石田君。この人もさっきの人みたいな・・・?」
「へー、石田君って言うんだ、良い名前じゃないか石田君、恥じるような名前じゃないじゃないか石田君、よろしくね石田君」
「・・・井上さん・・・」
「あ!あははは・・・、ご、ごめんね石田君・・・」
うーーん。まずいことになった。とてもまずいことになった。僕の長い長い死神生でも、ここまでまずい事態は数百回しか起こっていない。
あの井上という少女・・・、可愛すぎる。
真面目で勤勉、生涯を護廷の為に費やしてきた自称最強の死神たる僕の唯一の弱点・・・。それが可愛い女の子なんだ。これはまずい、名前を聞かなければ。
「ところでそちらの美少女、井上さんといったかな?下のお名前は何と言うんだい?」
「・・・なんだこいつ、急に・・・」
「え、あっはい!織姫です!井上織姫」
「何で答えちゃうんだい、井上さん・・・」
「そうか、可憐な名前だね、織姫ちゃん。僕は、いや私は榊花霊司、四番隊の副隊長を任せられている。よろしくね?」
「副隊長・・・!?」
さっきから五月蝿いなぁ、あの眼鏡・・・。それにしても、井上織姫。うーーん、名前まで可愛い。まずいな、このままでは織姫ちゃんの可愛さで瀞霊廷が制圧されてしまう・・・。ここは自称最強の死神として僕がどうにかしなければ!そう、護廷の為にね!
「ここら辺は危険だ、なんでも旅禍とかいう危ない連中が彷徨っているらしい。僕と安全な所に行こう、具体的には流魂街の茶屋に行こう。美味しいところを知っているんだ」
「え!?あーいやぁ、でもぉ・・・」
「・・・無理に誘ってはいけませんよ、霊司。困っているではありませんか」
「げぇ隊長!!?何故ここに!?」
「何がげぇ、なのか説明してくださいますか?」
何故だ!何故此処に隊長がいる!?隊舎で待機するよう命令があったのではないのか!?おのれ!四十六室は何をやっているんだ!あの役立たず共め!!
「では帰りますよ、隊舎で負傷者が待っているんですから」
「・・・待て!」
「はい!待ちます!ほら隊長、あの眼鏡がなんか言いたいようですよ!聞いてあげましょう!そうしましょう!」
「・・・はぁ、その必要はありません。・・・先程報告がありました。今涅隊長がこちらに向かっているそうです、彼らの対応はそちらに任せます」
「逃げてぇ!織姫ちゃん逃げてぇ!!!変態が向かってるよぉ!!!」
「変態はあなたです、さ、帰りますよ」
「あぁぁぁ~~~・・・・・」
「・・・何だったんだ・・・?」
何てことだ・・・、せっかく美少女と仲良くなる機会だったのに・・・。許せねぇ、許せねぇよ、涅マユリ!ネムちゃんを僕にください!!
あ、七番隊の人回収してたんだ。治してあげて、
書き始めてから気づいたけど、僕が一番書きたいシーンが千年血戦編にある事に絶望してる。何年掛かるんじゃこりゃ。