やっぱり、二次創作をする以上、原作の雰囲気を損なわない事は大切なんですね〜。
ーーーーー
CHARACTER SELECT
▶︎SAKURAGI ARUKA
SIAN
ーーーーー
「・・・はっ!こ、ここは……!?」
目を覚ました瞬間、視界に入ったのは見覚えのない天井。
……いや、厳密には僕はこれとまったく同じ内装の部屋をよく知っている。
ここって……。
「ポケモンセンターの……宿泊部屋……?」
トレーナーを夢見る若者が溢れかえっている現代ーー。
一部の大型ポケモンセンターでは、野宿に慣れていない初心者やトレーナー向けに、宿泊施設を併設している場合がある。
僕も何度か使ったことがあるから間違いないだろう。
そして、最後に覚えている記憶からして、ここは多分……。
「……ロトフィック、現在の所在地は?」
『チトセシティのポケモンセンターですロ〜』
やっぱり……!
「僕は……どれくらい眠ってたの?」
『今が12時ジャストだから、大体11時間くらい出すロね〜。いつもよりちょっと寝過ぎなくらいですロ』
そうそう、9時よりあとに起きると物凄く人生を損した気分になるーーって!今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ……。
「……!そ、そうだ……!ソラくんっ!!ソラくんはっ!?」
マズいな……。見慣れた天井に焦って、一番大切な人を忘れてた!
……でも、いくら部屋中を見渡しても、室内にソラくんの姿はおろか、ソラくんが居た痕跡すら見当たらない。
「夢……だったの……?」
あの壮絶な出来事がただの夢?……そんなことはあり得ない。
ソラくんたちと怪物の激闘の記憶は、今でも鮮明に覚えてる。
現実か夢のどちらであったかを確認するために、まずは服を脱いで鏡の前に立つ。
けど、いくら全身を確認しても、体表には目立った外傷はない。強いて言うなら、生まれつき身体にある切り傷のような痣くらいだ。
次は、ロトフィックで手持ちポケモンのバイタルデータを確認してみる。……だけど、ポケモンたちには何一つ異常は見られない。健康そのものだ。
「何も証拠が残ってない……。やっぱり……あれは夢……?」
……あまり信じたくないけど、ここまで証拠が揃ってないのなら、夢だったと結論づけるしかない。
思い返してみればそうだ、アニメじゃあるまいし、喋るピカチュウなんて現実に存在する筈がない。
どうしてチトセシティに向かっていたかは覚えてないけど……。
恐らく、ここに来るまでにこういうプロセスを踏んでいた筈だ……。
①元々僕はチトセシティに向かう途中だった(理由は不明)。
②野生のポケモンに襲われて、キャンプセットを消失。
③仕方なくキチンとした宿を取ってベットで爆睡。
④偶然見てしまった悪夢があんまりにもリアルだったから、夢と現実の境がつかなくなってる。(←今ここ!)
そうか!やっぱり夢だったんだ!ダメだな〜、サクラギ・アルカ〜!体調管理は旅人の必須事項なんだからさ〜。もっとちゃんとしなくちゃいけないよっ!あっはははははっ!!!!!!
