〜士郎〜
「お目当ての物はコレかね?」
奇妙なTシャツを着ていたアーチャーの手には100均で売られてそうなまな板があった。
「それはアヴァロン(安き理想板)!でも、どこでそれを?」
「た、たまたま100均で見つけてだな」
「ふーん。まぁ良いやサンキュー」
アヴァロンを自分の体に収納し、右手を前にかざし詠唱を唱える。
「体は料理で出来ている…血潮は調味料…心は調理道具…って、面倒くせぇ‼︎無限の料理‼︎」
詠唱と共に風景が小洒落たレストランへと変化する。
「さぁ、どうぞ」
料理王はセイバーにテーブルに着くよう促す。
「ありがとございます。あ、オーダーは肉系な感じでお願いします」
「あいよ!」
そしてセイバーの前に出されたのはチーズが上でとろとろになり、ソースが溢れんばかりに添えられているステーキであった。それをセイバーは上品にナイフとフォークで一口サイズに切り、口の中へと入れ、ゆっくり咀嚼していく。
(玉ねぎとニンニクのソースと肉の旨みが口の中を支配して来る。更にチーズの風味がそこに居座って王国を築いてる様だ。もうこれは…)
「ブリテェェェェェェェェェン‼︎」
パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン‼︎
物凄い炸裂音と共にセイバーの鎧の部分が弾け、青いドレスだけになる。
「さ、流石です」
「セイバーが負けた…」
セイバーが負けたことに驚愕するイリヤ。それをよそにセイバーはお皿を料理王の前に差し出し、おかわりを頼んでいるのであった。
こうして士郎達は危機を乗り越えたのであった。
終わり。
〜おまけ〜
薄暗い間桐家。その長男である間桐慎二は薄気味悪い笑みを浮かべていた。
「バカだなぁ衛宮は。僕はスマフォ2個持ちだよ?一つ取られたぐらいで焦らないよ」
そして自身のスマフォを横に構える。
「さて、今のスクフェスのイベントは…お、エリチじゃん!ハルァショォォォォ!」
画面をタッチするが、ふと時計に目をやる。
「ヤバイ⁉︎夕食だ‼︎……逃げなきゃ」
慎二はスマフォと財布をポケットの中にしまい部屋を出る。
「(早く逃げないと…桜が‼︎)」
足を速め急いで家を出ようとする。
だが…
「兄さん?ご飯ですよ?」
桜の声が背後から聞こえた。
「い、要らないよ!そんな庶民みたいな物‼︎」
「そうだと思って今日はステーキにしましたよ。ほら、お爺様も喜んでますよ」
桜の後ろに目をやると口の中がステーキの肉で溢れ返り白目を向け、ピクピク痙攣して倒れている間桐臓硯がいた。
「(こ、こいつ…お粥がやっと食べれる爺さんに無理矢理食わせたのか)」
「さぁ兄さんもどうぞ」
「やっぱりお腹が痛いから…」
「なら、このお粥をどうぞ」
いつの間にか桜の手には茶碗に配膳されたお粥があった。
「(それを爺さんに食わせてやれよ!)」
「さぁどうぞ」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
桜に背を向け走り出す慎二。
「ちっ、くそワカメが…ライダー‼︎」
「はい。」
桜の掛け声と共に現れたライダーが慎二の体を鎖で縛り付け、吊るし上げる。
「おいライダー!お前は僕のサーバントだろ⁉︎」
「すみません。つい…」
そんな慎二に桜はゆっくり近づき皿ごと慎二の顔にお粥をぶつける。
「ぐはっ‼︎」
「まだですよ?コレがメインです‼︎」
皿がズレ落ち、露わになった慎二の口の中にステーキを入れる。
その瞬間…
パァァァァァァァァァァァァァン‼︎
鎖と共に慎二の服が破け散り、床にそっと倒れる。
「先輩…?私、料理上手くなりました…」
桜が不気味な笑みを浮かべる。
「え…衛宮。助けて…くれ」
慎二の悲痛な願いが間桐邸に鳴り響いた。
なんか久しぶりにパァァァァァァァァァァァァァンが出来て嬉しくなりました。それと問題が発生しました。前作の出だしを忘れてしまいました。どなたが心当たりがある方、僕個人にこんな感じだったと言ってくれたら幸いです。