真黒な世界。上下左右、前後すら定かでは無いそんな世界。ただ一つ、そこに女が立っていることだけは分かる、これまた真黒に塗り潰された短髪に死神を思わせる真黒な和装。僕のそれと同じく、けれど色だけは真黒な浅打と見間違える斬魄刀。・・・ただ一つ、肌だけは本来の物を思い起させる真白な色をしている。
美しい女性だ。物憂げな表情でこちらを見つめている
「・・・あぶないッ!!?!?何すんのさ
「なーにが、美しい女性だ。じゃ!!?一年以上も放置しとったくせによくそんなことをほざけたもんじゃのう!!?そこに直れ!その首跳ね飛ばしてやる!今日から俺が王じゃ!!おまえ様は斬魄刀でもやっとれ!!!」
彼女こそが僕の斬魄刀、
「失敗しとらんわ!!?!人気爆伸び確定のパーフェクト美少女捕まえて何失礼こいとるんじゃ!!!!」
ちなみに、僕の斬魄刀であることから分かる通り、もうすぐ二千歳を超えるという尸魂界でもあまり見かけないおばあちゃんである。・・・それで少女を名乗るのは無理ない?
「はいー!敵に回したの!?全女子を敵に回したの!?!?おまえ様!!同じことをあの人切りに言ってみせよ!!今ならあやつとも仲良く蹴鞠でも出来そうじゃのう!?おまえ様の首でな!!」
ツッコミ長いなぁ。
「貴様ぁあ!!!!!!!」
「それにしても珍しい事もあるもあるもんだね、君が自分から会いに来るなんて」
「・・・ふん。仕方あるまい、おまえ様が来ないんじゃからの!俺の方から会いに来んとこのまま名前まで忘れられかねん」
「ツンデレ要素まで入れるの?やめときなって、これ以上属性追加しても色物キャラにしかなれないって」
「誰が色物キャラじゃ!?俺以上にツンデレが似合うキャラなぞおらん!!俺が作った!俺が始めた!俺がツンデレ元祖じゃ!!!」
あーあ、またそうやって敵を作るような発言しちゃって・・・。
「はいはい元祖元祖。・・・それで?また何か変な物でも見えたの?それとも単に寂しかっただけ?だとしたらごめんよ、今度から週に一回は刃禅組むからそれで許して」
「本当か!?・・・じゃない!違うわ!・・・また見えたんじゃよ!あの人切りが死ぬ未来が!!」
「またそれ?確かに今は前の時より荒れてるけど、やっぱり僕には卯ノ花隊長が死ぬとは思えないんだけど」
「滅茶苦茶疑っとるじゃないか!!!でも見えたんじゃもん!!しかも今回は前よりはっきり見えたんじゃ下手人さえもの!!!顔は見えんかったが、あの人切を殺すのは・・・、死神じゃ!!!」
ん-、確かに今三界を揺るがしている藍染達は死神だ。でも卯ノ花隊長が藍染に負けるとは思えないんだよなぁ、ましてや僕が居るんだ。
「やっぱり勘違いじゃないの?三百年前にも死神、虚、滅却師、全ての力を持つ霊王もどきが現れるって言ってたけど結局現れてないし・・・」
「あれは・・・、違うもん・・・」
キャラ崩れるのが速いって、もう少し頑張って。
でも藍染が強いって言っても、せいぜいが平均的な隊長の三倍ちょいとかだろうし・・・。いや、鏡花水月の影響で僕が卯ノ花隊長を殺して・・、それこそ無いか。卯ノ花隊長もそれは警戒してるだろうし、そもそも今の僕が警戒してる卯ノ花隊長に一撃を入れられるとは思えない。素の状態の白兵戦は苦手なんだ、僕は。
「まぁでも、大丈夫だよ。僕も卯ノ花隊長から離れるつもりはないもん、僕と
「はん!そんな見え透いたゴマを擦っても無駄じゃ!俺が何度おまえ様の色仕掛けに騙されてきたと思っとうんじゃ!!もう効かんわそんなもの!!」
「可愛いよ・・・、
「ひゃん!」
しってる?斬魄刀って自分の魂の写し見なんだよ?
「そもそもおまえ様がどうしてもと言うから手伝ってやってるだけで、俺はあの女は嫌いじゃ!あの女さえ居なければ俺の世界がこんな殺風景になることも無かったんじゃからな!!」
そこで僕じゃなくて卯ノ花隊長に恨み言を言うあたりツンデレだよね。周囲の人間に不平不満を言いう事はあっても、彼女の世界を、力を奪う選択をした僕には何も言わないんだもの。
「・・・馬鹿を言うな!ちゃんとおまえ様の事も憎んでおるわ!!惚れた晴れたなどという下らない理由であれだけの力を手放しおって・・・。上手くやっておれば今頃三界の王はおまえ様じゃったろ!!」
「いや、誰が好き好んであんなものに成りたがるのさ・・・。こっちから願い下げだよ」
何てことを考えてるのさ、このポンコツは。何処の世界に自分の主を世界の楔にしようとする斬魄刀が居るんだ、変なこと企むんじゃないよ待ったく。
「いやいや、斬魄刀として生まれたものなら一度は思う事じゃぞ?自らを振るう主に世界の頂点に立たないかと、世界の王になってくれないか。とな」
「嘘つけよ・・・。え、嘘だよね?本当にそんなこと考えてるの?全斬魄刀が?だとしたら怖すぎるんだけど・・・」
「くっくっく・・・」
いや、くっくっく。じゃなくてさ・・・。それ本当だったら結構な大問題なんだけど、王悦を尋問しなきゃなんだけど?
「はてさてどうかのう・・・?む」
「いや答えて?お願いだから本当のこと教えて???嘘だよね!嘘ですよね!!
「・・・・・どうやらここまでの様じゃの、起きる時間の様じゃぞ?おまえ様」
「うん分かった。分かったから最後に嘘かどうかだあぁぁぁぁぁあぁぁぁ・・・・・・・・・・・」
「ではおまえ様、週一の約束忘れるんじゃないぞぉ!!!」
「分かったからぁ!!ほんと・・・ぉ?」
「おはようございます、霊司」
朝、目を覚ましたら目の前に卯ノ花隊長が。。。。何故?
「昼になっても出勤しない部下を迎えに来たんです」
「あら、それはご苦労様です。迷惑な部下もいたもんですねぇ」
「・・・えぇ、本当に」
あ、今イラってした。
「してませんよ、それよりも直ぐに出立の準備を、これは総隊長命令です」
「山爺の?何故に今・・・?・・・・どこ向かうんですか?現世じゃないですよね」
「えぇ、わたくしたちはこれより
・・・流石、卯ノ花隊長。ちゃんと僕の事を考えてくれてたらしい。
待ってろよ・・・!虚ども、・・・・皆殺しだ!!!
「皆殺しはやめてくださいね?」