「あは、はーーー」
服を取りに机を通り過ぎた瞬間……僕の乾いた笑い声が中断される。
「
机の上にぽつんと置かれていたのは、ホテルのアメニティなどでは絶対にあり得ない、カントー文字で『アルカくんへ』とデカデカと書かれた封筒だった。
ーーーーー
第5話『 グッバイ、アルカくん」
ーーーーー
「これって……“手紙”……?」
恐らく、僕を含めたロトフィックに慣れしたんだ大半の世代は、間違いなく机の上に置かれた封筒を見逃していただろう。
何故なら“手紙”とは、それだけ今の世代の人間には馴染みのない代物だから。
僕は手紙は古代から続くアナログな情報伝達手段……という知識だけは持っていたから何とか気付けただけだ。
「夢じゃなかった……!やっぱり夢じゃなかった……!」
僕は手紙を手に取って、封に向かって宙をスナイプする。……けど、一向に封筒が開く気配が見えない。
・・・あっ、そっか。手紙はデジタルじゃなくてアナログだから、実際に封を切って開けなきゃダメなのか。
「ああ、もうっ!絶妙に中の紙の大きさが分からない……!間違って中身ごと破っちゃったらあれだし……!やっぱり、アナログ系はめんどくさいなぁ……!」
細心の注意を払って封筒の口を破り、中の手紙を取り出す。そこに書かれていたのは……。
ーーーーーーーーーー
アルカくんへ
黙って立ち去ることになっちゃってごめんね。本当はキチンと挨拶をしてから別れたかったけど、悪夢にうなされるキミを見てたら、やっぱりこれ以上キミの側にいない方がいいかもって思ったんだ。
あっ!勘違いしないでほしいんだけど、キミのせいじゃないよ!……けど、やっぱり一度くらいはキミと話すべきだったね。そこはバカエモ反省……。
……ごめんごめん!ちょっとしんみりしちゃったね!つまり、ボクが言いたいのはただ1つ!キミとポケモンたちには、このまま自由気ままに旅を続けてほしいってこと!
それでも、キミから受けた恩は一生忘れない。もしも、旅の途中でゲキヤバなことに直面したら、ボクの顔を思い浮かべて強く祈って。そしたらボクたちは……必ず助けにくるから。
それじゃあ、ここらへんで終わるね!バイバイ、アルカくん!
キミの親友!ソラ改めシアンより!
ーーーーーーーーーー
シアン……。それが……ソラくんの本名、か……。
・・・ある意味、『ソラ』以上に安直な名前……。本人に言ったら、100%怒られるだろうけど。
だけど……とってもシアンくん“らしい”名前なのかもね……。
手紙を読み終えた僕は、そっと紙を封筒に入れ直し、四つ折りにしてポケットの中に仕舞う。
別に黙って僕の前から姿を消したことに怒ってる訳じゃないし、シアンくんと別れたことに寂しさを感じてる訳でもない。
ただ……。
複雑な感情が混ざり合って、形容し難い『空虚感』を覚えているだけだ。
『あ〜!それと〜!契約者様宛に請求書が届いてますロ〜!』
ズコーッ!
「っ、請求書ぉ!!?」
せっかく別れの余韻に浸ってたってのに……!
しんみりした空気を容易く吹き飛ばす、シアンくんが残した置き土産……。
ギャグ漫画染みたズッコケから立ち上がった僕は、急いでロトフィックから渡されたホログラムの請求書に目を通す。
見た感じ、ここは結構いい部屋っぽいから嫌な予感しかしない……!
合計金額は……一、十、百、千、万ーーー
「プシュー……」
『契約者様ー。大丈夫ロトか〜?』
「……ウン。大丈夫ダヨ……。大丈夫、大丈夫……」
とりあえず……。もう、チェックアウトしよう……。
……………
…………
………
……
…
「ご宿泊、ありがとうございましたー!」
……出費が痛い。それに加えて、キャンプセットまで揃えなきゃいけないって……こんな理不尽なことある?
