父親は異世界からの亡命者   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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夏休みの特訓

 あっという間に期末テストの時期になり、テストを受ける。

 

(やっぱり、勉強量を増やした成果が出ている)

 

 前の中間テストよりも難易度は上がっているけど、分からない部分は少ない。

 

 スラスラっと問題を解いていく。

 

 前は見直しの時間が無いくらい焦っていたけど、今回のテストは見直しを十分する時間もある。

 

(着実に成長できている)

 

 期末テストなので、図画工作や保健体育、家庭科、音楽などの教科のテストもあったので、3日間に分けて行われたが、そのテスト全てが終わる。

 

「ふう、解けた」

 

 土日を挟んだ月曜日にはテストの返却が行われ、主要5教科の点数が出る。

 

 国語90点、数学92点、英語89点、社会85点、理科90点

 

 合計446点。

 

 前回より難易度が上がっていたのに点数を一気に上げて、学年順位も前回27位だったのが6位にまで上がることができた。

 

「よし!」

 

 俺は思わずガッツポーズ。

 

「森久保君、そんなにテスト結果良かったの?」

 

 横から八雲さんが覗いてくると、合計点数の高さに驚かれた。

 

「うそ! 前回よりもすごく順位が上がっているじゃん!」

 

「八雲さんはどうだったの?」

 

「私は……こんな感じ……」

 

 八雲さんの合計点数は372点。

 

 順位は20位。

 

 前回より難易度上がっていたけど、ちゃんと勉強頑張ったらしく、順位も点数も上げてきていた。

 

「今回は森久保君と競れるかなって思ったんだけど……そんなに勉強していたの?」

 

「朝早起きできるようになってね、親父に朝勉強見てもらえるようになって……」

 

「そうなんだ……良いなぁ……」

 

 八雲さんは380点以上だったらお小遣いアップだったらしいが、達成できなかったから、据え置きらしい。

 

「そりゃ辛いな」

 

「うん、でも塾に通えって言われなくて済みそうだから良かったよ。いや、高校への進学を考えたら塾に行ったほうが良いと思うんだけどさ」

 

「まぁまだ中1だからね。この考え方ダメかな?」

 

「私は良いと思うんだけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 そうこうしているとあっという間に夏休みシーズン突入。

 

 ちょっと前まで運動部の連中は総体……中学総合体育大会と呼ばれる大会が始まったらしく、試合で学校を公欠していたりもしたが、そんな熱も冷めて、夏休みに……。

 

 約40日間の休みであるが、俺達兄弟にとっては魔法の鍛錬に当てる時間である。

 

 クラスで仲が良い男子がいるわけでもないから、特に遊びに行くわけじゃないし……。

 

 なので夏休み期間中は特訓を何時間でもやれるボーナスタイムである! 

 

 ここからは夏休み期間をダイジェストでお送りしよう。

 

 

 

 

 夏休みの1日の流れ〜。

 

 5時起床。

 

 22時に就寝だと、深い眠りの魔法を使ってもこの時間には起きてしまう。

 

 寝過ぎも良くないということだろうか。

 

 俺だけでなく和人や恵もこの時間には起きてくる。

 

 顔を洗ったり、ジャージに着替えて、晴れていたらそのまま裏山付近をぐるっと1周ジョギング。

 

 身体強化の練習もあるので、全身に身体強化の魔法をかけて、10キロくらいの距離を1時間ちょっとかけて走る。

 

 腰のポーチに塩分タブレットと魔力切れの為にチャージ用の飴玉数個、水分は魔法で自分で口の中に作れば良いから持っていかない。

 

 身体強化をやっているお陰で、疲れはするけどちゃんと走り切れるくらいの難易度になっているから、今の俺達にはちょうどよい。

 

 自転車を1時間漕ぎっぱなしとかのトレーニングもしていたから、どちらかと言うとランキングの方が自分のペースで走れるから辛くはない。

 

 魔力量が多くなってきているので、身体強化の時間制限や出力を少しずつ上げている段階。

 

 これが上手くいけば、夏休み期間中に裏山周辺ランニングの時間が30分まで短縮することがお父さんからの課題として言われていた。

 

 ランニングを終えると、それぞれシャワー浴びて汗を流して、6時半ごろに朝食を食べる。

 

 朝食後にお父さんが出勤までの約1時間勉強や宿題を見てもらう。

 

 学校の宿題は面倒くさいから8月が始まるまでに全部終わらせた。

 

 和人と恵は自由研究以外は終わらせたらしいが……。

 

 8時半くらいから昼食まで裏山に籠もってひたすら魔法の訓練を続ける。

 

 石柱を作って、そこに魔法で作り出した炎を飛ばして攻撃してみたり……。

 

 身体強化をしながら木々をぶん殴ったり。

 

 筋トレをしたり、忍者みたいに木々の枝を足場に乗り移っていったり……。

 

 昼食を食べたら、暑いので自転車に乗って市民プールに移動。

 

 そこで3人で泳ぎながら遊びまくる。

 

 勿論身体強化を行いながら。

 

 夕方に帰る頃にはへとへとになっているので、夕飯を食べたり、順番にお風呂に浸かってして、そこからは自由時間。

 

 ゲームをやったり漫画を読んだり、小説読んだりして想像力を育んで、深い眠りの魔法をかけて眠るのだった。

 

 これが夏休みの平均的な1日である。

 

 

 

 

 

「よし! よしよし!」

 

 鏡で体を見ると、あばら骨が浮き出ていた体に、徐々に肉が付き始めていた。

 

 痩せているからかもしれないけど、腹筋がしっかりシックスパックに割れたのだ。

 

「太ももも太くなってきたな」

 

 太ももも前はマッチ棒の様に今にも折れそうな感じだったが、ちゃんと肉が付いて、若干太くなっていた。

 

 アスパラガスから人参くらいにはボリュームアップしている。

 

 何より夏休み中盤には身体強化の派生で身体の成長を促す魔法を覚えることができた。

 

 前に言っていた髪の毛や爪を伸ばす魔法の応用で、身体の成長力を魔法でブーストする魔法だ。

 

 お父さん曰く成長期じゃないと効果が薄い魔法らしいが、俺達兄弟は勿論使用を開始。

 

 ただ最初の数日は、ポキポキと骨が成長する音が響いているよと俺達が寝ているときに様子を見に来ていたらしいお母さんから言われてしまったが、深い眠りの魔法を使っているので全然気にならない。

 

 若干オスグッドが気になるところもあるけど、それは必要経費。

 

 成長痛で苦しいって感じもなくて、俺達兄弟は身長がぐんぐん伸びていくことになるのだった。

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