Side魁離
そう言えば、委員長が決まった翌日あたりに、マスゴミが雄英に侵入してきて、それに対応した飯田がA組の委員長として新たに就任した。まぁ、少しくらい頭の硬いヤツがいたほうがいいかもしれないな。
そして現場、俺達は救助訓練場に向かっている。
「で、よかったですね、俺が二輪の免許持っていて」
「悪いな、酒がないと安定しないけど、酒が入ると違法だから車とか乗れねぇんだよ」
「個性の弊害がここできますか……」
羅積先生をバイクの後ろに乗せ、A組とB組のバスを追いかける、L組以外各クラスにバスがある、さすがは雄英だ、L組はどうしたのかって?空いているスペースに乗ってるぞ、まぁ、械機の人形のせいで、二人乗れなかったから俺達はバイクで追っているわけだ。四月が誕生日でよかったよ。
付いた場所では、大量の水がうねる水難エリア、街をひっくりかえしたような土砂災害エリア、どういう仕組みなのか鎮火する気配のない火災エリアetc……そこがプロヒーローを目指す為の教育施設だと知らなければひとつのテーマパークにさえ見えてくる。
「「「「すっげー!USJかよ!?」」」」
「あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も……(U)ウソの(S)災害や(J)事故ルーム!!」
「おい、13号、オールマイトは?ここで待ち合わせるはずだが」
「それが、どうやら通勤時に制限ギリギリまで活動してしまったみたいで、仮眠室で休んでいます」
「合理性にかける」
「えーでは始める前にお小言を一つ……二つ…………三つ―――」
「いや、ちょっと待て、西のテーマパークから文句言われないのかよ」
救助を専門とするヒーロー13号先生が作ったこの施設にツッコミを入れる。なんだ、USJってUniversal Studio Japanじゃないよな?
「それについては大丈夫です。それでは小言を四つ……」
「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性は【ブラックホール】というものでして、どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」
「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね!」
「ええ……しかし、簡単に人を殺せる力です……みんなの中にも、そういう個性の人がいるでしょう。超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立ってように見えます。しかし一歩間違えれば容易に人を殺せるいきすぎた個性を個々が持っていることを忘れないでください。相澤さんの体力テストで自身の力が秘めてる可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います。この授業では‥心機一転!人命の為に〝個性〟をどう活用するかを学んで行きましょう!君達の力は傷付ける為にあるのではない。救ける為にあるのだと心得て帰って下さいな。‥…………以上!ご清聴ありがとうございました」
人を殺せるねぇ、そりゃまぁ、人を簡単に殺せてしまうからヴィランもそういった行動ができてしまうってのもあるよな。
ん?なんだあれ、黒い靄、なんかの個性か?ブラックホールじゃないな、物が吸い込まれてない……なら何が!手ってことは、侵入者!
「?!全員ひとかたまりになって動くな!ブラド、13号、鬼道、生徒を守れ!」
「何だありゃ!?また入試ン時みたいな『もう始まってんぞー』パターン?」
「どう考えても違うだろっ!!!」
「13号にブラドキング、イレイザーヘッドに
「はぁ?なんだよ……せっかくこんなに大衆を引き連れてきたってのにさ……オールマイトがいないなんてよお…………なあ、」
「動くな!あれは」
「ガキども殺せばでてくるかな」
「敵、ヴィランだ!」
ヴィラン、空間接続系、ならあれは、霙と相澤先生の任せるのが吉かな、それ以外なら、L組は放っておいてもなんとかなるな。
黒い渦から出てきた集団は、人を殺すのに躊躇がない者たち、教師は四人、平和の象徴はいない、そして、雄英高校という壁を越えたということは、それだけ計画性も実力もある。はっ!
「全員要警戒、レベルLunatic、黎明街、13区にいると思え!」
「鬼道?!」
「L組はAとBを護りながら逃げろ、今この場において、機転が利くのはお前らだ、個性の仕様も俺が許可する。マスゴミは気にするな!」
やっぱり、いい人だよな、俺達の事情をしっかりと知っているし、実力も買ってくれる。なら答えないとな。