「……はぁ……。もう、起こってしまった以上仕方ないか……。シアンくんだって悪気があって、あのプランを選んだんじゃなかっただろうし。……多分」
ポケモンセンターを出た僕は、近場のショッピングセンターへ向かう為に駐輪場に駐車してあった、若干焦げた自転車に乗り込む。
不幸中の幸いというべきか、僕の命と同じくらい大切な自転車は、全壊したキャンプセットとは違って、比較的ダメージが少ない。人目を気にしなければ、まだ全然使える範疇だ。
まあ、趣味の延長線上とはいえキャンプセット以上にお金を掛けている訳だから、むしろこれくらい頑丈であってくれなきゃ、困る訳だけど。
「ロトフィック。近場の大型フレンドリーショップへのルートを案内して」
『お任せロ!まずは〜ーーー』
自転車に跨り、目的地に向かって颯爽とペダルを漕ぐ。全身で風を切る感覚が心地いい。
そういえば僕は今日、初めてチトセシティへ足を踏み入れたんだっけ。
『チトセシティ』ーーーここは自然保護区と都市機能が高度に融合したメガロポリス。
街の中心部には、草タイプのジムに、大きなポケモンスタジアムもあって、大規模なバトル大会も開かれるらしい。
キリュウインダストリーが台頭して以降、やれワープ装置だの、人工重力発生装置だの、“科学”が飽和する現代では物珍しい、自然との融和を選んだ街だ。
「……どことなく、シアンくんに似合う街並みだな……」
旅の途中で偶然出会った、鮮やかな空色がトレードマークの旅人ーーそれがシアンくん。
性別も過去の記憶すらも不詳なシアンくんは、まるで絵本の中から飛び出してきた主人公のようだった。
誰もを惹きつける底無しの明るさと、相棒と一緒に世界を脅かす化け物をなぎ倒す規格外の強さ。その姿はまさに、スーパーヒーローそのものだった。
「……ちょっぴり、憧れちゃうな……」
僕は特撮やヒーローものの物語が特別好きなわけじゃない。もちろん、嫌いという訳でもないけれど。
ただ……もしも「僕にとって理想とする姿は何か?」と聞かれれば、躊躇せずにこう答えるだろう。
ーーー『理不尽な善意』、と。
……もちろん、僕自身もそんな存在になれっこないってことは理解してる。それでも……やっぱり、心のどこかでは諦めきれない自分もいるのは事実だ。
『ーーロ!』
……まあ、それも結局は偽善か……。そもそもの話、本当になる気があるのなら、こんなところで燻らずに即座に行動に移ーーー
『目的地に到着したロ!!!契約者様!!!』
「どわぁっ!!?」
ロトフィックの大音量によって、思考の海に沈みーーいや、溺れかけていた僕は強制的に引き戻される。
慌てて前方に視線を向けると、自転車はすでに目的地である大型フレンドリーショップの駐輪場直前まで迫っていた。
「全然気づかなかった……。ありがとう、ロトフィック……」
胸を撫で下ろしながら自転車をスタンドに立て、僕は気を取り直して大型フレンドリーショップの入り口へと向かう。
こうしてちょっとしたアクシデントがありつつも、無事に目的地へ到着した僕はお目当ての買い出しを開始した。
……そして、数時間後。
「お買い上げ、ありがとうございましたー!」
店員さんたちの元気すぎる声に見送られ、僕は大型フレンドリーショップの自動ドアをくぐった。手にはずっしりと重い買い物袋と、信じられない長さのレシート。
購入した商品は、テント本体に、食器、1週間分の備蓄。それと……リュック型の異次元バック、他etc……。かかった総額は……なんと数十万。
「はぁ……痛い出費だなぁ……」
本当はここまでお金をかけるつもりはなかったんだけどなぁ……。
……まあ、こんなに散財しちゃったのは、店員さんからの猛烈な熱量に押し負けちゃったのが主な原因だけど……。
・・・気分転換に話題を変えよう……。とりあえず、買わなきゃいけない物は買ったし、これからどうしようかな……?
あんな事件に遭遇したんだし、いっそのことジョウト地方から離れるのもいいかもね……。
そもそも……この地方へ来たきっかけも、特段深い理由なんかなくて、何となくだったし……。
「・・・けど、飛行機にせよ、船にせよ、ジョウトを離れるなら、また出費が嵩むな……」
こうなったら、僕に与えられた選択肢は二つ、か……。
①重なる出費を必要経費と割り切ってジョウトからグッバイするか……。
②チケット代をケチってこのままジョウトでの旅を続けるか……。
「……分かった。とりあえず、今日まではジョウトにいよう。そして明日の朝になっても考えが変わらなかったら、チケットを取ってジョウトから離れるーーうん、それでいこう」
『なら、街の西出口から出発するのがおすすめロ!昨日の平原とは真反対だし、比較的近くに空港がある街へ抜けられるロ!』
「あ、なるほど!ありがとうロトフィック!……よし、それじゃあ次の目的地へ出発だー!!!」
目標が決まってすっかり気を取り直した僕は、勢いよく自転車のペダルを漕ぎ出した。
……拝啓 シアンくんへ。
君はヒーローで、僕はただの一般人。……だから、君と会うことは二度とないと思う。
それでも……僕は君から教えられた“おまじない”を一生忘れない。
理想の未来を叶える為に……もう少し“明日”を生きてみようと思う。
これから先、君にどんな試練が待ち受けるかは分からない。
……けど、君と相棒のピカさんなら……!絶対に乗り越えられるって信じてる……!
