〜衛宮邸〜
日は沈み夜が始まろうとする頃、士郎は蔵の中で鍛錬をしていた。
「トレース・オン!基本骨子、解明。構成材質、解明。あと、なんとかかんとか?っあああああ‼︎」
パァァァァァァァァァァァァン‼︎
だが失敗に終わり身につけていた衣服が飛び散る。
「くっ‼︎駄目か!」
集中が切れた士郎は蔵から出た後、台所へと向かう。
「そろそろ料理王が夕飯作り終わっている頃ってアレ?」
台所と居間の明かりが点いていない。不審に思った士郎が襖を開けると、そこには隅っこで体育座りをしている料理王の姿だった。
「料理王?どうした?」
「んっ、士郎か」
料理王の顔には覇気が無く、目は充血していた。
「今日、俺初めてプロポーズしたんだ…」
「それで?」
「その人…レズだった」
「お、おう…」
あまり衝撃に言葉が詰まった士郎。
「はぁ…」
「まぁ落ち込むなって料理王!またチャンスが有るって!」
「レズ相手に?」
「あぁ!(多分)」
「ありがとう士郎。なんか元気が出て来た」
「その意気だ料理王!」
二人の絆が深まり、薄暗かった空気が明るくなった。その後、桜と大河と夕飯を食べた士郎は風呂に入り眠りへと落ちた。
そして、夜が更けて日付けが変わろうとする頃。寝静まった士郎の体が突然動き出した。
「な、なんでさ!」
眠気が覚めた士郎。だが体は既に家の外へ出ていた。
「く、くそう!」
なんとか抵抗しようとするが、抵抗すればする程衣服がはだけていく。そしてTシャツは脱ぎ捨てられ、Tシャツの次はズボンが脱ぎ捨てられ、下着さえも脱ぎ捨てられた。別の第三者から見れば士郎が自ら服を脱いでる様に見えるが幸運なことに時間帯が深夜だった為誰もいなかった。そして靴下は…ギリ大丈夫だった。
結局士郎は全裸のまま柳洞寺まで行く事になった。
〜柳洞寺〜
「な、なんでさ」
柳洞寺まで操られた士郎は困惑していた。
なぜなら…
「士郎‼︎僕だよ‼︎切嗣だよ‼︎まぁこんなに大きくなっちゃって‼︎って士郎、なんで服を着てないだ⁉︎まさか、あのクソババァか⁉︎」
「誰がクソババァよ‼︎それと私じゃないわ‼︎坊やが勝手に服を脱いだだけよ‼︎」
「テメェ‼︎しらばくれてんじゃねぇぞ‼︎それより士郎!イリヤは元気かい?って士郎はイリヤを知らないか。はっはっはっはっ!」
「ちょっと無視してんじゃないわよ!」
死んだ筈の育ての親、衛宮切嗣が柳洞寺に門番をしておりキャスターと口喧嘩をしていたのだ。
「まぁ良いわ。それより坊や、ちょっと失礼するわね」
キャスターは歪な刃をした短剣を取り出した。
「ちょ、何するんだ!」
「大丈夫。少しの辛抱だ士郎。ちょっと令呪が有る方の手を切り落とすからね」
「ふざけるな!」
「反抗期キターーー\(^o^)/」
「うるさいわね!」
だが、その瞬間キャスターの口におにぎりが投げ入れられ頭に被っていたフードだけが破け散り、素顔が露わになる。
「きゃっ!」
パァァァァン!
「このパァァァァンはまさか…!」
切嗣がおにぎりが来た方向を振り向くと、そこには料理王が立っていた。
「久しぶりだな。元マスター?」