「勝者は鬼狩識となりましたね。この結果についてはどう思いますか? 」
「普段の戦闘でなら勝って当然と言ってやりたいところだが今回は奴の特異点である「魔術」と「魔法」の類を全て禁止にしての純粋なISでの戦闘でのこの結果は褒めてやってもいい」
「そうですかこのあとは放課後ですのでどうぞ皆さんはご自由にしてください」
千冬と香の声が聞こえなくなると観客たちは帰って行く。一部の人達は僕のこの結果が嘘だの八百長だの言っているが僕はそんなこと気にしない。そんなことをいう馬鹿どもは放っておけばいいのだから。ーーー全く、それだけ信じられないのか男性がISを動かせさらには勝利できることが。
思ったよりも純粋なISでの戦闘は疲れた。セイバーでの戦闘はまた面白いものでこれからの戦闘技能を更に高めることが可能かもしれないと僕は思っている。特定の条件での戦闘だ。ーーーだが一つ気になることがあるこのISの姿だ。まず「英霊の座」に接続してとってきた情報から読み取ったのだからこの女性という身体になっていることは仕方ないと思うしかない。ーーーだがこのライダースーツのようなウェディングドレスはなんなのだ。周りからは幾つも写真を撮られていることにはとっくのとうに気づいている。何というかこの姿にライダースーツのウェディングドレスはピッチピチでなんというか恥ずかしいのだ。幾らかISらしいところはあるが殆どは普通の人間のような状態なのだ。ーーーまあ早く本当の衣装になれるように頑張りたいと僕は思った。とりあえず山田先生には初戦に付き合って貰ったお礼でも言わないとな。
僕はISを解除して山田先生に近づきお礼をする。このISは一体型なのでISスーツがいらないことが数少ない利点だと思われる。
「今日の戦闘についてはありがとうございます。今回の戦闘で目標は出来ましたし、感覚も少しですがつかむことができたのでいい経験になりました」
「いえ......生徒を育てるのが教師の役目ですし、それに今回の戦闘は私から志願したものでしたので」
「えっ......それどういうことですか? 」
「教師らでだれが鬼狩君の相手をするか決めていた時に真っ先に織斑先生が挙手したんですけど、いくら元がかなり強いとはいえ初めての純粋なISでの戦闘ではいくらなんでも無理があるという決定が出たのであとは私が挙手して決まったということです。自分のクラスの生徒は自分で育てたいですしね」
「なるほど......千冬も千冬だな。いつも通りのなんでもありのガチンコなら戦えるけど、純粋なISでの戦闘で挑みにくるなんて非情にもほどがあるな.......」
「あはは......確かにそうですね。言っちゃ悪いですがそれはちょっと......」
そうして僕らが会話しているとセイバーが会話に参加し始めた。
「うむ、そなたのおかげで無事に良い開幕をすることができた。ご苦労であった」
「そちらもご苦労様でした。ISのAIと話すのは初めてですがどうやら普通に会話はできるようですね。これからもよろしくお願いします」
そうして僕らは握手をして別れた。
僕は料理の材料の補充のため、食堂に向かうため寮の廊下を歩いていると、光が歩いてきた。どうやらここで夕食を食べてから帰宅するようだ。
「光、ここで飯食うんなら僕の部屋に来なよ。IS作ったお礼に釣り合うか分からないけど、僕の料理をご馳走するからさ」
「いいのか? 材料はあるのか。お前のことだから無駄が無いように少ししかないんじゃないのか? 」
「確かに材料はないけど今日は冷蔵庫が空っぽでね。丁度貰いに行くところなんだ。だからいつもよりも多めに貰えばことは足りるよ」
「ならそうさせてもらおう。ーーーおいそろそろ出て来たらどうだ。三人とも‼ 」
突然、光は声を上げる。まるでここに僕ら以外にいるようではないか。僕が気配に気づかないことはあまりないんだが。
「ふっふっふっ......ばれてしまっては仕方がない。しーくんや箒ちゃん、ちーちゃん、いっくん、こうくん、かおちゃんがいるところなら火の中、水の中、森の中、かおちゃんのスカートの中、這いよる天災、しーのののたっばねーだよー‼ 」
びしっと謎のポーズを決めているのは僕と同じくらいの年頃の女性だ。うさぎのカチューシャをしており雰囲気を全てぶち壊している。喋り方といい、うさぎのカチューシャといいこの女性はどこかかっとんでいるようだ。そして一人を宣言していてスカートを堂々と見るといっているところをみるとさらにかっとんでいることをじょじょうさせる。ーーーそうこれは僕の古くからの友人であり、ISの生みの親でもあり、世界の指名手配にもなっている「篠ノ之束」だ。光は頭を抱えており、僕もなんだか胃薬が欲しくなってきたところだ。ーーー歩くトラブルと称してもその称しかたに間違いは無いであろう。
その束の頭に二つの手刀が振りかぶり束の頭に直撃する。ドスという鈍器で叩いたような音がし束は倒れる。うさぎのカチューシャから出てきた赤い液体で束は指にその赤い液体をつけ「犯人はヤス」と書いている。手刀をした二人は二人とも僕の古くからの友人であり、現在の僕の担任であり初代IS世界チャンプで元日本代表の「織斑千冬」と現在日本代表の「葉桜香」だ。二人とも束の行動に呆れており、やれやれといった感じになっている。
「ーーー全く、なんで私特定でスカート覗くのかな? 」
「派手にやらかし過ぎだ。周りに暴露たらどうするつもりだ‼ 」
「いったぁあ......だって箒ちゃんもちーちゃんもスカート履かないんだもん」
「あんなヒラヒラしたもん履いて歩けるか‼ 」
「私は普通にスカート履けるけど今度からジャージかジーンズにしようかな....... 」
「せっかくのスカートの中を封じるなんてなんて殺生な‼ 」
とりあえず言おう。束落ち着け落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け何度もいうが落ち着け
「識も落ち着いたほうがいいんじゃないかな? 」
おっと失礼した。僕としたことが。とりあえずお前らは何がしたいんだ。そして束よ。お前は大丈夫なのか?
「こーくん‼ 一人でしーくんのご飯にありつこうなんてお天道様が許しても束さんが許さないんだからね‼ えっ......大丈夫かって? 大丈夫、大丈夫、気配を消すんだー君でトンズラするから 」
「なるほどだから僕が気配に気づかなかったのか......千冬も香も夕食を僕の部屋で取るのでいいの? 」
「私は問題ないな」
「私も私も‼ 識の料理にありつけるなんて滅多にないことだからね‼ 」
「分かったよ。じゃあこれ僕の部屋のカードキーだから先に部屋に入ってて」
僕は光にカードキーを預け、食堂に材料をとりにいった。