家族の在り方、外れ道を歩く者   作:紡縁永遠

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第壹話 家族

Side魁離

 

 「お邪魔します」

 「今日からただいまだよ」

 「あ、はい、」

 

 とうとう来てしまった。アレルギーは男だけらしいからまぁ、うん、飯作る分には楽かな、アレルギーなら色々考えなきゃいけないし、経口摂取じゃなくても、粉ものなら空気反応とかもあるわけだし。

 

 「魁離、こっちに来い」

 「………はぁ、朝っぱらに飼うからこうなってんだぞ、」

 「それは悪い」

 「君が魁離くんかい?」

 「ええ、まぁ、」

 「私は東雲(しののめ)天音(あまね)、まぁ、苗字はそっち合わせるからこれからは百鬼を名乗るんだけどね、君のお義母さんになるのかな」

 「そう、ですか」

 「自己紹介くらい真面目にやれ顔合わせをしていないのはお前だけだぞ」

 

 この親父は随分と身勝手だ。俺の知らないところで家族を増やすつもりでいたとは。俺にも伝えておいてほしかったんだがな。

 

 「なんで、今なんだよ」

 「お前が家にいないことが多いからだろうが」

 「ここ最近は立て込んでたんだよ」

 「仲いいのね、」

 「そこまでですよ、百鬼魁離です」

 「知ってると思うけど、百鬼永零(えれい)だ。改めてよろしく頼む」

 「よろしくお願いします、お義父さん」

 「よろしくお義父さん」

 

 男嫌いと聞いていたがそこまでじゃないのか?確か、実子が二人と、一回目の再婚での相手方の娘二人の四人姉妹、男嫌いになるのも…これ以上は野暮か、それにしても、俺に対してだけは、警戒を緩めないな。

 

 「貴女達も自己紹介しなさい」

 「長女、東雲看咲(みさき)」

 「四女凪咲(なぎさ)」

 「次女雨漓(あめり)」

 「三女兎雪(うゆき)」

 「……親父、」

 

 自己紹介が終わったところで、俺は親父に質問をする。

 

 「なんだ?」

 「部屋に戻っていいか?」

 「いや、荷物入れなきゃならないだろうが、お前も手伝ってやれ」

 「敵意むき出しの奴らに手を貸すつもりはない、俺は寝る」

 「はぁ……わかった。無理するなよ」

 

 親父言葉は無視して二階に上がる。どうせ、今日は何をする必要もないからな。

 

 

Side永零

 

 「悪いな、アイツもアイツで人間関係に問題を抱えていてな、君達程度なら傷にもならない。気にかけてやってくれるか?俺はアイツがああなった理由も概要しか知らないからな」

 「血は、繋がってないんですか?」

 「ああ、繋がっていない。たとえ繋がっていたとしても、アイツの問題は解消されない、」

 

 看咲の質問に軽く答える。男嫌いに人間不信、虐待に、虐め、アイツの周りは問題児ばかりだな。この場で言う問題児は問題を起こす子供ではなく、問題を抱える子供ということだ。どうしたもんかね……いや、どうすればいいかなんて考えること自体おこがましいか……




東雲看咲(みさき)
女
15歳
個性、《独壇場(ステージ)》
気配察知の個性であり、外部要因の全てを白日のものとさらす。看破の能力である。
東雲天音の一人目の再婚相手の子供で、長女である

東雲凪咲(なぎさ)
女
14歳
個性、静寂(サイレント)
周囲の音を消す個性、個性を発動すれば水面揺れぬ凪の状態となる。
東雲天音の一人目の再婚相手の子供で、四女である

東雲次女雨漓(あめり)
女
15歳
個性、雨乞い
音楽を奏でることで雨を呼び操る個性、
音楽が途切れると個性の効果が消える。
東雲天音の実子で、次女である

東雲兎雪(うゆき)
女
14歳
個性、雪祭り
音楽を奏でることで雪を操る個性、雪兎することが多い
東雲天音の実子で、三女である
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