身体強化関連の魔法を次々に覚えていったら、あっという間に3学期が終わっていた。
覚えた魔法は身体の部分強化だったり、遠見の魔法だったり。
あとは勉強関連から派生して、電子魔法と言うのを父さんと一緒に開発した。
ざっくり言うとパソコンの中に電子精霊を生み出して操るという魔法で、スマホを持っていることだし、ロック◯ンみたいなことができないかなと思ったことで、行き着いた魔法である。
異世界には無い魔法故に開発は難航したけど、父さんも地球で魔法を使うなら物理的な攻撃魔法よりも、電子機械を操る魔法の方が大切かもしれないと言い、一緒に作り出したのである。
まぁ現状出来の悪いAI程度の能力しかないけど、電子精霊なので、自我が存在するし、時間経過で成長する。
俺達と一緒に成長していく仲間が増えたようなものであった。
中学2年生になって、俺と怜はぐんぐん身長が伸びていた。
身体を成長させる魔法を使っているが、着ている服が直ぐに着れなくなって大変だってうちの母さんと怜の両親も言っていて笑ってしまったり……。
それにうちの場合は和人と恵の身長もぐんぐん伸びている。
俺が今160センチ、怜が155センチ、和人が157センチ、恵も155センチまで成長している。
怜と恵は胸も大きくなってきたってブラジャーを母さんに言って新調していたり……。
父さんが185センチあるので、それを超えるくらいには大きくなりたい。
で、2年生になったということは和人と恵も中学に入学するわけで……。
中学で俺達は活動しやすいように同好会を作らないかって話になった。
「同好会?」
「和人や恵の彼女、彼氏を作ったりするかもしれないだろ。その人物に魔法の事を教えるかどうかで同好会で囲い込んで魔法の練習をしてしまったほうが楽だろ。俺達の家にいちいち呼ぶとしても、距離があるし」
俺達兄弟や身体強化をマスターした怜は自転車を原付バイク並みの速度で坂道でも勢いを殺すことなく漕いで、移動することができる様になったので、森久保家の裏山で魔法のトレーニングをするのは全然大丈夫だけど、身体強化を覚えるまでいちいち家に来てトレーニングするのは非効率極まる。
だったらダミーの同好会を作って、学校の空き教室を借りて魔法の練習をした方がいいんじゃないかって考えた。
「それに簡単になら認識阻害の魔法も使えるようになったから、機密性も守れるし」
田舎の中学校なので、昔は生徒数が今より多かった名残で、空き教室は幾つかある。
できればパソコン室を使えれば最高だが、スマホから電波を飛ばしてタブレットを起動させられれば正直どの教室でもいいが……。
というわけでレッツ交渉。
正直俺達兄弟が卒業したら立ち上げた同好会も自然解散なのでね。
「じゃあ同好会の活動内容は文学研究会とかにする? 同好会の研究で漫画や小説読めるなら便利でしょ」
怜が提案するが、それだと学校側から許可が降りないので、ワードとかエクセル、パワーポイントといったパソコンの基本的な操作を学ぶ活動を隠れ蓑にすれば良いと提案した。
そこらへんならうちの学校の先生も教えることができるし……。
というわけでパソコン室を使えないかの交渉を先生方と行なった結果、代表の俺が成績優秀だし、同好会の最低人数の3人は超えていること、活動内容も勉強の延長線で、今後パソコンを使うなら必要ってことで、部活動を持ってなかった理科のおじいちゃん先生を引っ張ってくることに成功した。
まぁほぼ名義貸しだけで、パソコン室で自由に活動していいよ……というお墨付きをいただいたので、情報研究会と言う同好会が発足することになるのだった。
身体強化を切った状態でも、1年間鍛えまくった結果、春先に行われる体力テストでは去年よりも成績が大きく伸びた。
50メートル走では6秒5と中1の時のタイムが8秒8だったので、2秒近く速くなり、持久走はもっと顕著で、4分30秒を記録。
体育を担当している陸上部の顧問が俺を陸上部に誘ってきたが、丁重に断った。
そんなこんなで2年生としての生活が始まり、劇的な変化はなかったけど、俺と怜、和人と恵の4人はせっかくだからと高校の内申点にもなる英検や漢検を次々に受験。
1学期の時にそれぞれの3級を受験して合格、2学期には準2級を受験して合格を勝ち取り、3学期に2級を受けて合格していった。
怜と和人と恵は4級からスタートして、1年で準2級まで合格。
やっぱり記憶力強化の魔法の強さは勉強面で高い効果を発揮していた。
あとは活動実績になるからと日商簿記2級と日商PC検定2級も受験して合格し、情報研究会の実績として学校に報告しておいた。
あとは基本魔法の鍛錬の時間に費やしていくのだった。
中2の夏休み期間は俺達4人は父さんと特訓期間。
身体強化による五感の強化や空間把握能力の向上、演算能力がそこそこ性能の良いパソコン並みにできるようにできるようになったからと、俺達が覚えたがっていたテレポートの魔法を覚える訓練に時間を充てた。
某猫型ロボットのどこでもドアよろしく、場所を認識すれば移動できる……って感じではないものの、正確な座標と周辺の安全が確認できれば移動ができる魔法である。
1度その場所に行ってしまうのが一番楽であるが、この世界には地図アプリで周辺の様子を航空写真やストリートビューで習得様子を立体的に把握することができる。
スマホでテレポート先のストリートビューを確認し、電子精霊が正確な座標を演算、出された座標にテレポートすれば……行きたい所に行き放題って寸法である。
テレポートの距離と接触している荷物の量で魔力の使用量が変わるが、これで学校から自宅までかかっていた通学の時間を短縮することができる。
自転車通学した方が体力向上になるので晴れた日は使わないけど、雨の日や雪の日などの悪天候の時の移動は凄く便利になったし、魔法を覚えて、現在だと片道で関東内を行き来できるくらいなので、怜と一緒に東京の秋葉に飛んで、好きな小説のグッズや限定本を購入したり、テレビでやっている安くて美味しいお店近くに飛んで食事を楽しんだりと社会勉強にもなった。
テレポートで飛べは事故に合う心配も無いからね。
そんなこんなで結構無法な事を習得するのだった。