家族の在り方、外れ道を歩く者   作:紡縁永遠

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第拾陸話 USJ襲撃ノ伍

Side魁離

 

 異形につけた切傷はすぐにふさがった。よくよく見れば、五年前はこんな人がいじ見た見た目をしていなかった、一度本気で攻撃したからか、冷静になってきた。

 

 「打撃は効かないんだったよな、」

 

 ヴィランの拳をまともに受けないように、そらしながら、切傷を増やしていく。まぁ再生されるからあまり意味はないんだが、幾らか再生能力だ高かろうが、無限に再生できるわけじゃないだろ、

 

 「……!」

 

 逆刃だから抜刀が使えないが、ここまで来たら力任せに振り下ろして大きな傷を増やすのが効果的かもしれない…となれば、アイツラがここに来るのを待つのも得策か?一撃必殺を連発するのもしんどいしな。

 

 「LES ARTS MARTIAUX(戦いのアート) あるるかん コラン!」

 

 空から械機とともに、一体の人形が落ちてきて、上半身が猛回転しながら、異形のヴィランを切り刻んでいく。

 

 「吸血華(きゅうけつか)・抜血(ばっけつ)」

 

 空いた傷口に、血を吸い成長する華を、悠木が植え付けて。ヴィランの体力を、吸い落とし。

 

 「ザ・ワールド、遅延(ディレイ)」

 

 そこに、霙が思考を遅延させることによる動きの停滞を促し。

 

 「か〜ごめ、か〜ごめ。夜帷(やちょう)」

 

 幻夢が視界を閉ざす闇の幻想で、視界を潰す。

 これが、百鬼親衛隊、連携技。

 

 カゴメ、黒い箱

 

 「遅いぞ、」

 「いや、お前何もしてないだろうが!」

 「連携技としてはなかったけど、ここに固定していたの俺だろうが」

 

 到着が遅いことに文句を言ったら械機が文句を言うので、一応今回の功績を提示しておく。

 

 「なんで、対オールマイト用の脳無だぞ!」

 「対オールマイトねぇ、つまりそれって、オールマイト以外には不得手ってことでしょ?斬撃耐性なかったら意味ないじゃない」

 「悠木、それは相手がかわいそうだぞ」

 

 なんか喚いているので正論で叩き潰していると、ここにヴィランを運んだ空間接続個性をもつ、黒い靄みたいな奴が、手をいっぱいつけたヴィランの横に現れた。

 

 「すいません、死柄木。生徒を一人逃がしました」

 「お、ちゃんと飯田は行ったのか、なら上々だな」

 「さすが械機、悠木と違って役割分担ができている」

 「だって殴ればおしまいでしょ、」

 「バレなきゃいいんだよ、気づかれなきゃ簡単に逃げられるし」

 「時を止めてしまえばすぐに離脱できますから」

 

 脳筋な悠木、個性だよりな幻夢と霙。まぁ、いいか、聞きたいことは別にあるしな。

 

 「それで、五年前に黎明街の8区を襲ったのはてめぇらか?」

 「私達ではありませんよ、しかし黎明街出身ですか」

 「私達で《は》か、知ってるんだな」

 「ええ、ですが、御暇させていただきます。オールマイト用の脳無も倒されてしまってはこちらに勝ち目はないのでね」

 

 そう言って、消えていった。空間接続個性って便利だな、まぁ大きな情報の塊。脳無とやらが拘束できたのはデカいな。

 

 「こっちでこいつは調べておくから、お前らバスに集まれ」

 「了解」

 

 羅積先生の指示に従って、襲撃後の被害確認が行われることとなった。

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