「あらやだ大翔君今日も怜の事を送ってくれてありがとうね」
「いえ、帰り道の方向も近いですし、帰りも怜と一緒に帰れたら楽しいですから」
「あらあら!」
怜の両親公認で俺は怜と付き合っているが、2学期の期末テスト前2週間の時に、怜は身体強化の魔法を覚えることに成功し、父さんに作ってもらった深い眠りをする魔法の薬を怜に渡して、体に覚え込ませている段階。
怜も目覚めが良くなったし、朝早く起きて朝勉強をするようになって、単語を覚えたり、勉強効率が良くなったって喜んでいた。
それに土日や祝日の学校が休みの日は俺は怜を迎えに行って、家に招いて、より効率よく魔法の練習をさせていた。
電流流しているのは魔力の流れを感じ取りやすくするためだから、手を握って直接魔力を流し込んだ方が効率が良いし。
それは図書室で勉強している時にもできるけど、部屋で映画を観たりしたり、ラノベを交換して読みあったりする時に便利だった。
あと怜も魔法使いは身体能力が高くないと、魔力の効率が悪いとして、裏山の周りを一緒にジョギングしたり、父さんが裏山に作った、魔法使い養成所なる施設でトレーニングを行なっている。
広さはバスケットコート2枚分の広さで、雨の日でもトレーニングができるようにと色々なスポーツができる設備が整っていた。
魔法で作り出したらしいが、体育館の様な設備を数日で作り出してしまう父さんは魔法使いとしてやっぱり凄い。
身体強化の魔法はとにかく体を動かせば動かすほどに強く成れる。
それに父さんは訓練用の魔力剣なる装備を俺達に渡して、軽く剣術の指導もするようになった。
ライトセーバーみたいな感じなのだが殺傷能力は無く、当たるとバチンという音が響く。
「正直魔力剣というのは訓練用にしか使えない。実戦で使う時も燃費が悪いから、普通の刀とかに魔力を纏わせて使ったほうが圧倒的に魔力の燃費が良いし。ただ暗器としては優れているね。切れ味、貫通力は込めた魔力量次第、装甲目標も斬り捨てる事が一応できるし……まぁ私も近接戦闘をするよりは銃に魔力弾を込めて射撃した方がいいかもしれないけどね」
それでも訓練にはなるからと、父さんは仕事に行くのとは別に分身の魔法で分身を作り出して、俺達が学校から帰ってくると、指導をしてくれた。
訓練を始めたばかりだから訓練用の魔力剣を振るっても父さんに当てることは全然できないが……。
というか父さんは母さんと結婚して俺達を育てている間に夜間に空手や柔道を黒帯レベルまで覚えたらしい。
何なら父さんの部屋を漁ったら、県の大会でそれぞれ入賞していたし……。
剣術は異世界の剣術がベースだったが、格闘術に関しては地球の武術は学ぶべきものが多いのらしい。
異世界では剣術の補助的な意味合いが武術は強くて、ここまで発展していなかったとのこと。
効率的に人を壊せる技というのを覚えるのは結構やってて楽しかったと、父さんは話していたが、物心つく頃には道場に通うことは辞めていた。
そんな訳で、父さんから武術や剣術も仕込まれるようになり、怜も一緒にそれを習うのだった。
期末テスト……俺は全教科90点以上で合計点数を470点まで伸ばし、怜も勉強効率が上がったお陰か、合計点数が420点まで上がっていた。
俺の点数の上がり具合に塾に行き始めたのか聞かれたが、父さんが大学の教授で、休みの日に勉強を教えてくれる時間を作ってくれるようになったというのと、怜と一緒に勉強したら、互いに相乗効果で……って惚気た。
クラスメイト達は俺だけでなく、怜も点数が上がっていたので、それで納得してくれた。
「睡眠の質を上げて、朝に勉強するようになっただけでここまで学習効率が上がるんだったら、魔法で数式を解いたりできるようになったり、英語を自動翻訳できるようになったら……」
「そりゃ俺みたいな点数になるよね」
実際英語は自分が開発した英語の翻訳魔法で単語も文章問題も丸裸。
テスト範囲は全部覚えていたので、簡単に解くことができたし。
何なら英検を今度受けるから、それに向けて他教科のリソースも全部英語に注ぎ込んでいるから、30点も落としていると言えるが……。
さてさて、期末テストが終われば直ぐに終業式からの冬休み。
クリスマスの日に、俺と怜はそれぞれプレゼントを交換した。
「多分これが怜だと一番喜ぶと思ってね」
「わぁ!気になってたシリーズの全巻セット!うれしい」
俺は怜が気になっていた小説の全巻セット(文庫本10巻)をプレゼント。
逆に怜からは手作りのクッキーと、映画のチケットを渡された。
「カップル席で一緒に見ない?」
「良いね!」
というわけで、クリスマスの日はちょっと遠出して、映画館がある大型商業施設でデート。
映画を観たり、フードコートでイチャイチャしたり、衣服店で冬着を観たりして、色々巡って楽しむのだった。
怜も冬休み期間俺達兄弟とトレーニングを続けた結果、魔力量が目に見えて伸び始めて、勉強に関する魔法や身体の成長を促す魔法を覚えていった。
「森久保さん」
「なんだい?」
ある日父さんに怜は胸に精製した魔力を蓄えておくことができないかという質問をしていた。
「よい質問だね」
精製した魔力は基本血管に蓄えられるが、体の一部に蓄えておく場所を生み出す……というのはできるらしい。
異世界の人だと、男は大きく発達する太ももや二の腕、女性は胸に蓄える場所を作ることが多いらしい。
あとは盲腸が体内だとデッドスペースになっているから、盲腸を魔力タンクに見立てる場合もあるとか。
「魔力を蓄える場所が大きく成長しやすい傾向があるけどやってみるかい?」
「私やります!多分大翔君も大きい胸の方がいいでしょ?」
なんとも返答しづらい。
俺はありのままの怜が好きだよって言ってイチャイチャするが、恵も胸が大きいほうがモテそうって言って、覚えることに。
俺と和人は太ももや二の腕、盲腸に精製した魔力のタンクを作ることを父さんから冬休みの間に教えてもらうのだった。
実際教えてもらうと、精製前の魔力を10とすると、精製後……直ぐに魔法を放てる魔力が5くらい溜めることができるようになり、魔法の持続時間が結構伸びた。
持続時間が伸びれば、身体強化で鍛えられる時間も伸びるので、魔法の習得効率が格段にアップ。
身長もぐんぐん伸びていくし、体つきも男らしくなっていくのだった。