~IS~飛翔風景~   作:メザシ

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第三十六話 メルト出来ない識

クラスのガヤガヤとした中で僕は本を読んでいる。現在は三時間目の前で一夏は他の女子たちと話しているようだ。ーー全く、ただしイケメンに限るとはこのことか。基本僕は一夏とかその辺りを除いたらぼっちである。無論これは僕が元から現在の女子たちから離れていることから起因し、女子たちも僕から離れる。まぁ当然の結果だろう。ーーただ一部、いや一人を除いたら。それは......

 

「しーしー、読書してないで話そうよ〜」

 

そうこの「しーしー」という意味がわからないあだ名を僕に付け、

このクラスのマスコット? 癒し系の「布仏本音」だ。なんというか緩いというか頭のネジが一本くらい抜けているというか、恐怖心がないというかそういった少女が僕に話してくるのだ。無論、これは僕が現在の女子たちを拒んだのにだ。

 

「いや、遠慮しておくよ。僕なんかと話しても君はいいかもしれないけど、他の人が嫌がるかもしれないし、それにね、しーしーっていうの辞めてくれないかな? 僕にはちゃんと鬼狩という苗字と識という名前があるんだから」

 

「しーしーはしーしーだよ。それに他の人もしーしーがちゃんと話しかければ話して楽しむことぐらいは出来るよ〜」

 

そう本音は僕がこの一組に溶け込んでいないことに疑問を抱き、それを彼女なりにも解決しようとしているのだ。だがこれは僕から話しかけるという今までしてきたことを無駄にして行わなければいけない行為だ。ーーそんな無駄なことはしない。どうせ大半は「女尊男卑」の力が絶大なものとしって男を奴隷が家畜か何かと思っている連中が多いからだ。下手に何かしたら国際問題に発展しても僕は困る。

 

「......いや、遠慮させてもらうよ。彼女らと話しはどうせ合わないだろうし、それにあっちも僕なんかと話すのは嫌だろうしね」

 

それが僕の答えだ。これくらいしか布仏には言えない。

 

「うーん......そうなんだ......気が変わったら話しかけてみてね」

 

彼女は自分の努力が無駄になったのにそれを悲しまず、まだ明るかった。僕は少し布仏に罪悪感を持ってしまったがこれは仕方ないことなのだ。現在の大半の女性とは僕はあいいれない、これはもう僕が結論を出し、悲しんだことだ。またこの結論を再構築するのは面倒だ。

 

丁度キンコーンカーンコーンと授業が始まる音が鳴る。山田先生が入ってきていつも通りにISの理論の勉強をする。僕は一年で勉強する範囲は既に覚えてしまっていたため、復習に近かった。僕は窓の方を見て空を見る。今日の天気は快晴、雲一つない青空が広がっている。鳥なんかはこんな空を飛んでいて気持ちいいだろうと僕は思った。空を眺めていると山田先生からこちらに声をかけているのが分かる。どうやら僕が何か板書するみたいだ。

 

「鬼狩君、鬼狩君、この問題解いて貰いたいんですけど......」

 

山田先生はおどおどしながらも僕にそう言ってくる。どうやらさっきまでやっていた理論の応用みたいだ。普通なら授業をろくに聞いてないでこの応用を解くのは難しいと僕は思った。ーーだが、僕は青姉とゼル爺に散々勉強させられたためなんとか解ける。一問でも間違えるとスターマインと宝石剣での斬撃を飛ばしてくるあの二人から逃れるために必死に勉強したのが効果があったのだ。僕はとりあえず答えを書き、元の席につく。そしてまた空を見上げ始めた。周りはガヤガヤとしているがそんなことは気にしない。僕はそのまま授業が過ぎるのを待った。

 

時間は過ぎ、昼ご飯になる。一夏達はどうやら屋上で取るらしく、一夏から来て欲しいということを言われた。行ってもいいのだが、皆で集まるということは僕の弁当も少しとはいえ食べられてしまうかもしれないのだ。ーーーそれは困る。今回の弁当は一人分しか用意していないのだ。正確には二人分あるが、これは光用に作ったものだ。無論これを光以外に渡すのはおかしい。こんなことなら二人分というよりも少し多めに作っておくべきだった。......失敗したなぁ......まぁ僕の分でもあげればそれでいいのだろう。仕方ない。等価交換で他の人から貰うとするかな。そうして僕は光の部屋に行き、弁当を渡す。

 

「今から屋上にいって一夏達と昼ご飯食うが来るか? 」

 

「そうさせてもらうよ。一人で飯なんて味気がなさ過ぎるからね」

 

そうして僕らは屋上へ向かった。

 

 

この学校は珍しく屋上が解放されている。なんというか危ないのかと僕は思う。ーーまぁ、ISがあるから大丈夫なんだろうけど。

屋上に吹く風は心地よく六月だからなのか少しあったかい。僕の身体は一瞬だが風と一体になった気がした。空は青く、雲はない。太陽が僕らを照らし暖めてくれる。

 

「あの〜? 識兄? 風を感じてるのはいつものことだからいいとしても今日は他の人もいるから止めてくれないか? それと光兄も識兄を止めてくれよ」

 

「いやこういった識をみているのは面白い。というかこんな識、教室では見られんだろ? 」

 

「確かにこんなに穏やかというか落ち着いているというかーー心地よくしている識兄は見れませんけど時間は限られているんですが」

 

「ずいぶんと僕を酷く言ってくれるじゃないか。まぁ確かにそうだなさっさと食べるか」

 

僕はそうして弁当を開いた。まぁこれから有意義な時間が過ぎるかは分からないけどね。

 

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