だから……。またね……シアンくん!
……………
…………
………
……
…
「嘘でしょ……?」
チトセシティを出発してから、早五分。
僕は次の目的地に向かう道中であるにも関わらず、完全に
目は激しく泳ぎ、口はあんぐりと開いたまま塞がらない。
なぜなら、僕のすぐ目の前ーー道端で倒れて……いや、
「オナカ……ヘッタ……」
「ケチャップいっぱい……使った……オムライスが食べ……てェ……」
手紙で今生の別れを告げた筈の、シアンくんとピカさんだったからだ。
「ちょ……!シアンくんっ!?起きてよ!シアンくーーーんっ!!!???」
こうして……僕とシアンくんとの二人ーーと『+α』による波乱だらけの旅は……まだまだ続くことになる。
ーーーーー
これまでの冒険を日記に記録しますか?
はい◀︎
いいえ
アルカはシアンとの再会(別れてからまだ数時間)を日記に記録した!
ーーーーー
ーーーーー
《??? PHASE》
ーーーーー
シアンとアルカが短い別れからの再会を果たした、まさにその同時刻ーー。
昨夜シアン達が『アーク・ポケモン』と激戦を繰り広げた平原の周辺には、黄色の『立ち入り禁止』のテープが物々しく張り巡らされていた。
そのテープの奥で現地を慌ただしく調査するのは、ダークネイビーのアンダースーツの上にプラチナシルバーの防護服を着込んだ謎の集団だ。
その数は数十人に及び、彼らの胸にはジョウト地方に伝わる伝説のポケモン……『スイクン』をモチーフとしたエンブレムが刻まれている。
「え〜っと……もう一度お願いするザマス。アータたちのお名前は何だったザマス?」
「
無骨な防護服に身を包んだ隊員たちとは対照的に、ダークネイビーのラインが入った白いロングコートを羽織る紫髪の男。
左腕に腕章を巻いた彼の言葉に、事件現場の地主である婦人は、頭の上にいくつも疑問符を浮かべるように首を傾げた。
「……なんザマスか、その聞き慣れない単語群は……?発音はイッシュ訛りに近いザンスが……」
「……失礼、創設者の趣味が考古学でしてね。何でも、かつて存在していた古代の言語だそうで」
一般人には馴染みのない絶滅した言語にしては、男の発音は異常に流暢であったが、今は些細なことだ。
どうやら『P.U.R.E』と名乗るこの組織は、昨夜起こった大爆発の調査隊らしい。
「……そもそも!なんで私が呼び出されたザマス……!?こう見えても、私は忙しいザマス!!そ・れ・に・!私はその事件には何一つ関係してないザマス!!!」
「ご安心を、貴方の無実は既に証明されています。ですが……ここら辺の事情を知るには、地主である貴方から話を聞く事が手っ取り早いと判断したまでの事です。ホラ、“餅は餅屋”とはよく言うでしょう?」
「……何も知らないザマス。強いて言うなら、ここら一帯の土地は不吉な言い伝えが残っているくらいザマス」
『何も知らないザマス』と露骨にそっぽを向く婦人だったが、彼女は明らかに“何か”を隠している様子だ。それもーーこの大爆発の鍵を握る、重大なナニカを。
温和な笑みを浮かべてはいるが、そのあからさまな“嘘”を見逃すほど甘い男ではない。
男は穏やかな口調のまま、逃げ場を無くすような静かな圧をかけて地主を追い詰める。
「な、なんザマス……!?」
「本当にそれだけで?地主である貴方が、つい先日土地開発に失敗し、大損害を
男の鋭い指摘に驚くと同時に、何か嫌な思い出が蘇ったのだろう。地主は苦虫を潰したような顔になり、ピクピクと額に青筋を立て始める。
「ク……ッ!わかったザマス!正直に言うザマス!……確かにここ最近、植物がドス黒く変色して枯れていたり、原因不明の発火が起こったりしてたザマス!!!そのせいで業者達が次々と契約解除を申し出て……!あ〜!思い出しただけでも、腹立たしい!!!」
