登校班から宇宙戦士へ 作:匿名希望
空にふたつの月が浮かぶファンタジー風の中世異世界に迷い込んだ6人だったが――問題は、彼女たちの格好だった。
「軍服」「耐Gスーツ」「ハイテク装備」の重武装。
どう見ても「別世界からの侵略者」にしか見えない6人は、町へ入るために「現地人に溶け込む衣装の調達」を余儀なくされる。
01. 服屋への潜入と、店主の誤解
「いいか、みんな。絶対に目立っちゃダメだ」
175cmの圧倒的スタイルを誇る総司令官ルージュが、金糸の軍帽を深々とかぶり直し、低音の凛々しい声で囁いた。
「私たちはただの『通りすがりの旅人』になりすますのだ。異世界の服屋で目立たない服を買って、スマートに着替えて脱出する……完璧な作戦だ!」
「……ルージュ、その身長とFカップで軍服着てる時点で、もう町中の注目を集めてるわよ」
耐Gスーツのパイロットブランがジト目でツッコむ。
6人は路地裏の古着屋兼仕立て屋へと滑り込んだ。
店内にいた頑固そうな老店主は、突然現れた「175cmの凛々しい軍服美女」「Kカップを揺らす謎の女性」「漆黒のハイテク装備集団」を見て、驚愕で目を丸くした。
「……ひ、ヒィッ!? お、お命だけは……っ!」
「ち、違うぞおじさん! 襲撃じゃない!」
ルージュが慌てて両手を振る。
「私たちはただの旅の一座! この街の風習に合わせた『ごく普通の服』を売ってほしい! 金なら……これでどうだ!?」
ルージュが差し出したのは、物質変換器で精製した純度100%の巨大な金貨。
「き、金貨ぁぁぁっ!? ええい、なんでも持っていきなされ!!」
こうして、店主が「お前さんたちにピッタリの衣装だ!」と奥から引っ張り出してきた服への、着替え作業が始まった。
02. 試着室の悲鳴と理不尽
数分後。更衣室から悲鳴と困惑の声が響き渡った。
「な……なになになにこれぇぇぇっ!?」
最初に出てきたのは、総司令官ルージュ。
店主が「高身長で凛々しいお嬢さんならこれだ!」と選んだのは、「露出度の高い女剣士のビキニアーマー(革製)」だった。
175cmの圧倒的なモデル体型。スラリと伸びた脚。
そしてFカップの胸元が、必要最低限の革と金属プレートだけで装飾されている。
「だ……誰が通りすがりの旅人なんだぁぁっ!? ほぼ裸じゃないかぁぁっ!! こんなの恥ずかしくて外歩けないだろぉぉっ!!」
175cmの爆乳女剣士が、八の字眉で顔を真っ赤にして泣き叫ぶ。
「あはは~、ルージュちゃんカッコいいよ?? 私なんて、布が足りなくて破けそうだよ~」
呑気に試着室から出てきたのは、衛生兵ヴェール(元4年生男子)。
与えられたのは「町娘の町人ドレス」……だったのだが。
部隊ダントツの超弩級(Kカップ)を誇る胸元に対し、一般的な町娘のドレスのサイズが合わず、胸元のコルセットがギチギチに締め上げられ、溢れ出した胸が生地を悲鳴させ上げていた。
「ふぅ……息を吸うと、パツーンってボタンが弾けそうだよ~」
「な……ッ!! なによその破廉恥な爆乳町娘はぁぁっ!?」
工作員ノワールが顔を跳ね上げる。
ノワールに与えられたのは、動きやすい「見習い盗賊のレザー服」。
スタイリッシュに着こなしてはいるものの、胸元は相変わらず控えめなBカップ。
「なんで異世界に来てまで、元男子(1年生と4年生)の胸の暴力を見せつけられなきゃいけないのよッ!! 異世界の服屋まであたしに厳しいの不条理でしょ!!」
03. 班長の甘酸っぱい撃沈
「ふ、ふん……アタシはパイロットよ。どんな衣装でもスマートに着こなして見せるわ」
パイロットブランが腕を組んで出てきた。
与えられたのは「冒険者風の軽装チュニックとショートパンツ」。
ボーイッシュな金髪と引き締まったCカップの体に、ファンタジー風の服がベストマッチしており、まさに「新人可憐冒険者」といった装い。
(よし……! アタシのは一番まともで『現地人っぽい』わ! これで町に溶け込める――)
「……ブラン」
トボトボと試着室から出てきたのは、狙撃手シアン(元5年生女子)。
彼女に与えられたのは、店主が「小柄だけど神秘的だから」と選んだ「聖女(エルフ風)の刺繍ローブ」。
小柄な身体(148cm)に対し、ローブの胸元からはしっかりとした隠れEカップの存在感が主張している。
シアンは無感情のまま、自分のEカップの胸元をポンポンと叩き、それからブランのCカップを見つめた。
「……ブラン。……冒険者の服、すごく似合ってる。……小さくて、可愛い」
「小さくては余計でしょーがぁぁぁっ(号泣)!!」
またしても「昔意識していた好きな女子(シアン)」に、自分より大きな胸を見せつけられながら慰められるという甘酸っぱい敗北。
ブランはその場に崩れ落ちた。
なお、ハッカーのジョーヌは、店主から与えられた「黒魔導士のダボダボ長ローブ」をすっぽりかぶり、
「……ジャストフィット。……防御力+5、怪しさ+100。……この服、気に入った」
と、一人だけ完璧に馴染んでいた。
04. 溶け込むどころか「伝説のパーティー」へ
結局、現地人の服に着替えた6人。
ルージュ(175cm): 爆乳ビキニ女剣士(大泣き中)
ヴェール(Kカップ): 胸がはち切れそうな町娘(ニコニコ)
ブラン(Cカップ): 可憐なボーイッシュ冒険者(精神的死亡)
シアン(隠れEカップ): 佇まいが完全に本物の聖女
ノワール(Bカップ): スタイリッシュ盗賊(ブチギレ中)
ジョーヌ(AAカップ): 怪しさ満点の黒魔導士
「……よし。これで『ごく普通の現地人』として町へ潜入するぞ……っ」
顔を真っ赤にした175cmのビキニ女剣士ルージュを先頭に、6人が堂々と異世界の街へと踏み出した。
結果――
「お、おい見ろ……ッ! 伝説のパーティー『六花の英雄』が降臨したぞーっ!!」
「あの凛々しい女剣士様を見ろ! あの聖女様の神聖な気品を!!」
「超弩級の慈悲(Kカップ)を持った聖職者様までいるぞーっ!!」
「「「「「「なんでだよぉぉぉぉっ!!??」」」」」」
溶け込むどころか、あまりにもキャラが立ちすぎたビジュアルによって、町中の冒険者とギルド関係者が大押し寄せ。一瞬で「伝説の冒険者パーティー」として祭り上げられてしまうのだった。
「だ、だから目立っちゃダメだと言ったんだぁぁぁっ!」
「ルージュ、アンタの恰好が一番目立ってるのよ!!」
ふたつの月が浮かぶ夜空の下、6人の賑やかな絶叫が、異世界の街に響き渡るのだった