〜ビルの狭間〜
「困ったな…」
言峰は呟く。彼の右足は右のビルにはまり、左足は左のビルにはまっている。つまり開脚の状態になっている。位置が高ければ良かったのだが、生憎はまっている位置が低いため通行止めの邪魔になってしまう。
「全裸になった開放感でつい我を忘れてしまった」
気分が沈んでいる言峰の前に慎二がフラフラと近づいてくる。だが慎二は今まで桜や周りの人間に全裸にされたこと、そして己が士郎にわざわざペコペコ頭を下げてお願いしたことに自分のプライドが許せず、怒りで我を忘れている為か言峰の存在に気づいていない。
「くっそ〜!どいつもこいつも!」
「そこの少年…」
「‼︎」
言峰の声に気づいた慎二。だが筋肉マッチョな中年が全裸で開脚をしているという異様な空気に怖気つく。
「ちょっと助けてくれないか?」
「ふん!やだよ、自分でやりなよ」
「助けてくれないと…」
「してくれないと何だっていうだよ!」
すると言峰はニヤリと不気味な笑顔を作り
「言峰のおやつにしちゃうぞ」
渋い声で慎二に囁く。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
そんな不気味な光景に耐え切れず、慎二は逃げだした。
「ふむ…どうすればいい」
その後言峰は6時間そのままの状態だった。
〜ライダー〜
時を同じくしてライダーは迷子になった慎二を探すべく風俗街を歩いていた。
「まったく慎二はどこに行ったのでしょう」
そんなライダーに一人の男性が近づく。
「ねぇお姉さん、うちで働かない?」
指を指されたのはSMクラブだった。
「なぜ私を?」
「いやぁお姉さん気合い十分な格好しているよね」
この時のライダーの格好は自己封印・暗黒神殿に黒いボディコンという格好だった。
「いや、これは仕方なく…」
「ねぇねぇ良いから」
男性はライダーの腕を掴むがライダーは意図も簡単に薙ぎ払い、手刀で首に衝撃を与え気絶させる。
「しょうがない…血を吸って、そこら辺に捨てましょう」
「待て」
「‼︎」
ライダーの前にコックコートを着た男、料理王が立ちはだかる。
「その人に何をする?」
「あなたもサーヴァントなら分かっているはずです…」
「テメー!」
料理王はおにぎりを取り出しライダーに向かって投げ、ライダーの口の中に入る。
「くっ、油断しました」
何とか態勢を保つがライダーの自己封印・暗黒神殿は目元から抜け落ちる。
「しまった‼︎キュベレイが‼︎」
目の前にいた料理王は動かず、ただじっとライダーを見つめていた。
「今のうちに」
矛先を料理王に向ける。
が、料理王は意図も簡単に受け止める。
「なっ!」
驚愕するライダー。
料理王はライダーの手を握りしめる。
「「………。」」
謎の緊張が周囲に貼り巡る。
未だに料理王はライダーの手を握ったままである。
「あ、あの。そろそろ」
離してくれませんか、と言おうとした次の瞬間。
料理王は片膝を着き始めた。
「めっちゃタイプです‼︎結婚してください‼︎」
「はい?」
続く。