「……やはりか」
婦人から決定的な証言を引き出した男は“何か”を確信した様子で、それまでの温和な表情を一変させ、眉間に深い皺を寄せる。
するとーー
「失礼します、ミナモ隊長。まだ初期段階ではありますが、調査結果が出ました」
後方から駆け寄ってきた若い女性隊員が、凛とした声で報告を入れる。
『ミナモ』……それが、この紫髪の男の名のようだ。
「ご苦労。調査資料をコチラに」
「はい」
女性隊員は『P.U.R.E』専用のロトフィックを操作し、青く光るホログラムの書類をミナモの前へと投影する。
「特定の区画にて、発生から12時間前後と見られる大量のエレメントエネルギーが検出されました」
「なるほど……。なら、今回の事件は我々の管轄だね」
「エレメントエネルギー……って何ザマス……?」
隊長と部下の会話に、今度は婦人が割り込んできた。
本来なら部外者である彼女に教える義務などない。だが、ここで突っぱねて臍を曲げられ、調査の妨げになるのも面倒だーーそう判断したミナモは、微かに溜め息を殺すと、丁寧な解説口調へと切り替えた。
「簡単に言えば、ポケモンが技を使用する際に観測されるエネルギーの事です。これが事件現場に検出されたということは、昨夜の大爆発に『何らかのポケモン』が絡んでいるのは確定……ということです」
部外者への解説も程々に、ミナモは渡された資料へと視線を落とす。
手早くデータ全体に目を通していた彼だったが――“ある項目”を目にした瞬間、その瞳を微かに見開いた。
「これは、これは……。隊長歴の長い私でも、お初にお目にかかる数値だな……」
「はい。資料に記載されている通り、検出された数値は……凡そ『
通常、各地方のチャンピオンが誇るエースポケモンですら、観測されるエレメントエネルギーは多くて『1万』程度。
それを遥かに凌駕する『1000万』などという数値は、まさに規格外――異常そのものだ。
「現場で検出されたエレメントエネルギーのタイプは?」
「波形解析の結果……電気タイプとのことです」
「フム……」
『電気タイプ』ーーその言葉に強い心当たりがあるのか、ミナモは瞳の奥に鋭い光を宿し、顎に手を当てて深く考え込む。
「……ここら一帯に生息している電気タイプポケモンの種類は?」
「調査の結果、メリープやピカチュウといった小型種のみです。加えて事件現場がチトセシティ近郊ということもあり、生息するポケモンの大半は草や虫タイプ。野生個体による自然発生の線は、まずあり得ません」
「……そうか。よし分かった!私はこれより、一度本部へ戻る。現場の指揮は……アザミ副隊長、君が取ってくれ」
「承知しました。……ですが隊長。何故、これほど急に本部へ帰還を……?」
「どうしてもやらなきゃならない
その理由を煙に巻きながらも、あれよあれよという間に現場の指揮権を副隊長へと引き継いだミナモ。
彼は『P.U.R.E』専用車の運転席へと乗り込むと、アクセルを踏み込んで鮮やかに車を走らせた。
「昨夜……“
“
そう呟くミナモの横顔。
フロントガラスに静かに反射するその姿は……部下達がよく知る“
これにて第1話『ユベル・リズガ編』完結です!
終盤に登場した国際組織『P.U.R.E』……!そして、シアンの過去を知ってると思わしき男・ミナモ隊長……!
果たしてシアンの正体とは!?そもそも“感情の探究者”とは一体何なのか!?
様々な謎を残した序章も終わり、次回から本格的に物語は動き出します!投稿期間は少し空くと思いますが、もしよろしければその間に評価・お気に入り登録・ご感想などをいただけると幸いです!