Side魁離
「さてと、どうしようか、」
「あ、」
「何やってんのよ」
「そっちは終わったのか、なら、これ壊してくれないか?ナナシ連中だと、攻め手にかけるようでな、あの二人が倒せないんだ」
看咲と雨漓か来たので、俺を拘束しているバブル・ザ・スカーレットを何とか出来ないか聞いてみる、八百万と拳藤は、ナナシ連中を一体ずつ引き受けて、倒している。ビルの中じゃ、そんなに出せないし、背中合わせにしているからあまりダメージが届かない。
「むりよ、」
「そうか…なら、ナナシ連中の蛮刀拾って先に進め、あの二人なら拘束されても何とかなるから」
「……ねぇ、聞かないの?楼夢さんのこと」
「聞く必要はないだろ、ここに来ないならやられたってことで、霙が来ていないなら、相討ちだったんだろ。百鬼親衛隊は、第一に自分の命だ。全員それを理解したうえで動く、だからまぁ、今動けない俺を助ける必要はないこともあるって話だ」
理性が飛ぶと、個性が暴走する。だから、自分の命を第一にする、ヒーローとして間違ってるかもしれないけど、ヒーローが死んだら、助けられる命は減っていく。10人中1人を助けて死ぬより、10人中1人を見捨てて9人救う、トロッコ問題みたいに、答えなんてないけどさ、俺達はあの問題で決まって1人を犠牲にする。
まぁ、一度本気であの問題に抵抗したこともあったな。
『ヒーローチーム、Win!』
先に向かった、看咲と雨漓が核の模型に触れたことで、俺達ヒーローチームの勝利となった。
「まさか、十体倒してもまだ出てくるとは」
「いや、多すぎるでしょ」
「人の負の感情ってのは無限だからな。お前らが数の予想を立てられないことに悲観してたから余計にナナシ共のテンションが上がってた」
「あの、拘束されている状態では、かっこ悪いですよ?」
「いいんだよ、生きてりゃ何とかする方法があるんだ。それよりお二人さん、械機起こしてくれないか?この拘束を解く薬品を持っているはずだ」
疲れ果てたA組の八百万とB組の拳藤にナナシ連中の特性を話しながら、気絶から起きた械機に笑われながら、拘束から解放された。
「さて、今回の戦闘でのMVPは誰か分かるかな?」
オールマイトが今回の戦闘での立役者を聞いてくる。俺から言わせれば、最後まで動けた看咲と雨漓だな。
「魁離少年だ!動けなくなった状態でも、他の生徒の足止めを行い、チームの勝利に導いた。問題は、時雨少女と水月少女だ。あそこで首を絞め合ったのは行けないな、ヒーローだからといって殺しはなしだ。それに今回はあくまで模擬戦、訓練だ。やりすぎには注意だぞ」
「はい、」
「すみませんでした」
「……うん、続いてだが、八百万少女と拳藤少女、二人は生き残ることに集中して突破口を探さなかったな、あの場合、動けないからと魁離少年を無視するのではなく、無理してでも倒す事を考えたほうが良い、召喚系の個性は本人が気絶させたら消滅したり、召喚できなくなるからね」
「精進いたします」
「だね」
「そして、看咲少女と雨漓少女、二人は最初での動きが鈍かったが、核の確保を行った。あの時少し魁離少年とはなしていたようだが、あの時間は少ない方がいい、」
「はい、」
「わかりました」
「そして、械機少年だが、最後に油断したな。発動系や召喚系は動きを抑えても、攻撃できることが多い、相手を気絶させるのが一番早い」
「でしたね」
「もう一度言うが、ヒーローは殺しは厳禁だ。ヴィランの無力化を目的とするのであって殺しは駄目だ」
「「「「はいっ!」」」」
全員が頷いたところで、俺はヒーローに聞いてみたいことがあったので聞いてみる。
「なぁ、オールマイト」
「なんだい?」
「暴走したトロッコの進路を変えて5人を救う代わりに別の1人を犠牲にするべきか、貴方はどうしますか?」
「トロッコ問題だね、どちらも助ける、つまりはトロッコの破壊だ。だが、あくまでそれは私の場合だ」
「なるほど、では、トロッコを破壊できない位置にいたら?」
余った時間は、トロッコ問題での問答にしよう、絶対にぶつかる、選択しないといけないことだから。